マイケル・ムーア(映画監督) 2004/11/05掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
最終的にはブッシュ再選という結果に終わったものの、ここ数十年のアメリカ大統領選挙のなかでは一番の投票率となったのは、ドキュメンタリー映画『華氏911』で話題を振りまいたマイケル・ムーア監督の功績もきっと大きかったはず。
日本でもいよいよ来週11月12日に『華氏911』がDVD化されますので、まだ未見の方はその功績を噛み締めながらご覧ください! また『華氏911』をご覧になった後は、
マイケル・ムーア監督のルーツであり、彼の師とも言えるケヴィン・ラファティたちが20年前に制作した衝撃映画『アトミック・カフェ』もご覧になることをお勧めいたします。
『アトミック・カフェ』は、40年〜50年代の冷戦下に制作されたアメリカ政府による広報フィルムやニュース・フィルムだけを素材に、ナレーションを一切加えずに編集の妙技だけで見せ切る、クールかつブラックなドキュメンタリー映画。「核が爆発したら机の下に隠れれば大丈夫。さあ、もしピカッと閃光が走ったらどうする? そう、首を引っ込めて、頭を隠すんだ!」とか、「原爆で一番無害なのは放射能」とか、放射能に対する政府の無知や悪質な事実隠蔽があたかも正しいかのように、能天気なポップ・ソングとともに大量に紹介しています。日本でも、今年9月よりユーロスペースなどにて劇場公開され話題を集めていましたが、いよいよその同映画が日本でもDVD化決定! DVDは
通常盤(TSDS-75202 \3,990(税込))に加え、オリジナルTシャツ、特製缶バッチ(4種類)、劇場パンフレットなどを豪華クリアボックスに収納したDVD-BOX盤(TSDS-75203 \8,400(税込))も用意。発売は2種類とも12月17日を予定しています。
本作を観たマイケル・ムーアが、同映画の監督のひとりであるケヴィン・ラファティに「俺にも映画の撮り方を教えてくれないか?」と機材やフィルムの使い方をイチから教えて貰ったお陰で、マイケル・ムーアは自身の出世作『ロジャー&ミー』を生み出すこととなる、まさにマイケル・ムーアのルーツともいえる本作。と思えば、じつはそのケヴィン・ラファティはブッシュ大統領の従兄弟と、なんだか今に続く深い因縁も感じられます。公開から20年を経ても、今なお鋭い輝きを放っている本作。是非ともアナタもご覧ください! これは注目!!