2007/10/30掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
日本初めてブリティッシュ・トラッドの紹介を積極的に行ない、
鈴木慶一や
南佳孝などミュージシャンが多く集まった店、ブラック・ホーク。60年代には“映画とジャズを楽しむ町”といった趣が濃かった東京・渋谷百軒店にあった伝説のロック喫茶だ。CDジャーナル・ムックの新刊として登場した『渋谷百軒店 ブラック・ホーク伝説〜70年代、世の流れに同調しない個性派ロック喫茶があった〜』は、数あるロック喫茶の中でもきわめてユニークな存在だったブラック・ホークが歩んだ足取りをまとめた“メモリアル・ブック”。オーナーの水上義憲氏、店長格だったロック評論家の松平維秋氏らの証言を中心に、その歴史をひも解いていきます。
また、ブラック・ホークが機関誌として発行していた『スモール・タウン・トーク』の1977年12月に発行の11号に掲載された特集記事「ブラック・ホークの選んだ99枚のレコード」をリニューアルして、再現! 何年後かに、“幻の名盤”となるレコードが、幻ではなくリアル・タイムで流れ続けた店、ブラック・ホークがセレクトしたディスク・ガイドは現在でも、レコード・マニアが幻の特集として探し求めているものだとか。
現在では変わり果ててしまった渋谷の街並み、徐々に灯りを消していくロック喫茶や、個性的なレコード・ショップ……70年代の華やかで、個性にあふれた追憶の街並みを再び散策できる本でもあります。ぜひお手元に。