パリを拠点として世界を舞台に活躍しているヴァイオリニスト、
諏訪内晶子が芸術監督を務める新たな音楽祭、<国際音楽祭NIPPON>の記者発表が7月6日に行なわれました。
1990年のチャイコフスキー国際コンクール優勝以来、つねに新しいチャレンジを続け、一流のアーティストとして世界の聴衆から愛されてきた諏訪内。自身の経験をもとに、これからの音楽・芸術文化を担う人材に今しか伝えられないことを伝えていきたい、これまでの人生を支えてくれたすべての方々へ恩返しをしたい、そんな思いが日に日に強くなっていったといいます。
そうした思いから、諏訪内が10年以上あたためてきた夢の構想が、音楽祭という形で結実するのが今回の<国際音楽祭NIPPON>。まさに、満を持して取り組むプロジェクトです。
記者発表で諏訪内は、この音楽祭には“3つの柱”があると語りました。
1つめは「現在活動をしている同じくらいの世代の演奏家とともに音楽祭を作り上げること」、2つめは「あらたな作品を作曲家に委嘱し、それを音楽祭で初演するだけでなく、継続して演奏していくこと」、3つめは「マスタークラスを含めた教育活動を通して、自分が経験してきたことを伝えること」。
第1回目の<国際音楽祭NIPPON>は、2013年2月初旬、横浜と仙台で開催されます。
なかでも、諏訪内と旬の演奏家が共演する3つのコンサートに注目が集まりそうです。1つめはピアニストの
レイフ・オヴェ=アンスネスとのデュオ・コンサート、2つめは
エサ=ペッカ・サロネン指揮
フィルハーモニア管弦楽団がサロネンと
シベリウスのヴァイオリン協奏曲を並べて演奏するコンサート、そして3つめはチェリストのピーター・ウィエペルウェイ、ピアニストの
江口玲と諏訪内によるアンサンブル・コンサートです。
ほかにも横浜美術館とのコラボレーションによるコンサート、出演者によるレクチャー、0歳児からのコンサート、小学生のためのヴァイオリン教室、仙台でのチャリティ・コンサートなど、さまざまな形で音楽と芸術に触れるプロジェクトが予定されているとのこと。
公演内容の詳細、チケットの発売日などは随時発表される予定。今から楽しみに、注目しておきましょう!