“スローハンド”に“メタル・ゴッド”、“平成のゴッドねえちゃん”に“狂気のフラミンゴ”!音楽性/ルックス/ステージング/漂うオーラ……そのアーティストの持つ個性/特徴を実に上手いこと言い表した“異名”を特集!
そのあまりに速すぎるギター・プレイを評して
“スローハンド”!まるで
レイザーラモンHGのようなきっかけから名づけられた
エリック・クラプトンを筆頭に、ヘヴィ・メタルの名を世間に知らしめた活動から
“メタル・ゴッド”と称えられる
ロブ・ハルフォード(
ジューダス・プリースト)、元祖・
和田アキ子に迫る歌唱力&ルックスをほこる
“平成のゴッドねえちゃん”こと
大西ユカリ……などなど、アーティストの個性を一言で雄弁に語る“異名”の数々。今や本名を差し置いて、一人歩きをはじめてしまう逸品も登場するありさま。誰が呼んだか〜誰が呼んだか〜と舟木一夫ばりに鼻歌かましつつ、その生態を探ってみました。
WBC優勝万歳!と王監督の偉業を、遠く英国から祝福したであろう御仁といえば、
ジェスロ・タルのヴォーカル、
イアン・アンダーソン。ステージでフルートを演奏する際に、何でか片足立ち(一本足)になることから、付いた異名は
“狂気のフラミンゴ”!バランス感覚バッチリ、全くブレることなく可憐な音を奏でるその強靭な足腰、日本刀を片手にせっせと部屋で練習するイアン氏の涙ぐましい努力が滲んでくるよな妄想にさいなまれます。
何と齢58!と、驚きの事実に気づいた方も多いことでしょう、生粋のパンク生まれ/パンク育ち/現役パンクな
イギー・ポップ。
ストゥージズでの世にも奇っ怪な自滅パフォーマンス、ソロ・デビュー後もドラッグ中毒を繰り返しながら、強靭な肉体&精神とともに奇跡の復活を遂げたその生き様、まさに
“パンクのゴッド・ファーザー”!遠目で見るとハッシュ・パピー(犬)に似ているルックスも含め、その存在感は今も劣らず。
季節感を微塵も感じさせない常夏フェイス。どんな栄養ドリンクをも凌駕する天然のアドレナリンを常に分泌してるのではないか?と思われる、ソウルフル歌手・
松崎しげる。俳優・
柳沢慎吾とも合い通じるよな個性(声量大き目)、韓国スターにかまける奥様方をも虜にさせる色気、言うまでもなくシビれる歌声、年間ステージ数100本以上!というエネルギッシュなアティテュード、これぞ
“ディナーショー・キング”に間違いございません。
“異名”といえば、だれも質問は投げかけていないにもかかわらず、勝手に“回答”をしてしまう稀有なケースもあり。
●「スマッシング・パンプキンズに対するイギリスからの回答」 =
フィーダー●「ストロークスに対するイギリスからの回答」 =
フランツ・フェルディナンド●「ストロークスに対するイギリスからの回答」 =
アイカラ・コルト●「グランジへのイギリスからの回答」 =
ティーンエイジ・ファンクラブ●「ボブ・ディランに対するイギリスからの回答」 =
ドノヴァン かと思えば、ジャンルは違えど“偉大なる先人”にならって、勝手な期待を浴びせてしまうケースも。
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VHS or BETA(
生ダフト・パンク)
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RAM RIDER(
和製ダフト・パンク)
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FEED(
日本のレディオヘッド)
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デフトーンズ(
ヘヴィ・ ロック界のレディオ・ヘッド)
●バンビ・フォサーテ(
イタリアのジミ・ヘンドリックス)
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DJシャドウ(
サンプラーのジミ・ヘンドリックス)
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ジェイク・シマブクロ(
ウクレレ界のジミ・ヘンドリックス)
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カエターノ・ヴェローゾ(
ボサノヴァ界の田村正和)
“世界3大酔いどれ詩人”こと、
トム・ウェイツ/
シェーン・マガウアン(
ポーグス)/
バッドリー・ドローン・ボーイ、言い続ければいつか夢は叶うことを教えてくれた
“五人目のスーパーカー”七尾旅人、傍若無人な言い回しに感動すら覚える
“カレー屋を襲撃したジザメリ”コーナーショップ、本人が言ってるんだからそうに違いない
“魂を操る司祭”灰野敬二に
“全裸の妖精たち”オナニーマシーン、それは数が多すぎるんじゃないか
“ラモーンズmeetsビーチボーイズmeetsフランス・ギャル”ブラウニーサーカス、決して
ナパーム・デスの友達ではない
“グラインド・ピアノ・ロック”SUEMITSU&THE SUEMITH……。100%同意はできないものの、何か分かる気がする/無言の説得力を放つ“異名”の数々。せせこましい嫌悪感を示すよりも、むしろ歓迎の方向で!微笑ましく参りましょう。