2003/11/13掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
とうとう、ジェイムズ・エルロイ原作『ブラック・ダリア』の映画化が決定した模様です!! これは警察小説の金字塔とも呼べるエルロイの“暗黒のL.A.4部作”の幕開けとなる第1作目で、1947年に実際に起こった米国史上、最も有名で残酷な未解決殺人 “ブラック・ダリア事件”を描いたもの。幼少期に母親を惨殺されたジェイムズ・エルロイの暗い情念が爆発する記念碑的傑作です。この『ブラック・ダリア』から始まる“暗黒のL.A.4部作”の中から、第3作目の『L.A.コンフィデンシャル』(
カーティス・ハンソン監督)が先に映画化され、アカデミー賞をはじめとする数々の映画賞を総ナメ。しかしこの4部作は、『ブラック・ダリア』に始まるロス市警10年に及ぶ悪の歴史が、4作通して1つの物語として語られるため、やはり1作目から全て映画化してほしい所です。本格ハードボイルドでありながら、ショッキングな暴力描写や破滅的な登場人物など、他に類を見ない重たい後読感なので、興味の持てない方は原作に手を出さない事を勧めます。
さて、ずいぶん前から映画化の企画が進行していた本作。本では
デヴィッド・フィンチャーが監督、
ジョン・キューザック、
ニック・ノルティ主演で進んでいると書かれていましたが、プロジェクトが難航し、デヴィッド・フィンチャーは今年になって降板。代わりに
ブライアン・デ・パルマ監督がメガフォンをとる事に決定したようです! 主演の1人には若手スターの
ジョシュ・ハートネットと交渉が進んでいるとの事。原作は警察内部から政界、映画界、マフィアなど半端じゃない数の人物が登場する群像劇だけに、むしろ脇役のキャスティングが気になります。監督がブライアン・デ・パルマと言う事なので、原作の血生臭いテイストや、暴力描写も十分期待が出来そうでは?
“ブラック・ダリア”事件から半世紀が過ぎた現在でも、その異常性や未解決という事もあって、様々な関連サイトが存在しますが、事件の真犯人にハリウッドの大物俳優の名前が囁かれたりしていますので、映画の結末にも注目が集まりそうです。原作のクライマックスをそのまま映像化したら、間違い無くR-指定になるだけに、脚本がどうなるのか?楽しみに待ちましょう!