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〈JROCK EVOLUTION 2012〉ジャカルタ公演をレポート!

2012/10/11 15:35掲載
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〈JROCK EVOLUTION 2012〉ジャカルタ公演をレポート!
 日本が世界に誇る“ビジュアル系”の中でも、2000年代以降より活発に音楽シーンを揺るがせているネオビジュアル系バンドが集結したアジア・ツアー〈JROCK EVOLUTION 2012〉。そのスタートを飾ったシンガポール公演に続く、ジャカルタ公演のレポートをお届けします!

JROCK EVOLUTION 2012
2012. 10. 7 Skenoo Hall Jakarta Hall♯B(Gandaria City)
〜 ジャカルタ公演オフィシャル・レポート 〜


 今年夏の開催アナウンスより“ネオビジュアル系”シーンのオールスターとの呼び声が高い新イベント〈JROCK EVOLUTION 2012〉が10月5日(金)に「*SCAPE WAREHOUSE *SCAPE Mall, Orchard」で行なわれたシンガポール公演を皮切りについにその口火を切った。

 シンガポール公演ではMUCCユナイトが現地を熱狂に包み最高のスタートを切り、10月7日(日)に「Skenoo Hall Jakarta Hall♯B」(Gandaria City)にて開催されたジャカルタ公演は、上記2バンドに加えてAlice Nineも登場。前日の記者会見や、公演当日に現地の報道関係者が多数押し寄せた状況などを見ても、このイベントのアジアでの注目度の高さが伺える。

 そんな期待感が包み込む中、トップバッターのユナイトが登場! お馴染みのSEで颯爽とメンバーが登場すると待ちわびたオーディエンスが歓声と共に迎える。最新シングル「イオ」でライヴはスタート。続けて披露されたのは“超”がつくほど攻撃的なナンバー「鳥籠好餌責務 -TORIKAGO like obligation-」で会場のテンションを一気に上げていく。MCでは結(vo)が「Saya memang ingin bettemu anda(会いたかった!)」と、待っていたファンへ向けて現地の言葉で気持ちを伝えると「AIVIE」「Love_Duck_Core_Nothing」を畳み掛けるように続けて披露。彼らの魅力の一つである前向きな歌詞にリンクするかのように、この日のユナイトはとにかく現地で待ってくれていたファンを幸せに、笑顔にしたいという気持ちが前面に表れ、彼らのエネルギーあふれるパワフルなパフォーマンスで会場を笑顔に満ちた空間にしていく。「world wide wish」では途中、結が突然客席に降り、間近にいたファンが一瞬パニックのような状況に。「starting over」でライヴを終え、会場が笑顔に包まれる中、最後歓声が鳴り止まないオーディエンスを、ステージに残った椎名未緒(g)がiPadで撮影。初の海外公演ということもあり、ステージから見えた景色は日本ともまた違った特別なものになったに違いない。

ユナイト

 続いてユナイトのバトンを引き継ぐのはMUCC。SEの「Chemical Parade」が流れると会場から爆発的な歓声が生まれ一瞬にしてMUCCの世界に引き込まれていく。オープニング・ナンバー「フォーリングダウン」が始まると逹瑯(vo)が「Jakarta! Welcome to JROCK EVOLUTION!」と宣言するやいなや会場を一気にダンス・フロアへ。「梟の揺り篭」演奏後「Selamat Menikmati(楽しんでいってね!)」と現地の言葉で伝えると「ファズ」「アゲハ」など一転ハードで骨太なサウンドを浴びたファンが応戦。拳を上げ、飛び跳ね、日本語の歌詞を口ずさみ、曲がはじまるたびに隣の人と抱き着いて喜ぶファン。その熱狂の光景にMUCCも初めての人にも伝わるように、さらに全身でライヴを表現していく“ライヴはオーディエンスと共に作り上げるもの”というのがジャカルタという地で体現されていた。

 途中のMCでは「また絶対に戻ってくる!」とファンに約束すると、その後も「ニルヴァーナ」など今年に入ってから発表した楽曲と、活動初期の段階の「前へ」「蘭鋳」では恒例のオーディエンスを含めたジャンプ・シーンがジャカルタでも見られるなど、こんなにもMUCCの曲がジャカルタの地でも浸透しているところを見せられると、日本の規格外の存在だと改めて認識させられる。最後に、10月31日(水)にリリースされる新曲「MOTHER」をいち早く届け、「See you next time!」と鳴り止まない大歓声の中、深々と礼をして感謝の気持ちを伝えステージを後にした。

MUCC

 そして、いよいよ大トリをつとめるAlice NineのSEが流れはじめると、会場は、これまでにない異様な盛り上がりを見せ、メンバーがステージに登場し、オープニングの「閃光」のギター・リフがはじまると、感激のあまり泣き崩れるオーディエンスも。立て続けにライヴの代表曲「RAINBOWS」がはじまるとヒロト(g)、虎(g)と掛け合いのイントロのリフに、オーディエンスがコールアンドレスポンスで答え、会場のボルテージは一気にアップ。さらにMCでも「Ayo Teriak(盛り上がろう!)」とたたみかけ、ジャカルタ入りした初日から、行く先々でファンに囲まれ、礼儀正しい態度と、実にフレンドリーなファンの姿勢に感激した気持ちを「Terima kachi(ありがとう)」と現地の言葉で伝えた。

 幻想的なダンス・ナンバー「華」でいったん会場を横ノリにすると、「ハイカラなる輪舞曲」の中盤では、日本のオーディエンスと同じように、ジャカルタのオーディエンスもメンバー・コールに応え、「後半も飛ばして行くぜ」とMCを挟んだ後、「FANTASY」「TSUBASA.」と、まさにこれこそがAlice Nineともいえる中期代表曲で、キラキラした世界を演出。「RED CARPET GOING ON」で会場をグチャグチャにかき回した後、国内では最近めったにやらない初期の名曲「春夏秋冬」を、長らく待ってくれていたジャカルタのファンに向けて心をこめて唄い、最後は壮大な「the beautiful name」で会場を大きく包み込み、幕を締めた。

Alice Nine

 彼らが去った後も鳴り止まない歓声と拍手が、この日の3バンドのパフォーマンスがどういったものであったかを物語っていたように思う。この3組が共演することは日本でも滅多にない。そんな夢のような時間がジャカルタに届けられた。

 次に目指すは10月21日(日)の台湾公演。台湾ではMUCC、Alice Nineに加えて、アジア初デビューとなるギルガメッシュが登場する。やんちゃな彼らが先輩やアジアのファンにどんなパフォーマンスを見せるのか? お楽しみに。(Photo By 大木大輔)
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