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2005年12月6日発売 |
A5判 256頁 |
本体1,800円 + 税 |
雑誌コード:64371-03 |
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高橋敏郎氏の総数5万点以上という膨大なレコード・コレクションの中から、高橋氏自身が選び抜いた20世紀を代表する「傑作LPレコード100タイトル」の解説書! |
クラシック・ジャズ・ロック・タンゴ・シャンソン音楽、ミュージカル・オペレッタ、映画・放送音楽など、また歌舞伎・能・文楽・落語の日本伝統芸能や、三味線・和太鼓といった現代邦楽まで、多岐にわたります。そしてそこには高橋氏のうらやましい限りの音楽経験が存在します。編者の言葉を借りますと、「LPレコード最盛期は、20世紀の音楽演奏分野において最も輝かしい時期で、この時代に筆者は青春期から壮年期を過ごせたおかげで、幾多の筆舌には尽くしがたい沢山のすばらしい音楽体験を得ることができました」という。しかも編者はその多くを海外駐在員として、ニューヨークに10余年・シドニーに3年ほど滞在して、有名なミュージシャンとの貴重な交流などを下敷きに、解説しますので、余人の及ばぬ迫力と重みを持ちます。
読み進めていくと自然と読者は経験することになりますが、巨匠の技とその作品の深さ、60〜70年代の若者の心を虜にした新しい音楽とそのメッセージ、日本人音楽家の苦悩と意気込みとその活躍、多くの庶民に愛され磨き上げられた名人による日本伝統芸能などなど、読者のそのレコードの所有の有無にかかわらず、たちまちその内容に引き込まれ、思わずレコード店やCDショップへ足を運びかねない、大変興味深い編者の解説となっています。同時にそこには編者自身が現地で、しかもオンタイムで得た貴重な体験がちりばめられています。読者にはその演奏・演舞にまつわる時代背景をも、タイムスリップしたかのように、みずから追体験できるのです。加えて各レコードのジャケットについても解説が付け加えられ、編者のレコード芸術全体への愛着が伺えますし、読者も案外見過ごしていた視点だけに、はっとさせられる場面も数多く見受けられることでしょう。
以上、編者曰く「かなりの独断と偏見によるLPレコードに対する私のオマージュである。」ということで、編者自身によるこのLPレコード100選を通じて、おのずと20世紀の歴史・文化を概観できるのも特長で、一通り読み終えると、その「輝かしい時期」に思わず読者ご自身の歴史も重ねている姿を発見されることと思います。読者のこれからの音楽生活の指南書となることは間違いないと断言できますし、またぜひご活用いただければ幸いです。
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≪主な収録曲≫ |
クラシック:
ショパン『24の前奏曲集作品28』&『4つの即興曲』アルフレッド・コルトー(p)(録音:1933〜34年)
バッハ『無伴奏チェロ組曲(全曲)』パブロ・カザルス(vc)(録音:1936〜39年)
ショーソン『詩曲作品25』
ドビュッシー『ヴァイオリン・ソナタ』
ラヴェル『ツイガーヌ』ジネット・ヌヴー(v)(録音1946年8月、46年3月25日、48年3月18日)
フルトヴェングラー戦後復帰、第1回コンサート(録音1947年5月27日ベルリン)
ドヴォルザーク『交響曲第9番ホ短調“新世界より”』ターリヒ(指揮)チェコ・フィル(録音1949年)
ディヌ・リパッティ『最後のリサイタル』(録音1950年9月16日ブザンソン国際フェスティバル)
ストラヴィンスキー/バレエ音楽『春の祭典』ピエール・モントゥー指揮ボストン交響楽団(録音1951年ボストン)
マーラー/交響曲『大地の歌』ブルーノ・ヴァルター(指揮)ウィーン・フィル(録音1952年5月ウィーン)
バッハ『ロ短調ミサ曲』E・シュヴァルツコプフ(s)ほか カラヤン(指揮)フィルハーモニア管弦楽団 ほか(録音1952年11月/1953年7月ロンドン及びウィーン)
シューマン/歌曲集『女の愛と生涯』作品42&歌曲集『リーダークライス』作品39 セーナ・ユリナッチ(s)フランツ・ホレチェック(p)(録音1954年6月ウィーン)
シューベルト/歌曲集『冬の旅』ディートリッヒ・フィッシャー・ディースカウ(Br)ジェラルド・ムア(p)(録音1955年ベルリン)
バッハ『ゴールドベルグ変奏曲』グレン・グールド(p)(録音1955年5月ニューヨーク)
ベルリオーズ『ファウストの劫罰』シャルル・ミンシュ(指揮)ボストン交響楽団ほか(録音1954年ボストン)
