傑作『BLIND MOON』（写真）発表から早いもので2年と少々。お待たせしました。“さかな”の新作がいよいよ登場です!!　まずは4月下旬にマキシ・シングル「ONE MORE DOLLAR」（MLEP-1004\1,260（税込））が“Memory Lab”よりリリースされ、さらに5月か6月には、“さかな”ではなく“西脇一弘&ポコペン”名義でアルバムがリリースされるとのこと。

　“さかな”の結成は遡ること84年。その後、87年になってポコペンが加入し、翌88年に『洗濯女』でレコード・デビュー。漂うメロディと、ポコペンの奔放な歌声で築かれた“さかな”の世界は、初期のふわふわとアンビエントな雰囲気を経て、近作ではフォークやブルースの要素も取り込んだ漂うアコースティック・ポップへと進化。新作のたびに前作を凌駕してのける音楽的冒険心も旺盛な人たち、それが“さかな”なのです。

　その彼らの待望のシングル「ONE MORE DOLLAR」では、なんとシンガー・ソングライター、ギリアン・ウェルチの楽曲をカヴァーするそうだから驚き。そもそも“さかな”の『BLIND MOON』は、ギリアン・ウェルチの作品から強い影響を受けて作られているそうで、そう言われてみれば、なるほど“懐かしい匂いと同時に新しい匂い”を感じさせるところなんかに共通する部分があるかも。今回、“さかな”がカヴァーする「One More Dollar」は、彼女が96年に発表したデビュー・アルバム『Revival』（日本盤は廃盤･･････）に収録されていた曲で、ライヴでは披露済み。ギリアン・ウェルチも“さかな”も夫婦で活動しているミュージシャンなので、そんなところも通じているのかも。原曲の切なさもなかなかですが、“さかな”ヴァージョンでは、さて。楽しみです。カップリング曲には、ボブ・ディラン「北国の少女」、ジェリー・ジェフ・ウォーカー「ミスター・ボー・ジャングル」のカヴァーも収録されます。このシングルは、3月中にweb上で先行リリースされる予定ですが、3月24日正午現在まだ販売は始まっていません･･････。それはともかくとして、愛情あふれるカヴァーぶりに目いっぱい期待しましょう!!