彼が発明し、自身の名が冠されたギターが今なおロック・シーンを中心に愛用されている
レス・ポール(Les Paul)。“エレキ・ギターの父”とも呼ばれるレジェンドが8月13日、米ニューヨークの病院で肺炎の合併症のため死去しました。94歳でした。
レス・ポールは米国ウィスコンシン州生まれ(1915年)。8歳の時にハーモニカを吹き始めたのが音楽体験の原点で、バンジョーを経てギターを手にし、17歳の頃から本格的にミュージシャンとして活動を開始します。
1940年代に入ると自分の手でオリジナルのギターを制作し始め、1952年には自らの名を冠したギター“レスポール”の発売を開始(ギブソン社)。丸みを帯びたボディが特徴的な“レスポール”はエレキ・ギターを代表するロングセラーとなり、
エリック・クラプトン、
ジミー・ペイジ、
キース・リチャーズ、
スラッシュら、数多くの著名ギタリストが愛用する名器となります。
またレス・ポールは、現在のレコーディングには欠かせない多重録音の礎ともいえる技術や方法を開発した人物で、2005年にそれら功労により、ミュージシャンとして唯一「発明家の殿堂」入りを果たしています。
名だたるミュージシャンたちから敬愛されたレス・ポール。心よりご冥福をお祈りします。