ライヴ音源を手がかりに、日本/世界を空想旅行“世界のライヴ盤から”特集をお届け! ロックの殿堂から、ダンス・ミュージックのメッカまで、聴けば確実に「行った気になれる」珠玉の作品をご紹介致します!
渋谷公会堂が“渋谷C.C.Lemon ホール”に!? iichiko総合文化センター(三和酒類)/サロンパス ルーブル丸の内(久光製薬)/ダイドードリンコアイスアリーナ(ダイドードリンコ)に続く、特大の衝撃に襲われた現代日本。ネーミングライツってば……。世の無常を憂うあまり「サンキュー、渋公。」(氷室京介)なる名言をポツリつぶやいてしまった貴方は必見! ライヴ音源から日本/世界を巡る旅“世界のライヴ盤から”特集! ロックの殿堂から、地中海に浮かぶ島、めぐりあい宇宙(そら)に至るまで、幅広いセレクトをお楽しみください。
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エリック・クラプトン『ジャスト・ワン・ナイト〜エリック・クラプトン・ライヴ・アット武道館〜』1979年に行なわれたジャパン・ツアーより、日本武道館公演の模様を収録。日本武道館といえば、
ディープ・パープル『ライヴ・イン・ジャパン』、
BOφWY『"GIGS"JUST A HERO TOUR』、
爆風スランプ「大きな玉ねぎの下で」などなど、国内外を問わず多数の名演/名音源を残す場所としても知られる。前代未聞の“無観客ライヴ”の模様を収めた
『不滅の男 エンケン対日本武道館』の舞台にも。
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S.O.D.『ライヴ・アット・ブドーカン』決して「ブドウ」ではなく「ブドー」と伸ばしているところからも察することのできる、B級タイトルが目立つこの逸品。無論、日本武道館ではなく、ニューヨークのクラブ“Ritz”での録音物(1992年3月21日に録音)。ニューヨーク・ハードコア×スラッシュメタルから生まれたクロスオーヴァー・サウンドには興奮しきりの逸品。同タイトルのビデオ版のジャケットは、パスヘッドがジャケットを担当。
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サイプレス・ヒル『LIVE AT THE FILLMORE』時は2000年8月16日、
リンプ・ビズキットとのツアー“Back 2 Basic Tour”終了後に開催されたライヴを収録。会場は、名曲「Insane In The Brain」ビデオ・クリップの撮影場所であり、
ジミ・ヘンドリックス/
ドアーズ/
レッド・ツェッペリン……などなど、サイプレスがリスペクトするアーティストの数々が出演したサンフランシスコ“The Fillmore”。日本では、
矢沢永吉/
DREAMS COME TRUE/
坂本龍一などがそのステージを踏んでいる。
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長渕剛『SUPER LIVE IN 西武球場』日本の“ANIKI”たる、唯一無二の存在感を放つ
長渕剛。自身初の主演テレビ・ドラマ『家族ゲーム』(主題歌は「GOOD-BYE青春」)が放送された年でもある、記念すべき1983年のライヴをCD化。雨天のなか、2万人の観客が集まったという凄まじいばかりの熱気を放つ名作。その舞台となった西武球場(現・インボイスSEIBUドーム)では、前年に
クイーンの来日公演が行われていたことも感慨深い(DVD
『クイーン・オン・ファイアー』に映像収録)。
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ザ・フー『ライヴ・アット・リーズ〜25周年エディション』24年ぶりに発表される最新オリジナル・アルバム
『エンドレス・ワイヤー(Endless Wire)』への期待も高まる
ザ・フー。時を遡ること1970年2月14日、イギリスはウェスト・ヨークシャー州にあるリーズ大学でのライヴを収めた逸品。今年6月には、校内に“Live At Leeds”なる記念プレートが設置され、メンバーも除幕式に参加している(その後、同大学にてライヴも)。
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U.G MAN『LIVE IN 20000V』ジャパニーズ・ハードコア・シーンの異端/先端を必死の形相で突き進む
“U.G MAN”。1998年2月24日、高円寺20000Vで行なわれたワンマン・ライヴを収録。ひねくれているようで実にストレート、純粋なまでの音楽愛に満ち溢れた実況録音盤。封入されているオマケ8センチCDには、PORCHE(
ロマンポルシェ。)「前説」/UG「演説」がじっとりと真空パックされているのも美味しい。
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J.マスシス『ライヴ・アット・CBGB』復活!
ダイナソーJR.の顔役ともいえる、
J.マスシス(ヴォーカル/ギター)が、1993年にNYの老舗ライヴ・ハウス“CBGB”(“SAVE CBGB”などベネフィット企画が数多く立ち上がったものの、現在の店舗での営業は10/31まで。移転先を探しているとか)にて行なったソロ・ライヴの模様を収録。イイ具合にローファイ鍋で蒸されたヴォーカルの味わい、やはり絶品。
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ディープ・パープル『ライヴ・アット・ロイヤル・アルバート・ホール』『ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ』からちょうど30年後の1999年に行なわれた、
ディープ・パープルとロンドン・シンフォニー・オーケストラとの共演を収めた1枚。1871年の完成以来、プロムス(プロムナード・コンサート)会場としても名高いロイヤル・アルバート・ホールは、
ボブ・ディランがエレキ片手に登場/
クリーム解散・再結成など、ロックの歴史を彩る出来事が数多く起こった場所でもあり。
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ROVO『LIVE at 日比谷野音 2003.05.05-MAN DRIVE TRANCE SPECIAL-』山本精一/
勝井祐二/益子樹らが在籍するトランス・ロック・ユニット
“ROVO”が、2003年5月5日に行なったライヴを収録。会場である“(ナオンの/雨の)野音”こと日比谷野外音楽堂といえば、行なわれている全てのイベントが“無料”である「小音楽堂」の存在をちょっぴり忘れがち。オフィス街に爆音轟く環境は、今も昔も開放感に富んでいる。
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『ライヴ・アット・パシャ・イビザ mixed byスギウラム&サラ・メイン』毎年“DJ AWARD”(2004年には、
カール・コックス/
ジェフ・ミルズらを抑え、
ケン・イシイが“Best Techno DJ”に選出)が行なわれていることでも知られる、ダンス・ミュージックの中心地・イビザ島にある老舗クラブ“PACHA”でのレコーディングを収録(
スギウラムが日本人初!)。美しい夕日、エメラルドに輝く海、心地良き音楽……脳内「行った気」率200%な1枚。
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ジグ・ジグ・スパトニック『FIRST GENERATION』T.レックス/
ジーザス・ジョーンズ/
クリス・スペディング/
デヴィッド・ボウイ/
エアロスミス……清き布袋チルドレンが通る道筋に、妖しく極彩色で立ちはだかるニューウェーヴのトラウマ
“ジグ・ジグ・スパトニック”。ところかまわず「ラヴ・ミサイル」を発射する彼らが行き着いた場所は、なんと“火星”(「11曲目「Rebel Rebel」(Live On Mars)」)。前人未到の大記録(とピンクの髪の毛)をオっ立て、またも未来へと去っていったのでありました。