1957年3月から90年3月まで、日曜の朝の時間帯に日本テレビ系で放送されていたのが『ミユキ野球教室』です。当初は野球関係者をゲストに招いて野球評論家と野球技術をレクチャーするタイトルどおりの野球教養番組としてスタートしましたが、日本テレビ系の番組ということで、その後は読売ジャイアンツの話題を中心とするプロ野球情報番組へ変更。昭和32年から平成2年まで33年間に続いた長寿番組として人気を博しました。

　同番組がスタートしたのが、1957年3月17日。当初より一時期を除いて御幸毛織の1社提供で放送。馬に乗った2人の羊飼いの子供が大勢の羊たちを従える映像と「ミユキ、ミユキ、ミ〜ユキ、ミユキ」「服地はミユキと知っている〜」という歌が強く印象に残るオープニングCMも親しまれてきました。

　この『ミユキ野球教室』のオープニングCMソングを歌っているのは、日本の代表的な男声ヴォーカル・グループとして活躍したダークダックスです。奇しくも『ミユキ野球教室』が始まった57年にロシア民謡「ともしび」をヒットさせて、一躍トップスターに。日本の歌謡シーンに“コーラスブーム”を巻き起こし、デューク・エイセス、ボニージャックスとともにコーラス・グループの“ビッグ3”として活躍しました。87年には、日本で最も長期にわたって活動するメンバーが変わらないコーラス・グループとしてギネス世界記録にも認定されています。パクさん、マンガさん、ゲタさんは亡くなった後は、ゾウさんこと遠山一が“ダークダックスのゾウさん”として活動。2019年にはぞうさん自身が監修・選曲し、ナレーションを入れた『ぞうさんが選ぶ「我ら60年の歩み」-ダークダックス・プレミアム・ベスト-』（写真）をリリースしています。