【夏休み企画】お出かけ前に観ておきたい映画特集!

2006/08/11掲載
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心も財布も緩みがち、そんな夏の陽気にご用心! 行楽シーズン真っ盛りの8月にお届け致します“お出かけ前に観ておきたい映画”特集!海、山、川、湖、キャンプ場……どんな観光名所にも潜む“不測の事態”に備え、特選作品で予備知識を身につけておきましょう。これさえ観ておけば安心ですよ!
●海:『殺人魚フライングキラー』
 ゴザ敷き上等! の古き良き佇まいは消え、手を変え品を変えオシャレ仕様に進化を遂げた海の家を横目に見つつ、埋めては掘り返す砂遊びに興じる貴方へ不穏な影が迫る! 海から魚が飛んできた! ジェイムズ・キャメロンの監督デビュー作『殺人魚フライングキラー』。ヒレで飛ぶ殺人魚(ピラニア×トビウオ×トウゴロイワシのミックス種)に追われたら、すぐさまチャッカマンで時限爆弾オン。大爆発で万事解決!


●川:『アナコンダ』
 やって来ました南国の地。カヤックに乗って野趣溢れる川下りへと興じる貴方を狙う不穏な二つの目! とてつもない体格(全長14m!)と凄まじいスピードにてヒタヒタと忍び寄るアマゾンの魔物! ジャケット写真の写りの悪さは天下一品、世界に名だたるセレヴ“ジェニファー・ロペス”主演作『アナコンダ』(アイス・キューブも登場!)。結局のところ怖いのは人間自身? 大味なメッセージが何ら伝わってこないB級感覚、絶妙です。


●湖:『幻の湖』
 季節は夏だというのに霧に煙る湖。そんな静かな湖畔の森の陰にて、ビリーバンバンをBGMに静かな余暇を楽しむ貴方のもとへ、怪しげなジョギング・パンツを履いた女性が犬連れで猛ダッシュ!“東宝創立50周年記念作品”でありながら、人々の記憶に残ることなく伝説と化した『幻の湖』(公開当時は1週間で打ち切りに)。「恋はスリル、ショック、サスペンス」とばかりに何でもかんでも詰め込んでしまった意味不明ストーリー、「困惑」の2文字が浮かんでは消える後味の悪さ、私的「死ぬ前に一度観て欲しい映画」グランプリに認定。

●山:『ゴールデン・チャイルド』
 ここ最近、アジアン・チックな女性に追いかけられている気がする……そんな貴方はご用心! いつの間にやらイイ仲になったかと思えば、遠くチベットの山に連れていかれてしまう危険性大! そんな時こそ、“マシンガン・トーク”“極太ヒゲ”でお馴染みのコメディ俳優エディ・マーフィ主演『ゴールデン・チャイルド』。オカルト現象なんのその、ヴィクター・ウォン(名作『ゴースト・ハンターズ』にも出演!)演ずる長老のボケを存分にお楽しみください。


●農場:『エド・ゲイン』
 ジリジリと焼け付くような陽射しを避け、ほがらか・のどかな農場を訪れた貴方へ迫り来る危機! 不気味な覆面に顔を隠した倒錯殺人鬼が狙っているかも? エドワード・ゲイン事件を映画化した『エド・ゲイン』。今やバンド名としてもお馴染みの“レザーフェイス”(『悪魔のいけにえ』に登場)をはじめ、『羊たちの沈黙』など、数多くの作品にその猟奇性を取り上げられたことで、世界的に知れわたった彼。エド山口とは何ら関係がないことだけでも理解しておきましょう。

●ダム:『ホワイトアウト』
 水不足は大丈夫かしら? 日照りの季節・日本の夏、ということでダム見物へと繰り出そうとする前に! お台場方面から届けられた逸品『ホワイトアウト』。テロリストに占拠された巨大ダムを舞台に、『湘南爆走族』『就職戦線異状なし』『卒業旅行 ニホンから来ました』でお馴染みの織田裕二が駆け回る大スペクタクル作。ストーリーうんぬん以前に、『振り返れば奴がいる』での相方・石黒賢との2ショットが拝める幸せときたら! 黒×白の立ち姿を思い出せば、その感動もひとしお。

●空港:『BEST GUY』
 飛行機に乗るわけではないけれど、空弁(そらべん)は食べたい! 未知なる食べものへの好奇心を胸に、いざ空港! と走り出したい気分に駆られてしまったならば『BEST GUY』。全国中高生の圧倒的支持をほこるICE GUY(森永製菓)とも見まごうネーミングに躊躇しつつ、パイロット至上の栄誉“BEST GUY”を目指す熱き男のドラマに失笑! またも登場の織田裕二の熱演はさておき、航空自衛隊の全面協力によって実現した空撮シーンだけでも観て頂きたい逸品。

●キャンプ場:『13日の金曜日』
 フォークダンスにオクラホマミキサー、バーベキューに飯ごう炊き、たき火を囲んで飲めや歌えやの大騒ぎ! 一夏だけの思い出にふけるバックパッカーの皆様にこそご推薦致します、ホラー映画シリーズ『13日の金曜日』。“クリスタルレイク”なるキャンプ場を舞台に、狂気と殺戮がうずまく恐怖! 背後に秘められた悲しいストーリーにも胸が締め付けられる名作。今やホッケーマスクが定番となっているジェイソンも、第1作目ではただの布袋を着用している点にご注目ください。

●実家:『異人たちとの夏』
 茄子牛/胡瓜馬(正式名称は“精霊馬”と呼ぶそう)をこさえては、先祖の帰りを心静かに出迎えるお盆。どこかノスタルジーにひたってしまう、そんな今日この頃に『異人たちとの夏』。幼い頃に亡くなったはずの両親、セピアがかった街の風景、現実ではないと知りつつも惹かれてしまう主人公(風間杜夫)の姿に涙! 現在の片岡鶴太郎(父親役)の書道家ぶりにも涙! もう二度とマッチのモノマネを見ることは出来ないのだな……汗まみれで輝いていた在りし日のツルちゃんを偲びましょう。

●高速道路:『バトルランナー』
 どこへ行くにも必要不可欠? 各サービス・エリアでの休憩も楽しい高速道路。調子にのってスピードを上げているうちに、いつの間にやら“ランニング・マン”に参加! なんて奇跡も起こりうる? 2時間もの映画番組の常連『バトルランナー』。近未来のアメリカで人気を博す「処刑人が犯罪者を叩きのめす」地獄のテレビ・ショー(生中継!)。無実の罪によって、ショーへと送り込まれたシュワちゃんが血沸き肉踊るSFアクション物語。スティーヴン・キングの原作を「テンション」だけ十倍増しにしてしまったアバウトな作りが逆にオモシロい!
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