2003/06/25掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
その作風を形容するなら、何と呼べばいいのだろう? サイケ? アシッド? ジャーマン? プログレ?・・・・・・いや、タイトルそれ自体が、最も彼らの作風を表現しているだろう、
アモン・デュールの1st
『サイケデリック・アンダーグラウンド』(写真)が紙ジャケット化(ARC-7034)します。彼らは「ギュワワワワン、ズンドコドコドコ、ぬあぁぁぁ」という魑魅魍魎の世界観(いや、聴くと実際こういう世界)をゲルマンの森から極東の日本まで伝えてくれた(なんと来日したことも!)、もはや伝説のバンド。というかグループ。いや正確に言えばコミューンであり共同体。ヒッピーイズムを標榜だけする表現者が多い中、最も「体現」していたサイケデリックの生霊たちです。
気になるのは、その作り。従来盤はプラケースながら、ちゃんと見開きの「サンドーサの庭のおとぎ話」まで再現されていました。今回は紙ジャケですから、よりいっそうの「再現」を目指すそう。もちろん、ブッ飛んだ対訳も期待したいところです。後に
アモン・デュール2と分派し、残るメンバーもアコースティック/アシッド回帰していった彼ら、しかしデビュー作が何より最高傑作と言われています。興味ありつつも未聴の方、デジタル・リマスターなので気になるユーザーの方、皆さんいかがでしょう? 8/25(月)に\2,625(税込)で発売予定なので、要チェックを。
しかも同日には「イエスの真似だ」「いや別物だ」と論議を醸しながらも、実は愛好者も多い、
クリアライトの紙ジャケも2作リリースされます。1stの
『クリアライト・シンフォニー』(ARC-7035)はゴングのメンバーが参加したということでオリエンタリズムが垣間見られ、筆者の個人評では代表作と言えるかな? 続く
『ブロウイング・バブルス』(ARC-7036)はキング・クリムゾン出身のデヴィッド・クロスが参加したということで愛聴者も多いはず。どちらもヴァージン・ジャパン盤のため長らく廃盤だったので、これを期に「やっと聴ける!」という方もおられるでしょう。こちらも8/25(月)に\2,625(税込)で発売予定です。アモン・デュールと同じくデジタル・リマスターなので所有されている方もぜひ!
一時期は不可思議なぐらいに盛り上がり、また沈静化しつつあるかのように見えるプログレ(系)・ブーム。これら3作をリリースする
アルカンジェロは先頃にもイタリアン・プログレを紙ジャケ復刻しており(中でもチェレスタは嬉しかった!)、まだまだイケるぜ、という意気込みさえ見えます。
あとは、せっかくなのだから邦題も活かしてもらえれば文句なし。いや、ずっと廃盤だったクリアライトを聴けるだけで嬉しい方も多いかな?
ともあれ、今後もこのようなリイシューには期待したいところであります。