ヴェルディ/歌劇『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』トゥリオ・セラフィン(指揮)ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団(録音1956年ミラノ)
リヒャルト・シュトラウス『ばらの騎士』(オペラ)』E・シュヴァルツコプフ(s)ほかカラヤン(指揮)フィルハーモニア管弦楽団及びその合唱団(録音1956年12月ロンドン)
ベートーヴェン『弦楽四重奏曲第15番イ短調 作品132』ブタペスト弦楽四重奏団(全集録音1958年5月〜1961年11月)
『ヒストリック・リターン・アット・カーネギー・ホール』ウラジミール・ホロヴィッツ(p)(録音1965年5月9日ニューヨーク)
ブルックナー『交響曲全集(第1番〜第9番』朝比奈隆(指揮)大阪フィルハーモニー交響楽団(リンツ市ザンクト・フローリアン修道院でのライヴ録音ほか)
ジャズ:
デューク・エリントンと彼のオーケストラ『アット・ヒズ・ヴェリー・ベスト』(録音1927年〜46年)
カウント・ベイシーと彼の楽団『レスター・リープス・イン』(録音1936年〜40年)
チャーリー・パーカー『ザ・チャーリー・パーカー・ストーリー』(録音1945年11月26日ニューヨーク)
モダン・ジャズ・カルテット『ジャンゴ』(録音1953年6月25日〜1954年12月23日)
マイルス・デイヴィス『バグス・グルーヴ』(録音1953年6月29日ニュージャージー)
ヘレン・メリル『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン』(録音1954年12月22日、24日ニューヨーク)
シェリー・マンと彼の仲間『マイ・フェア・レディ』(録音1956年8月17日ロス・アンジェルス)
アート・テイタム『THIS IS ……アート・テイタム』(録音1956年ハリウッドののハウス・パーティでのライヴ録音)
デイヴ・ブルーベック・カルテット『タイム・アウト』(録音1959年6月25日、7月1日、8月18日)
セロニアス・モンク『モンク』(録音1964年3月9日、10月6〜8日ニューヨーク)
映画音楽:
映画『黄金の腕』オリジナル・サウンド・トラック盤(録音1955年)
フランス映画『死刑台のエレヴェーター』オリジナル・サウンド・トラック(録音1957年12月4日パリ)
ミュージカル『マイ・フェア・レイディ』オリジナル・キャスト(録音1956年3月)
ロック他:
『エディット・ピアフ アット・カーネギー・ホール』(1957年1月13日ライヴ録音)
ボブ・ディラン『フリー・ホイーリン』(録音1962年7月9日〜1963年4月24日ニューヨーク)
ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(録音1966年11月〜1967年4月ロンドン、EMIスタジオ)
ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス『アクシス:ボールド・アズ・ラブ』(録音1967年ロンドン)
キントール・レアル『日本のキントール・レアル第1集』(録音1969年2月5日東京)
『ウッド・ストック』(オリジナル・サウンド・トラック)(1969年8月15日〜17日ウッドストックでのライヴ録音)
レッド・ツェッペリン『レッド・ツェッペリンIII』(録音1970年ロンドン)
ザ・ローリング・ストーンズ『スティッキー・フィンガーズ』(録音1971年ロンドン、オリンピック・スタジオほか)
エルヴィス・プレスリー『エルヴィス:アロハ・フロム・ハワイ・ヴィア・サテライト』(1973年1月14日ハワイ ホノルル・インターナショナル・センターでのライヴ録音)
日本の曲:
歌舞伎『勧進帳』(1960年発売)
古今亭志ん生 傑作選(1) 落語『火焔太鼓』『しめこみ』(1961年12月録音)
高橋竹山『津軽三味線』(録音1973年12月11,12日東京渋谷)
黛敏郎『涅槃交響曲(1958年)』『曼荼羅交響曲(1960年)』(録音1978年2月4日、1976年10月13日)
三善晃『レクイエム』『変化嘆詠(一休諸国物語図絵より)』(録音1977年3月10日1976年2月19日東京)
鬼太鼓座『ONDEKOZA-3』(録音1980年1月12〜14日)
喜多郎『絲綢之路(シルクロード)』(1980年5月発売)
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