1970年代ロンドン。未曽有の不況で失業者があふれ、社会へのアンチ・テーゼとして若者たちにより生まれたパンク・カルチャーは、ファッション、アートはもちろん社会に多大な影響を与えました。その象徴とも言えるパンク・ロックの代名詞、
セックス・ピストルズのすべてのヴィジュアル・デザインを手掛けたのが、当時グラフィティスタイルの先駆者的存在だった
ジェイミー・リード。今ではアーバン・アート、グラフィティ・アートと呼ばれ新たなコンテンポラリー・アートとして高い評価を得ています。そんなジェイミー・リードら、UKのストリートから世界へと飛び出したロックでクールなアーティストたちによるグラフィティの展覧会が決定。8月14日(金)〜8月25日(火)、東京・渋谷Bunkamura Galleryで開催されます。
ジェイミー・リードの作品としては、セックス・ピストルズがロック史に残した歴史的名盤
『勝手にしやがれ!!』のジャケットや、シングル「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」に使用されたアートワーク(写真)など、ロック・ファンのマスターピースというべき作品を観ることができます。また、昨今欧米を中心に話題となっている、ロンドンやブリストルのストリート出身のアーティスト、バンクシーやニック・ウォーカーなどの作品を展示。ステンシルと呼ばれる型紙とスプレーを用いて、壁に反戦や政治的な風刺画を描いたのをはじまりとする彼らのアート。バンクシーはその作品が2003年、
ブラーのアルバム
『シンク・タンク』のジャケットに起用され、その認知度を上げていきました。
時代の空気を敏感に察知し作品に反映させ、先鋭的サブカルチャーとして音楽と密接な関係を築き、ともに歩んできたUKのアーバン/グラフィティ・アート。世界初公開となる作品、シルクスクリーン作品など、約20アーティスト、約100点の作品を展覧販売します。日本ではなかなかお目にかかれない作品もあるとのこと。また、15日には、次世代のブライテスト・ホープとして注目を集めるアーティスト、EUROPEAN BOBがUKより来日、ライブペインティングを行なうので、こちらも注目を。