ドラマ『パリの恋人』を大成功に導いたことから“視聴率50%男”という異名を持つ韓国の人気俳優、イ・ドンゴン。本国のみならず、アジア中で多数のファンから熱狂的に支持されている彼が日本デビュー・アルバム『My Biography』を発表する。8月22日には初の日本公演も予定している彼に、音楽への真摯な想いを語ってもらった。 イ・ドンゴンといえばドラマ『パリの恋人』や映画『B型の彼氏』に出演し、大ヒットさせたことで韓国のみならず日本や台湾などアジア中に熱烈なファンを持つ人気俳優。この春の主演映画『今、愛する人と暮らしていますか?』が日本でも好評だった彼が、6月25日にアルバム『My Biography』をリリースする。
「日本で歌手デビューすることになり、ホントに“嬉しい!”の一言です。音楽は僕にとって、とても大事なもの。韓国での歌手デビューから10年が経って、音楽に対する気持ちは変わらないけれど、その間に僕自身が、さまざまな経験を重ねてきたことで表現の仕方も変わったのではないかと思います」
今回は日本での歌手デビューでありながら彼にとっても実に10年ぶりのCDリリース。役者として大活躍だったその間、音楽への想いをどのように抱えてきたのだろう。
「もともと歌手になるのが夢で、歌手としてデビューしたんですけど、韓国で出した2枚のアルバムが僕の思うような成功を収められなかったんです。ただ、その頃に運命的なきっかけがたくさんあって、俳優としての道を進むことになりました。そこから10年という時間の中で、役者と歌手という二足のわらじを履くようなことは僕にはできなかったんです。役者としてやっていくならばそれに集中したかった。ただ、今回はたまたま日本で歌手デビューできるというチャンスをいただけたので是非やらせていただこうと思ったんです」
というわけで気合いも十分、約1年をかけて完成させた今作。オリジナル曲はもちろん、
小田和正の「言葉にできない」や
徳永英明の「最後の言い訳」など日本でも韓国でも人気の名曲もカヴァー。その佇まいさながらの、優しく落ち着いたムードで歌いこなしている。
「リズムの強い曲よりもバラードのほうが親しみ深く、僕のヴォイス・カラーにも合っていると思っています。1枚を通じて、僕は日本語ができないので、みなさんに歌詞をどう伝えるか?ということに重点を置いて一生懸命準備をしました」
【プレゼント】
イ・ドンゴン サイン色紙/1名様
軽やかなボサ・ノヴァや、クラシカルなバラードなど、ゆったりとしたテンポの中で丁寧に放たれる日本語はすんなりと心に届いてくる。ちなみに「日本語で一番好きな言葉は?」と訊ねると――?
「『なるほど』。日本の方たちが会話している中にいても、『なるほど』という言葉さえ知っていれば、参加できているような気になりますから」
そう言ってチャーミングに微笑んだ。8月には日本でのコンサートも決定。歌手活動10年にして初のステージを彼はこんな風に思い描いている。
「アコースティックでナチュラルなコンサートにしたいと思っています。最近の音楽、特に若い人たちの音楽は、どんどんテンポが速くて派手で機械的になってきているように思いますが、僕としてはそれとは正反対のものがやりたい。ミニマムで自然で、とにかく“歌う、聴く”ということを大事したコンサートがいいですね。今は韓国でドラマの撮影中なので、それが終わったらコンサートの準備をして日本に来ます! まずはこのアルバムを聴いてみてください」
取材・文/上野三樹(2008年5月)
【イ・ドンゴン コンサート情報】
●公演名:『LEE DONG GUN 2008 DEBUT CONCERT IN JAPAN〜歌手活動10周年初のコンサート』
●公演日:08/08/22
●会場:東京国際フォーラム ホールA
●開場:18:00 /開演:19:00
●問い合わせ:ディスクガレージ 03-5436-9600(平日12:00〜19:00)
●コンサートHP www.leedonggun-live.jp/