“ウォール・オブ・サウンド(音の壁)”を生み出し、後の音楽シーンに多大な影響を与えた
フィル・スぺクター(Phil Spector)が設立した「フィレス・レコード」が今年創立50周年を迎えます。それを記念し、7CD入り豪華ボックス『フィル・スペクター・プレゼンツ フィレス・レコード・アルバム・コレクション』の日本盤(完全生産限定盤 / 税込10,500円)をはじめ新編集ベスト盤などの音源が年末に向け続々とリリースされることになりました。
まず、12月21日発売予定の目玉の豪華ボックスは“ウォール・オブ・サウンド”の完成期ともいえる62〜64年に、フィル・スペクターがプロデュースしたフィレス・レコードのオリジナル・アルバム6作品(『ザ・クリスタルズ・ツイスト・アップタウン・バイ・ザ・クリスタルズ』『ヒーズ・ア・レベル・バイ・ザ・クリスタルズ』『ジップ・ア・ディー・ドゥー・ダー・バイ・ボブ・B・ソックス&ザ・ブルー・ジーンズ』『ザ・クリスタルズ・シング・ザ・グレイテスト・ヒッツ、ボリューム1・バイ・ザ・クリスタルズ』『フィレス・レコードズ・プレゼンツ・トゥデイズ・ヒッツ・バイ・ヴァリアス・アーティスツ』『プレゼンティング・ザ・ファビュラス・ロネッツ・フィーチャイング・ヴェロニカ・バイ・ザ・ロネッツ』)を世界で初めてCD化したもの。一度もオリジナルの形で再発売されたことがないこれらのLPは、今なお数百ドルの超高値で取引されているようなファン垂涎の貴重な作品。また、ボーナス・ディスクとして文字通り入手困難なフィレスでのオリジナル・シングルのBサイド集も封入されています。
音に関しては、オリジナルのマスター・テープを最新リマスタリングし、日本盤のみ高品質Blu-spec CD化、という徹底ぶり。また、日本盤は当時のLPジャケットをA式紙ジャケットにて独自に再現、さらに詳細な解説の和訳ブックレットや特別ライナー、ポストカードやステッカーなどの日本オリジナル特典が豪華コレクター・ボックスに収納されるとのことです。
そして、このボックス以外には、11月2日にフィル・スペクター・プロデュースの
ザ・クリスタルズ、
ザ・ロネッツ、
ダーレン・ラヴのそれぞれのベスト盤(
『ダ・ドゥ・ロン・ロン〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ザ・クリスタルズ』SICP-20311 /
『ビー・マイ・ベイビー〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ザ・ロネッツ』SICP-20312 /
『ザ・サウンド・オブ・ラヴ〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ダーレン・ラヴ』SICP-20313)や、レーベルに残されたアーティスト陣の代表作を網羅した新編集ベスト
『ウォール・オブ・サウンド〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・フィル・スペクター1961-1966』(SICP-20310)、そしてフィル・スペクターのサウンドの影響を受け、優れたアレンジが施された英米の古今東西の名曲を収録した日本企画のコンピ盤
『テイスト・オブ・ウォール・オブ・サウンド』(SICP-20314)、世のクリスマス・アルバムの中でもその代表格として全世界で支持され続ける名盤
『ア・クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター』が最新リマスタリングされ、紙ジャケ&Blu-spec CD(SICP-20315)にて発売される予定となっています。
ビートルズやビーチ・ボーイズ、日本では大瀧詠一や山下達郎らも多大な影響を受けたフィル・スペクターの“ウォール・オブ・サウンド”。往年のファンから若いリスナーまで、これを機に一時代を築いた偉大な音を聴き直してみてはいかがでしょうか。