CDJスタッフ選:ベスト・ディスクTOP3!【2007/1〜3月編】

2007/04/13掲載
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2007年もすでに4月!新天地の雰囲気にも多少は慣れてきた今日この頃、またしても開催いたしますピックアップ企画!“2007年1〜3月に発売されたCD/DVD”の中より、CDJournal.comスタッフが選んだ(実際に購入した)逸品の数々をご紹介!
(1)Jose Gonzalez/Japan Tour e.p.
(2)Money Mark/Brand New by Tomorrow
(3)Arts The Beatdoctor/Transitions

 (1)ZERO7での活躍も記憶に新しい、ホセ・ゴンザレスの来日記念盤。1stアルバム『Veneer』に続き、今作でも純度の高い音楽を聴かせてくれる。Brushfireからリリースで、今までになくアコースティックな仕上がりの(2)。太陽光の温もりがたっぷり注がれた楽曲は、生物体の成長に必要な成分を兼ね備えている。「Black Butterfly 」が収録されている点も◎。硬質なドラムと夜行性な音色のピアノが絡み合いながら静かに躍動していく(3)は、ジャケットから受ける洒落たイメージそのまま。オランダ発JAZZ HIP HOPの新たなる刺客、これからに期待大。(酒)



(1) サイモン・スピレット/introducing Simon Spillett(輸入盤)
(2) 渋谷毅、石渡明廣/月の鳥
(3) パット・メセニー、ブラッド・メルドー/カルテット

 輸入盤(1)はテナー・サックスのニューカマーによる痛快なハード・バップ作品。英国のテナー奏者は安直に“タビー・ヘイズ直系”と称されるけれど、この人はホンモノ。骨太の直球テナーが好きな方なら聴く価値アリ。(2)はベテラン二人の懐の深いジャズ。抒情的なアプローチはもはや達観の領域に。日本には素晴らしい音楽を生む土壌があるもんだと再認識しました。(3)はメセニーメルドーの第2弾、今度はカルテット編成。冒頭のメセニーとメルドーの共作「ア・ナイト・アウェイ」がベスト・トラックか。前出の渋谷石渡と比べると、東洋と西洋の文化の堆積の違いが見えるようで興味深いです。(吉)



(1) ザ・バード&ザ・ビー/ザ・バード&ザ・ビー
(2) GRAPEVINE/From a smalltown
(3) AIR/The New Day Rising

(1) エファメラみたいに輸入レコード屋で人気のインディ・ポップかなんかと思ったら、名門ブルーノートから出たローウェル・ジョージの娘さんだったとは……。5,6年前の自分に聴かせてあげたい。久々に聴いて衝動買いに走った1枚。大好きです。こういう音楽。(2) やっぱりギターっていいなあって思った1枚。最近の日本のバンドってベタ塗りのギター・サウンドが多く感じるから、一音一音をはっきりと鳴らしてくれるとなんか嬉しい限り。もちろんベタ塗りも大好きなんですが。(3) スパイラル・ライフ時代から追い続けて聴いてると、大人の音楽を奏でるようになったなあと思う次第。ビーチ・ボーイズのカヴァーもいい感じ。 どうやら今年頭は、必要最小限の音でシンプルに鳴らしてる音楽が僕の琴線に触れたみたいです。(千)



(1) UNSANE/Visqueen(輸入盤)
(2) Grinderman/Grinderman(輸入盤)
(3) V.A./LOUDER THAN GOD

 (1) 不穏な音が再降臨!スッカスカでギッシギシに戻って帰ってきた!えげつないアートワークにも大満足。前作も悪くなかったけどちょっと音が厚かった、という人は必聴。(2) 不敬罪と言われてもSTOOGESの新譜より、RAWさではこちらを推したい大傑作。ニック・ケイヴだと事前に知らずに聴きたかった!(3) IDORA、ニューキー・パイクスURBAN TEROR、MINKOILら当時のハードコア・シーン“鬼っ子”の復刻音源。特に音源がほぼ残っていないMINKOILのCD化はうれしい限り。そのほかでは伝説のTHE BIKE復刻盤がウワサに違わぬ名盤でした。あとは先行試聴で公開されている曲が、RATMと全然違ってとても良かったトム・モレロ・ソロ(NIGHTWATCHMAN)が楽しみ。(服)



(1)ジ・アンサー/ライズ
(2)サンダー/ロバート・ジョンソンズ・トゥームストーン 
(3)レッド・ジャンプスーツ・アパラタス/ドント・ユー・フェイク・イット

 いずれも輸入盤の段階で昨年のうちに買っていた作品ばかりだが、めでたく日本盤が出たということで、改めてご紹介。ジ・アンサーのハード・ロックは実に気持ち良い。古ロック・リヴァイヴァルと言われるバンドは多いが、彼らには音の隙間や遊びがあるのがポイント。サンダーは一聴するとやや地味な印象もあるけれど、リフの強力さは近作の中で随一。メロディもいつも通り味がある。レッド・ジャンプスーツ・アパラタスはエモだのなんだのと言われているらしいのだが、ポップでキャッチーな、イキのいいロック。“エモ”という言葉に騙されて聴かないのは非常に勿体ない。その他、気に入ったのはフィリップ・セイスやローディなど。(敬)



(1)FRICTION The Book
(2)CHARM x U.G MAN SPLIT/2006 US TOUR
(3)BUSHMIND/BRIGHT IN TOWN

 時代はビデオからDVDへ……(1)バッキバキに重低音を奏でるベースと、簡潔にして感覚的なリリック、『ライヴ1980』購入当時の衝撃は今も変わらないFRICTIONのヒストリー本(DVD付き)。スーツ×サングラスで決めたスタイルは『あぶ刑事』以上にスタイリッシュ。読み返しては卒倒です。先日来日を果たしたCONQUEST FOR DEATHとの2006年USツアーを収録したDVD-R(2)。猫のアップとコマネチ・ポーズ、おやっ?という印象が即座に消える激!なステージングに脇から小汗がドバッと。レコ発ライヴも楽しかったDJ/トラックメーカーの1stアルバム(3)。自然と歩みも早まる街のサントラ。あら、いいですね。(星)



(1) ザ・クーパー・テンプル・クロース/メイク・ディス・ユア・オウン
(2) POLYSICS/KARATE HOUSE
(3) Produced by TREVOR HORN〜A Concert For Prince Trust

 洋・邦・DVDから1枚づつセレクト。なので順不同。(1)はメンバー脱退や大幅な発売延期などの事件はあったものの、それらを忘れさせてくれる充実ぶりに◎。(2)は、アニメ『ケロロ軍曹』での、サウンドとシンクロしたオープニング映像がとても印象深い「You-You-You」など“オタク系日本人の心”を感じさせる仕上りにPOLYSICSの成長をみました。(3)はトレヴァー・ホーン信者なら一家に一枚は必要なアイテムで、バグルスアート・オブ・ノイズなどのパフォーマンスは感動もの。まさか、21世紀になってフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドを一緒に口ずさむとは思ってもいませんでした(笑)。(徳)
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