吉川友がオリジナル2ndアルバム『Two YOU』をリリース。ここ数作でお馴染みとなったボカロP楽曲から、新機軸ともいえる和風ロック「恋愛遠慕」、そして「さよなら涙」や「きっかけはYOU!」のアコースティック・ヴァージョンまで、幅広い楽曲にチャレンジした今作についてきっかを直撃！　今回も遭難覚悟で挑んでいます。

　「公演が一回の日とかは終わってすぐにスタジオに行って、録って。一回公演の日はほとんどレコーディングが入ってました」

　「大変でしたよ！　でも辛くはなかったです」

　「はい、歌詞以外は」

　「そうですね（歌詞がプリントされた紙を見つめる）」

　「あはは。これは……（電気が一瞬暗くなる）あっ。さっきからこうなんですよ」

メーカー担当者　「何か持ってるんじゃないですか」

　「持ってるかもしれない」

　「ありますよありますよ、超あります」

　「そこはまったくないんですけど。何かありますか？　恐い話してください」

　「好きです。恐いですよね。でも話し方ですよね、何事も。（部屋で何かがパキっと鳴る）ええ!?」

　「続きますね〜！　ここ、いますか？」

メーカー担当者　「聞いたことないですね」

　「いやー、話が逸れちゃいましたね」

　「でもきっか、最近何もハマってないですよ。舞台始まる前からずっとそうです。趣味がない」

　「お風呂入って、足揉んで、寝て、起きて、舞台行って。あ、でもサニーレタスにハマりました」

　「食べやすい。食べ応えがある。本番中、もやしをタッパーに詰めて持っていってて、途中で飽きて、サニーレタスになっていきました」

　「それです。で、野菜ばっかり食べてるのになんか痩せないなと思ってたら、ドレッシングが太るやつでしたね。結局そこですね。いっぱいかけてるから。あとつまみ食いと」

　「うん。食べちゃってましたね」

　「ありますよ！」

　「ヤバいんですよ。21歳からは有言実行の女になりたいなと。口だけっていうのはやめたいですね」

　「行動もする女になりますよ」

　「今は大事な撮影が終わったのでサボってます」

　「写真集含めいろいろと」

　「ないです」

　「ミュージカルの衣装がロングスカートで、お腹あたりまであるんですけど、もう壊しまくりで。ホックが外れたり。日に日にそうなるから、衣装さんに迷惑かけちゃって」

　「何回もはちきれました」

　「おかしいですよ。おかしい。おかし、い。お菓子、食い」

　「チョコレート系ですね。やっぱ疲れてるから」

　「そうそう！　そんなもんですよ、人間って」

　「そうですね。21歳と半年くらい過ぎてからやります」

　「もう絶対履かない。短いスカートも絶対履かない。足を出さない。黒タイツを履くならいいんですけどね。大変ですね、人間って」

　「〈さよなら涙〉は歌い方がちょっと恥ずかしいですね。苦しい感じがする。声質もそうだし、テンポを遅くしたので難しかった」

　「好きですね。デビューの頃と比べて声も変わってきて。大人な雰囲気」

　「年取ったのか成長したか。それがどっちかわからないですけど」

　「成長してます。身体と一緒に。音域の幅が広がるにつれて、身体もどんどん。縦は伸びないのに横が伸びちゃって」

　「それしかないんですよ」

　「SmileRさんの曲を歌ってからですね」

　「聴きますよ。特に今回は新曲を覚えないといけないので、新曲ばっかり聴いてます。ライヴが迫ってないときは、たまに聴き直して、いい曲だなって思ったりします。〈ハピラピ 〜Sunrise〜〉はいいですね。元気出ますよ、〈ハピラピ〉。〈ハピラピ〉はいい。あれは落ち込んでる人に聴いてほしいです」

