オーストラリア出身のジャズ・ヴォーカリスト / ピアニストのジャネット・サイデル(Janet Seidel)が、8月7日にシドニーの病院で卵巣がんのため逝去しました。62歳でした。
ジャネット・サイデルは1980年ごろからベース奏者の兄デイヴィッドとシドニーを拠点に活動を始め、92年に1stアルバム『
リトル・ジャズ・バード』をリリース。本国ではこれまでに17枚のアルバムを発表しています。
イギリス、アメリカ、ヨーロッパ、中東、東南アジアなど世界各地でツアーを行ない、日本には2001年に〈神戸国際ジャズ・フェスティバル〉で初来日。アルバムも『
ベッドで煙草はよくないわ〜ペギー・リーへ捧ぐ』(2002年)から『
ある恋の物語〜想いは遠く』(2013年)まで14作品が発売されています。特に、2005年にリリースされた『
マナクーラの月』は『スイングジャーナル』誌のヴォーカル・チャートで3ヶ月連続1位に輝き、ロング・セラーとなりました。2009年9月には、初のベスト・アルバム『
スウィート・デイズ』を発売。アルバムは大のジャネット・ファンを公言する
水森亜土の書き下ろし作品がカヴァーを飾り話題となりました。昨年末から
ジョージ・ガーシュウィンのトリビュート・コンサートを展開し、4年ぶりのニュー・アルバムの制作も予定されていました。