着実に目標を達成し、上昇気流に乗ってさらに大きなステージへ――Perfume、新曲「Baby cruising Love/マカロニ」インタビュー

Perfume   2008/01/29掲載
はてなブックマークに追加
 昨年9月のシングル「ポリリズム」やCMなどで広く知られることになったPerfume。そんな上昇気流に乗る彼女たちのニュー・シングル「Baby cruising Love/マカロニ」がリリースされた。ハイクオリティなテクノ・サウンドとメンバー3人の表現力がいかんなく発揮された本作は、幅広い層の心に届く、キャッチーな仕上がりになっている。本作について話を聞いた。



 2007年9月にリリースされた「ポリリズム」がシングル・チャートのトップ10入り、さらに大晦日にはキャパが3,000人近いZepp Tokyoでのカウント・ダウン・ライヴを成功させるなど、いよいよ本格的なブレイクへの秒読み段階に突入したPerfume。アキバ系アイドル・オタクからコアなテクノ・ファン、さらに普通のJ-POPユーザーを巻き込んだ一大ムーヴメントへと発展しそうな状況に対し、本人たちは「いきなり“カッコいいですね”なんてホメてくれる人が増えたんですけど、“ウソじゃないかな”って思ってます(笑)。みなさんの本心を知りたいですねぇ……」(あ〜ちゃん/西脇綾香)と戸惑い気味だったりもするが、ニュー・シングル「Baby cruising Love/マカロニ」を聴けば、彼女たちのパワーと勢いが本物であることがハッキリとわかるはずだ。


 「今までのPerfumeって変わった構成の曲が多かったんですけど、今回のシングルはどちらの曲も、テクノとかに興味がない人でも入ってきやすいと思います。ちゃんと”歌”になってるというか」(のっち/大本彩乃)
 「Aメロ、Bメロ、サビがハッキリしてるし、声もそれほど加工されてないので――といっても、誰の声か判別はできないと思いますけど(笑)――共感しやすいかも。カラオケで歌えるような曲って、Perfumeでは初めてなんですよ」(かしゆか/樫野有香)


 エレクトロ系サウンド・アートとして成立していて、アイドル・ポップとしても機能させる、という、中田ヤスタカのクリエイティビティも冴えまくり。これまでのイメージをキープした「Baby〜」もいいが、とろけるような切なさをたたえた旋律が素晴らしい「マカロニ」は、Perfumeの新たな魅力を引き出すことに成功した曲だと思う。

 「Cメロで“いつか最後のときが来る……”ってわかっていながら“それまでキミを守る”ってことを歌ってるんですけど、それって何の希望もないような気がするんですよ。すごく寂しいんだけど、そういうことを歌のなかで言っちゃうのは凄いなって思いますね」(あ〜ちゃん)
 「メロディが“幸せ、幸せ”してないところが、もどかしくて切ないんですよね。ゆったりした曲をシングルにするのも初めてだから、ちょっと不安なんですけど(笑)」(のっち)



【プレゼント】

Perfume 特製手帳/2名様




 2月12日には「ずっと目標だった」(かしゆか)というSHIBUYA AXでのライヴも実現。楽曲ダウンロードの急速な普及により“一人一人が好きな曲を勝手に楽しむ”ことが当たり前となった現在において――ご存じのとおり、“アイドル”という概念が2000年代以降、一部の好事家たちのアイテムになっている――あらゆるシーンと趣味を超え、“みんなで一緒に盛り上がれる”Perfumeの存在はきわめて貴重だし、単純にワクワクしてしまう。
 「ウチらは、曲や歌詞を書けるわけでもピアノが弾けるわけでもなくて、曲をもらって歌ってるだけ。でも大学生になったし、もう少しで二十歳になるんだから、自分たちからも何か提案していけたらいいなって思います。といっても、まだまだオトナの人たちに頼っていかないとダメなんですけど……。今の目標は、今年中に武道館でオール・スタンディングのライヴをやること! いろんなところで言って、自分たちのクビを絞めてます(笑)」(あ〜ちゃん)



取材・文/森 朋之(2008年1月)



(TKBA-1112 \2,800(税込))

01. エレクトロ・ワールド
02. おいしいレシピ
03. コンピューターシティ
04. リニアモーターガール
05. モノクロームエフェクト
06. スーパージェットシューズ
07. Perfumeメドレー:ビタミンドロップ〜イミテーションワールド〜カウンターアトラクション〜彼氏募集中〜ジェニーはご機嫌ななめ
08. パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
09. コンピュータードライビング
10. スウィートドーナッツ
11. Perfume
12. Twinkle Snow Powdery Snow
13. Wonder2



(GTCG-0609〜12 \3,000(税込))

※完全生産限定/特製BOX入り
<CD3枚+DVD1枚>
 DISC.1 : CD「スウィートドーナッツ」
      1.「スウィートドーナッツ」
      2.「シークレットメッセージ」
      3.「ジェニーはご機嫌ななめ」

 DISC.2 : CD「モノクロームエフェクト」
      1.「モノクロームエフェクト」
      2.「エレベーター」
      3「おいしいレシピ」

 DISC.3 : CD「ビタミンドロップ」
      1.「ビタミンドロップ」
      2.「引力」

 DISC.4 : 特典DVD
      1「スウィートドーナッツ」Music Clip
      2「モノクロームエフェクト」Music Clip
      3「ビタミンドロップ」をバックグラウンドに当時の懐かしい映像を編集したクリップ
最新 CDJ PUSH
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 角野隼斗 イメージ・キャラクターを務める「ベスト・クラシック100極」のコンピレーション・アルバムを選曲・監修[インタビュー] 色々な十字架 話題の“90年代ヴィジュアル系リヴァイヴァル”バンド 待望のセカンド・アルバムをリリース
[インタビュー] アシックスジャパンによるショートドラマ 主題歌は注目のSSW、友成空[インタビュー] 中国のプログレッシヴ・メタル・バンド 精神幻象(Mentism)、日本デビュー盤
[インタビュー] シネマティックな115分のマインドトリップ 井出靖のリミックス・アルバム[インタビュー] 人気ピアノYouTuberふたりによる ピアノ女子対談! 朝香智子×kiki ピアノ
[インタビュー] ジャック・アントノフ   テイラー・スウィフト、サブリナ・カーペンターらを手がける人気プロデューサーに訊く[インタビュー] 松井秀太郎  トランペットで歌うニューヨーク録音のアルバムが完成! 2025年にはホール・ツアーも
[インタビュー] 90年代愛がとまらない! 平成リバイバルアーティストTnaka×短冊CD専門DJディスク百合おん[インタビュー] ろう者の両親と、コーダの一人息子— 呉美保監督×吉沢亮のタッグによる “普遍的な家族の物語”
[インタビュー] 田中彩子  デビュー10周年を迎え「これまでの私のベスト」な選曲のリサイタルを開催[インタビュー] 宮本笑里  “ヴァイオリンで愛を奏でる”11年ぶりのベスト・アルバムを発表
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015