　「ん？　なんですか？」

　「まぁまぁまぁ、そうですね。でも〈ハピラピ〉は好きですよ。朝ドルって感じでした」

　「歌に関しては聴きます。画像とか動画は一切観たくないですけど。今回も初回限定盤に映像がついてるの知ってました？」

　「えー。観てみよう」

　「それもありますし、何事も。誰にも観せたくない」

　「いや、きっかの親とか、血が繋がってる人とかが観るのはイヤですね。恥ずかしい」

　「ミュージック・ビデオは作り込まれたやつなんで観れるんですけど、ライヴだと生っぽい感じが……恥ずかしい」

　「うーん（首を傾げる）」

　「いや、これはレコーディングの時のやつじゃなくて、昨日まとめたやつなんですよ。歌詞の意味の話し合いをして」

　「ま、昨日」

　「取材も近いし」

　「え、何かおかしかったですか」

マネージャー　「さ……再認識です」

　「歌詞は後からついてくるもんですよ」

　「なんでですか！　じゃあわかった。はい、いきますよ（紙を裏にして並べる）。どれか一枚引いてください」

　「いいから一回引いてみてください」

　「あ、きた！　〈TO BE...〉！　あははは！　奇跡だ!!　これはですね、このアルバムのなかで、きっかが一番大好きな曲なんですよ。すごいのキタよ！　これは恋と愛について語ってるんですけど。恋はどうのこうのって。きっかはそこの歌詞が好きですね！」

　「恋は簡単なんですって。愛は深いんですって。だから、恋は、岸辺で、愛は、海辺？」

　「言ってないですけど、たとえですよ。愛は……海の」

メーカー担当者　「沖？」

　「沖ってどこですか？　奥？　あ、そうそう、愛は沖で、恋は浜辺」

　「あはは。ちょっ！」

　「そうですね、じゃあそういうことで。でも大好きな曲なんですよ」

　「そうそう。パッと答えられるように。ふふ」

　「まぁいいんですよ。はい、じゃあ次」

　「いいじゃないですか」

　「〈恋愛遠慕〉は和風ロックです。こういう曲が歌いたいって、きっかが言ったんです」

　「珍しいですね」

　「ほんとですか？　……ちょっとかゆくなってきちゃった（足をかく）」

　「カリカリ音がするから、ばれる前に言おうと思いました。でも21歳を前にきっかも変わってきました。音楽を聴くジャンルも変わってきましたもんね。アイドルからアーティスト行って、洋楽行って」

　「最近は家入レオさんとか、韓国モノとか、あとテイリー・パーラー」

メーカー担当者　「ケイティ・ペリーですね」

　「聴いてます聴いてます。歌いましょうか？　♪てぃーらーてぃーらーインマイヘッ、チャーリーラーリードンレライ！　オーライ！（〈Last Friday Night〉を適当な言葉で歌う）」

　「いや聴いてます。℃-uteさんの〈Crazy 完全な大人〉とか。かっこいい系が好きなんですよね、やっぱり。〈恋愛遠慕〉もそうですね」

　「いや、全部ですよ！」

　「どれでも聞いてもらっていいぞということです。予習したんで」

　「まぁまぁまぁ。より深く話せるように」

　「リクエスト・アワーでも2位でしたからね。自分もケータイで投票しましたもん。歌いたかったんです。〈こんな私でよかったら〉は必ず上位に入ってくるっていうのがわかっていたので、あえて入れなかった」

　「そっかー。家帰って観てみよ。その前にDVDプレイヤー買わないと」

　「捨てちゃった。今ないんですよ。いろいろ観たいな、映画」

　「作ればあるんですけど、体が重くて動かない」

　「疲れが20％」

　「身体の実際の重み」

　「動きたくないですね」

　「なんでもパシパシ答えます。一言で返します」

　「ホントにドラマチックです」

　「ずっとずっとずっと君がスキだっていうホントに一途な女の子の歌です」

　「聴いたら、ホントにここから始まるぞって思います」

　「あはははは！　ちゃんと付け加えてますよ」

　「でも本当にドラマチックなんですよ」

　「風のようにホントにふわふわと。夢に連れてってあげるぞって曲ですね」

マネージャー　「……無理矢理」

　「はい。すごくせっぱってます」

　「せっぱってます。本当に。爆音で練習ですよ」

　「夜はカーテン開けて、ガラス見ながらやってます」

　「（〈運命〉の歌詞を読みながら）♪これがきっかのーうーんめーい」

　「♪ずっとずっとずっとファンがスキだ〜」

　「きっかは毎日が〈Twinkle Days〉したいくらい、ファンの人に〈世界中に君は一人だけ〉だよって言われたい。やっぱ〈さよなら〉はしたくないですね」

　「〈ここから始ま〉りたい。〈ドラマチック〉に。〈風のようなメロディー〉を奏でて、〈ダーリンとマドンナ〉と一緒に〈恋愛〉は〈遠慕〉だよって言って、そんな最後に〈きっかけはYOU!〉」

　「あはははは！」

　「ちょっと待ってください。やればできるんで真面目にやりますよ！」

マネージャー　「答えが全部“はい”になりますよ」

　「そんなことはないです！　頑張れますよ」

　「♪それがあなーたーのーうーんめーい」