2011年7月にデビューを果たした、袈裟姿&ギターという出で立ちで話題の女性住職シンガー・ソングライター、
三浦明利(みうらあかり)が3月3日(土)、4日(日)に東京・小石川の傳通院で開催された山門落慶奉告法要会にてミニ・ライヴを行ないました。東日本大震災の一周忌を兼ねたこの法要会にはたくさんの人が訪れ、3月11日にリリースされる
「被災地からのありがとう」の初披露も。
「被災地からのありがとう」という楽曲は、東日本大震災の被災地である宮城県名取市の高橋久子さんが作詞を手がけたもの。名取市地区は約700名の方々が亡くなっており、高橋さんの自宅は家が押し流され、土台すら残らなかったとか。
その後、仮設住宅で暮らしながら「被災地で旧友や自衛隊、ボランティアの人々に励まされて少しずつ気持ちが前向きになっていった」と言う高橋さんが、支援に訪れる人に感謝の気持ちを綴った詩を手渡しするようになり、その詩は現地の浄土真宗のボランティアセンターを通じて三浦明利に届けられました。
「なーんにもなくなったけど、日本じゅうの方が、世界中の方が支援してくださったのです。そして、日本じゅう、世界じゅうの支援してくださったすべての方々にありがとうを受け取っていただきたいのです」と語る高橋さんと電話で話した三浦はその心に打たれ、「被災地からの“ありがとう”を届けるお手伝いができたら」という願いを込めて、その日のうちに楽曲を制作。ジャケット写真の題字も高橋さんによるもの。
三浦は「私は自分の力だけでここまでやってきたと思い込んでいましたが、住職となり仏教と出会い、人のぬくもりに触れるなかで“そうではなかった”と気づかされました。人を大切にする慈しみの心、出会い(縁)の一つ一つを大切にする心など仏教の心を表現したい思いこの曲を作りました。この曲が合唱などで唄われ、皆のものになればと願っています」と語っています。