2015年1月の公開が予定されている映画『さよなら歌舞伎町』(監督:
廣木隆一、出演:
染谷将太 /
前田敦子)が、9月4日から14日まで開催される〈第39回トロント国際映画祭〉の「Contemporary World Cinema」部門へ正式出品されることが決定。
また、世界中から注目を集めるアジア最大級の映画祭〈第19回釜山国際映画祭〉(10月2日〜10月11日開催)では「アジア映画の窓」部門にも正式出品。この部門は、様々な映像表現や独自の視点を持つ才能豊かなアジアの映画監督たちによる最新作を紹介、昨年は、『そして父になる』(監督:
是枝裕和)、『もらとりあむタマ子』(監督:
山下敦弘、出演:前田敦子)などが出品、本年度は現在公開中の『私の男』(監督:
熊切和嘉)が同部門で出品されます。
2011年には、本作でも主演の染谷将太が出演した『ヒミズ』も出品されていた、トロント国際映画・Contemporary World Cinema部門のコンセプトは、“最も今日的な社会、政治、経済的な側面を持つストーリーと共に、観客にエモーショナルかつ知的な刺激をもたらす”というもの。本映画祭のプログラマーであるジョバンナ・フルヴィは、『さよなら歌舞伎町』の選定理由について、「今季有数の日本映画といえる『さよなら歌舞伎町』で、廣木隆一監督は様々な人物が交錯する、あるラブホテルでの24時間を赤裸々に描いています。この特異な施設に出入りする、それぞれのキャラクターの内面を、深い想いを込めて繊細に描き、あたたかくも洞察力のある作品へと仕立てています。国際的な成功を収めた『ヴァイブレータ』からあまたの時を経て、今年トロントで本作品のワールドプレミアをさせていただけることをとても嬉しく、光栄に思います」と、コメントしています。
トロント国際映画祭はコンペティション部門がなく、市民の投票で決定する観客賞(The People's Choice Award)が最高賞。昨年、観客賞を受賞した『それでも夜は明ける』は本年度のアカデミー賞作品賞を受賞するなど、“賞レースの前哨戦”とも言われています。日本作品では、2003年に『座頭市』(監督・主演:
北野 武)が最高賞の観客賞を受賞、昨年は『地獄でなぜ悪い』(監督:園 子温)が「ミッドナイト・マッドネス」部門での観客賞を受賞し話題となりました。
写真:廣木隆一と染谷将太 / メイキング
(C)2014『さよなら歌舞伎町』製作委員会[廣木隆一監督]日本特有のラブホテルで繰り広げられるやりとりにどんな反応なのか楽しみです。笑えるシチュエーションでもあり本音も聞こえる映画になってると思うので楽しみです。[染谷将太]もちろん文化も違う題材をみてくださる面白みもあるとは思うのですが、人間の腹の底はあんま変わらないというところをその違いから解釈できる映画だと思っています。映画祭でみてくださる方々が喜んでいただけたらとても幸いです。