7月11日(水)、「日本オリンピック委員会(JOC)」初の公式テーマ・ソングがリリースされる。そのタイトルは
「強く美しく」。同曲の歌詞を書き下ろしたのは、体操競技の金メダリストで、ロンドンオリンピック日本代表選手団総監督の塚原光男。CDは出場選手全員に配布され、11日からは一般向けに発売される。
本CD制作のきっかけは、金メダル候補選手が惨敗した北京五輪。塚原は、4年に一度しかないオリンピックの怖さを身を持って経験しているだけに“何か力になることはないか”と、テーマ曲制作の企画を思い立ったとか。そして、日本人初の金メダリスト(アムステルダム五輪)である故・織田幹雄が残した「強いものは美しい」という言葉をテーマに、半年をかけ歌詞を書き下ろし。歌詞には“信じることが大切なんだ”“苦しみ悲しみ乗り越えたとき 強くなれるさ君なら出来る”と、自身が編み出した鉄棒技・月面宙返りで金メダルを獲得したミュンヘン五輪(1972年)での喜び、骨折などのけがで競技が出来なかった悔しさなど、52年に及ぶ体操人生を込めた強い思いを歌詞に込め、プロの女性歌手“kyoko☆”が女神のような和らいだ声で歌い上げている。
塚原は「金を取らなくちゃというプレッシャーを、払拭することができれば結果はついてくる。音楽の力でサポートしたいですね」とコメント。さらに、「ロンドンでは、体操、レスリング、サッカーのなでしこなど、過去最高数の金メダルも狙えるのではと思っています。“がんばれ! ニッポン!”と歌っていますが、“がんばれ!”は、選手だけじゃなく、日本人全員にも言いたい。五輪で勝利する選手の姿を日本に届けることで、日本という国が奮起してくれたらいい」と語っている。(取材・文 / 西村綾乃)