9月6日(金)より全国57館で公開された『ナミビアの砂漠』が公開25日目となる9月30日(月)に興行収入1億円を突破、、都内を中心に満席回が続出、各地の劇場でパンフレット、オリジナルTシャツも完売になるなど、『ナミビアの砂漠』旋風を巻き起こしています。
監督は19歳という若さで『あみこ』を作り上げ、史上最年少でのベルリン国際映画祭出品を果たした若き天才・
山中瑶子。主演はその『あみこ』を観て衝撃を受け、監督に「いつか監督の作品に出演したいです」と直接伝えに行ったという注目の若手女優・
河合優実。才能あふれる2人の夢のタッグが実現した本作は、今年の第77回カンヌ国際映画祭 監督週間でも絶賛され、国際映画批評家連盟賞を受賞。カンヌでのワールドプレミア、上海国際映画祭でのアジアプレミアを経て、いよいよ日本での公開を迎えました。
主人公は、世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのか……?先の見えない2020年代の“今”を、ひとりの女性がもがき、抗い、そして文字通り暴れる姿からあぶり出した本作について、SNSでは「人間がみんな面白くて愛らしくて笑いが止まらず、人間讃歌のものすごいエネルギーもらった」「こんなに行動できるなんてこの映画はすごい、わたしに対する影響力が恐ろしい」「まじで出てくる奴出てくる奴等身大すぎる」といった熱い感想が多く寄せられています。
東京・新宿シネマカリテでは公開4週目にあたる先週末も、満席回が出る盛況ぶりを維持。ほか、9月23日〜29日のアクセス数を集計した映画.comアクセスランキングで第1位を獲得するなど、大きな注目を浴びる中、国内映画賞のトップバッター「第16回TAMA 映画賞」において、河合優実が最優秀女優賞を、山中瑶子監督が最優秀新進監督賞を受賞したことも発表されました。TAMA映画賞は「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を表彰するもの。河合優実の受賞理由について「『ナミビアの砂漠』において、自分勝手で暴力的な振舞いをとりながら心を壊していく新たなるヒロイン像を、生々しくも魅力的にスクリーンに焼き付けた」と発表し、山中瑶子監督の受賞理由ついては、「心の内の複雑さを描き出す驚くべき解像度、画面から溢れ出るエネルギー。才能あふれる山中瑶子監督の登場は、未来を明るく照らしている」と称賛しています。
TAMA映画賞授賞式は11月30日(土)東京・パルテノン多摩大ホールにて開催。本作からは河合優実、山中瑶子監督両名が登壇予定です。
なお、
渡邊琢磨が手掛けた映画のオリジナル・サウンドトラックも9月6日に「Inpartmaint Inc」より配信リリースされています。マスタリングは
ジム・オルークが担当。渡邊琢磨は、『ナミビアの砂漠』のラッシュを観ながらピアノや電子音による即興演奏をレコーディングし、後日その音を変調/加工するなどの実験をとおして、プリズム状に疾走するテクスチャーや不安定で虚無的なドローン、瞬くようなパルスなどを構築。映画の効果にとどまらないサウンドスケープをつくり出しています。
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