2012年度・第42回『東燃ゼネラル音楽賞』(旧『エクソンモービル音楽賞』)が発表され、洋楽部門本賞にピアニストの
舘野泉、洋楽部門奨励賞にチェロ奏者の
山崎伸子が選ばれました。
『東燃ゼネラル音楽賞』は、日本の音楽文化の発展・向上に大きく貢献した個人または団体を称える目的で、1971年に『モービル音楽賞』として創設されました。2001年に『エクソンモービル音楽賞』として継承され、さらに2012年6月における東燃ゼネラルグループの発足に伴い、名称を『東燃ゼネラル音楽賞』とあらためたうえで、新たな一歩を踏み出すこととなりました。
1989年には“奨励賞”が新たに設けられ、優れた若手演奏家のさらなる活躍を後押ししてきました。今回この奨励賞に選ばれた山崎伸子の受賞理由として、選考委員会は以下のように発表しています。
「山崎伸子氏は、我が国を代表するチェロ奏者であり、ソリストとして、室内楽奏者としてのキャリアはまさに目覚ましいものがある。それは日本に於ける足跡として広く知られると同時に、海外での評価も高く、その深い音楽性と温かな人間性を裏付けとする抒情的で、ドラマティックな演奏は多くの聴衆を魅了している。また、アルゲリッチのような世界的ピアニストたちからも、包容力あふれる表現者としての才能が絶賛されている。近年は、後進の指導においても注目すべき成果を挙げてきており、今や、日本の楽壇を支え、牽引していく重要な存在の一人である。今回の受賞はこうした長年の演奏活動と教育者としての実績に加えて、今後のさらなる活躍を記念してのものである。」 また、本賞に選ばれた舘野泉の受賞理由としては、
「20代後半からフィンランドを本拠に国際的な演奏活動を続け、分野領域には捉われず、常に新鮮な視点で演奏芸術の視野を拡大してきたこと。そして2002年に脳溢血で倒れて右半身不随となるも、左手のピアニストとして活動を再開し、たゆまぬ努力で独自のジャンルを切り開いた不屈の精神力や、音楽への篤い情熱が人々に勇気と感動を与えたことなどが挙げられる」と発表されました。
2012年11月29日(木)16時より同賞の贈賞式・記念演奏会が東京・サントリーホール(小ホール ブルーローズ)にて行なわれます。
そして、この贈賞式・記念演奏会に抽選で合計100名の方をご招待とのこと。応募方法は『東燃ゼネラル児童文化賞・音楽賞』のサイトにてご確認ください。
写真:山崎伸子(c)武藤 章