お雛様を飾って、あられを食べて、白酒くらってE気持ち! 女の子の健やかなる成長を祈る催し“ひな祭り”。そんな季節に開催します「ガールズ・バンド特集」! 愛らしくもカッコ良い、唯一無二の個性を放つ彼女たちに注目です!
年始リリース作品の中でも、その意外性で話題をさらったといえば
『GIRLS' ROCK』。地球デビュー20周年を越え、相撲にロックにと快進撃を続ける“閣下”こと
デーモン小暮によるガールズ・ポップ/ガールズ・ロックのカヴァー集。2005年にオリジナル・メンバーで再結成をとげた
SHOW-YA(「限界LOVERS」)、今年でデビュー20周年となる
PRINCESS PRINCESS(「SEVEN YEARS AFTER」)、時代を象徴するガールズ・アンセムを色とりどりに並べたこの作品を聴いて、懐かしさのあまりBOOK OFFへとダッシュする三十路オーバーは後を絶ちません。
かたや海外では『とくダネ!』一押しバンド、
ディクシー・チックスがグラミー賞を席巻。ブッシュ大統領批判にはじまったバッシングにもめげず、敢えてストレートな主張を込めた新作
『テイキング・ザ・ロング・ウェイ』にて見事支持を勝ち取ったパンクな志はカントリー・ファンを変えた!……ここ最近の音楽ニュースだけでもこの賑わい、もしや“ガールズ・バンド”復興/復権?と心がざわついてしまうのも当然のお話。
そんな時代の流れを察するがごとく、ここ最近の日本ではガールズ・バンドが続々と出没。その代表格とされるのが、女子3人組による
“チャットモンチー”。地元・徳島のバンド・コンテストで優勝後、ライヴに音源にとインディーズで活躍。2005年にミニ・アルバム
『chatmonchy has come』でメジャー・デビュー後のブレイクぶりは言わずもがな。アニメ『働きマン』エンディング・テーマ
「シャングリラ」でのポップ&キャッチーな切れ味ったらない!と各所で話題を呼んでいます。
晴れやかメジャー街道を突き進む彼女たちとは対照的に、自ら“すっぽんぽんロック”と称する激烈サウンドを世界へイントロデュースするのが、ONI(ギター/ヴォーカル)とPIKA(ドラム/ヴォーカル)の2人組、
あふりらんぽ。アフリカ・カメルーン奥地の森でピグミーのバカ族と共演した
『バカが来た!』、シカゴ録音の産物
『URUSA IN JAPAN』、ジョン・ハートとのコラボレート写真集『ART WORKS 1あふりらんぽ IN HONGKONG/JAPAN』、すべてが刺激的かつ電気ビリビリ。ONIが赤ちゃんを授かった!ということで、ユニットとしての活動は当分未定のようですが、ニュー・アルバム『スートブレイコウ』発売決定(7月6日予定)という情報だけは忘れないようにしておきたいもの。
“ガールズ・ワールドワイド・ひらがな”、以上のキーワードであふりらんぽとタメを張る方々といえば、円盤ジャンボリーからRAW LIFEに至る野外イベント、そしてマ
ニ・ノイマイヤーやLUNGFISH他、外タレとの共演経験も豊富な
“にせんねんもんだい”。自主レーベル“美人レコード”も運営しつつのこの活動意欲、語らずとも伝わる轟音の波にドップリと飲まれてしまった重度のファンは数知れず。在川百合(ベース)/姫野さやか(ドラム)のメンバー2人は、多目的ユニット“モスクワ蓄音機”を結成。ライヴ/カセットテープ音源リリース/展示会など、自由気ままにオモシロき作品を発表しています。
ガールズ・バンドというよりはむしろ“ギャルバン”としての古き良き佇まいを継承するニュー・カマー
“サンキュー”。
リトルフジコ、
MOGA THE \5、
YELLOW MACHINEGUN、SUCK PIGGYなど錚々たるメンバーによって結成、1stアルバム
『ワン・ツー・サンキュー!』を、ケンジ・レイザーズ(
RAZORS EDGE)率いるTHRASH ON LIFE RECORDSより昨年発表に。やおきん社の名物・うまい棒のキャラクターを大胆にあしらった“うまえもんジャケット(女の子仕様)”、遊園地のごとく広がるポップンロケンローなサウンド(
ザ・スワンキーズ「MANIAC」カヴァーも収録!)、子供の心を忘れない大人の皆さんにこそ聴いてほしい、ロック界のギャラクシーワールドがここに開国。
ディクシー「チックス」と間違えて購入する人も続出しそうなチックス・オン・スピード、無表情ペット・ショップ・ガールズの急先鋒
ウエスト・エンド・ガールズ、昨年来日したカオティックな方々とは違います
サム・ガールズ、トリノ五輪で
荒川静香の演技曲となった「ユー・レイズ・ミー・アップ」でお馴染み
ケルティック・ウーマン、そして
プッシーキャット・ドールズ/
ヴァニラ・ニンジャに代表される“才色兼備”バンド……。星の数だけバンドが存在する海外でも、確実にガールズ・バンドの風が吹いている模様。
バンド・ブームを体験したせいか、パッと咲いてパッと散ってしまう印象が強いガールズ・バンド。昨年結成25周年を迎え、ますます血気盛んに活動中の
少年ナイフなどといった偉大なる先輩を拝みつつ、その動向をこれからも探っていきたい所存。ソフトでも、ハードでも、クールにキュートに魅力全開ガールズ・バンド! やはり素敵です!