2017年にデビュー30周年を迎え、記念公演やCDのリリースなど多くの話題を呼んだピアニストの
仲道郁代が、2018年1月24日(水)に都内で記者会見を開き、自身のプロデュースによる3月開催のピアノ・フェスティヴァルや、4月に東京・赤坂 サントリーホールからスタートする新たな10年に向けた2つのリサイタル・シリーズなど2018年以降の計画について語りました。
3月16日(金)に東京・池袋 東京芸術劇場で開催される〈仲道郁代 ピアノ・フェスティヴァル〉は、「大好きなピアノをさまざまな形で知っていただきたい」という仲道の思いに応じ、
上原彩子、
小川典子、
金子三勇士、
清水和音、
萩原麻未と仲道の計6名のピアニストが結集して行なう公演。2台ピアノや5台ピアノによる迫力の演奏に加え、出演者による公開マスタークラスや、6人のピアニストによるトークなど、ピアノの魅力が詰まった内容が予定されています。
これからの10年に向けたリサイタル・シリーズのひとつは、
ベートーヴェンのソナタを核としながら、他の作曲家による関連作品を組み合わせるもの。4月30日(月・祝)東京・赤坂 サントリーホールにおける〈パッションと理性〉と銘打たれた公演を皮切りに、以降も毎春に開催。2019年の〈悲哀の力〉、2020年の〈音楽における十字架〉などを経て、2027年に「ハンマークラヴィーア」と
ショパンのピアノ・ソナタ第2番「葬送」から成る〈生と死の揺らぎ〉にて完結する内容です。仲道は「20年前から取り組んでいるベートーヴェンの世界のなかには、生きることの哲学が表現されています。哲学的な世界と音楽のもたらす我を忘れるかのような境地、それがマッチした時に私の目指す世界があるのだと思います」と抱負を述べています。
様々な作曲家による研ぎ澄まされたピアノの響きにフォーカスするもうひとつのリサイタル・シリーズは、2018年より毎秋、10年に亘って東京・上野 東京文化会館小ホールで開催予定。同ホールならではの親密な響きの空間を活かし、細やかで内面的な作品が取り上げられます。初回は〈ショパン〜プレイエルの響き〜〉と題され、ピリオド楽器による公演が予定されています。