1月8日の第1回放送以来、近年稀に見る話題を振りまいているNHK大河ドラマ『平清盛』。ストーリーや映像への賛否両論はもちろんのこと、今年の大河の話題として大いに盛り上がっているのがその音楽! 世界的作曲家である
吉松 隆が劇判を担当し、吉松お得意の重厚なオーケストラ音楽がおしげもなく投入され、作品世界を彩っているのに加えて、いまネット上で最も騒がれているトピックが「タルカス」。この楽曲は、プログレッシヴ・ロックを語る上で必要不可欠なグループ、
エマーソン、レイク&パーマー(ELP)が発表した、70年代のロック史に残る最高傑作の一つである『タルカス』(1971年)に収録されたインストゥルメンタル曲です。
往年のプログレ・ファンに熱狂的に支持された、至高の名作として知られるこの作品を、かねてより大変なプログレ・ファンであった吉松が40年の月日をかけてオーケストラ用に編曲。2010年に日本コロムビアより
リリースされ、ネット上でも大きな話題に。そして、NHK大河ドラマのプロデューサーがこのオーケストラ版「タルカス」を耳にしたのがきっかけで、吉松に『平清盛』劇判へのオファーを行なったとのこと。
劇判は、吉松による書き下ろしがメインであるものの、「タルカス」オーケストラ版もそのままのかたちでドラマ内でしばしば使用される予定。900年前の平安時代の日本が舞台ですが、既存の価値観を壊し、新しい武家社会を確立した“イノベーター”平清盛のストーリーに、ロックの新しいかたちを提示したプログレのサウンドが見事な親和性をみせており、今年の“ひとあじ違う”大河を特徴付けています。
『平清盛』をきっかけに、ふたたび脚光を浴びることとなった「タルカス」ですが、この「タルカス」のオリジナル・ヴァージョンを完全収録した日本独自企画の2枚組ベスト・アルバム
『THE BEST OF ELP / タルカス〜ザ・ベスト・オブ・ELP』がビクターより1月25日に発売。「タルカス」をはじめ、「展覧会の絵」(『展覧会の絵』アナログ盤のB面部分)や「悪の教典#9」(『恐怖の頭脳改革』収録)といった全盛期の大曲を収録し、話題の高音質K2HDマスタリング+HQCDを採用。
また、大河ドラマのスタート後からのネット内外での話題をふまえ、大河で使用されているオーケストラ版「タルカス」の着うた(R)&着うたフル(R)が2月5日からモバイルコロムビア、レコチョクより配信される予定です!