【2007年回顧録】〜vol.3 “○○年ぶり”作品

2007/12/26掲載
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久しぶりだな、お富さん。超人墓場の彼方へと飛んでいったレジェンドが次々にナイト・オブ・ザ・リビングデッド! 記憶も定かではないほどの“○○年ぶり”作品をご紹介。石の上にも三年どころか、もはや自分が石と化すまで待ち続けていた貴方も納得の逸品の数々、ぜひ注目を。
 小洒落ポップス〜ネオアコ〜ドラムン・ベースと、幅広くも面白きサウンドを提示し続ける、UKを代表するデュオ、エヴリシング・バット・ザ・ガール。“世界で一番セクシーな声”の称号もまばゆい、ヴォーカルのトレイシー・ソーン『遠い渚〜ディスタント・ショア(A Distant Shore)』以来、約25年ぶりとなるソロ・アルバム『アウト・オブ・ザ・ウッズ』を発表しました。エレクトロ・ポップな風薫る打ち込みサウンドと、心地よくグルーヴするヴォーカル! Ewan Pearsonをはじめ、Tom Gandey/Cagedbaby、Martin Wheelerといったギンギンのクラブ仕様DJらのプロデュースも効いた快作。天井知らずの美味しさを心ゆくまでお召し上がりください。



 時は1983年。世界を揺るがしたニューウェイヴ・アンセム「君はTOO SHY」で知られる“デュラン・デュランの弟分的グループ”、カジャグーグー。2003年に復活をとげ、ファンが待ちに待っていた新作がついに登場! ニュー・シングル「Rocket Boy」が6月に発売されました(カジャグーグー名義としては23年ぶり!)。映画『ネヴァーエンディング・ストーリー』では、あの壮大なテーマ曲を歌い上げていたリマール(vo)をはじめ、テンガロンを小粋に被り、レザーでビシッ!ときめた現在のアーティスト写真に少々寂しさは感じつつも、2008年には復活アルバムも発表予定とのことですので、ここはアゲアゲ気分で参りましょう。


 ポール・ウィリアムスとのコンビによって、多数の名曲を発表し続けてきた作曲家ロジャー・ニコルスを中心とする“スモール・サークル・オブ・フレンズ”の唯一作『ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ』(1968年)。いわゆるひとつの“渋谷系”隆盛期に再評価を浴び、94年にはロジャーのソロ名義アルバム『Be Gentle With My Heart』が登場するなど、日本での知名度も急上昇。根強い支持をほこっていた彼らのニュー・リリースが40年ぶりに登場! フル・アルバム『フル・サークル』が12月に発売されました。オリジナル・メンバーであるマレイ&メリンダ・マクレオド兄妹も参加し、名曲「The Drifter」の新録ヴァージョン、ロジャーがカーペンターズなどのアーティストに提供した楽曲のセルフ・カヴァーのほか、ポール・ウィリアムスとの30数年ぶりの共作となる新曲も収録されるなど、ファン垂涎の一枚に! ソフト・ロックを知り尽くしたその妙技を堪能してください。



 デビュー20周年を記念して、メジャー・デビューから解散までに発表した音源/映像をコンパイルした究極のBOX-SET『20th Anniversary Box: Columbia Years』が4月に登場! 日本語ロックを牽引したRED WARRIORS。そのフロントマンであり、近年ではソフィア・コッポラの映画『ロスト・イン・トランスレーション』から、日本テレビ『歌スタ』『ガキの使いやあらへんで!』など、バラエティ番組にも進出をとげたお方といえば“日本のデイヴ・リー・ロス”DIAMOND☆YUKAI! 11年ぶりのソロ・アルバム『D☆Y Short Bible』を10月に発表しました。盟友“シャケ”こと小暮武彦、ichiro(TheSons)、YUKARIE、斉藤ノブといった錚々たる顔ぶれが集合し、グラマラスに躍動するロックを体現! このアッパーな魅力は聴き逃し厳禁ですよ。


 “REMASTER”をテーマに制作されたシングル「WELCOME BACK 2」に続き、TM NETWORKの約3年ぶりとなるニュー・アルバム『SPEEDWAY』が12月に発売。前身バンドである“SPEEDWAY”がタイトルになっていることでも大きな話題を呼んだ本作、在りしの彼らの姿を彷彿させながらも、しっかりと“今”のサウンドを取り入れた絶妙なミクスチャー感覚に昇天。TM節ともいえるメロディに聴き惚れるうちに、自然とアニメ版『シティーハンター』DVD-BOXへと手が伸びることうけあい。これは押さえておかなくては。



 映画『カンナさん大成功です!』日本語版主題歌としてRinkaが「MARIA」をカヴァー(劇中ではキム・アジュンも「MARIA」を披露/オリジナル・サウンドトラックに収録)、Katie10周年コンピ『PINK & BLACK』では、MARS EURYTHMICSを率いる磯部正文が「HOLIC GIRL」をカヴァー……と、至るところでラヴ・コールが巻き起こるブロンディ。かたやそのフロントマンであるデボラ・ハリーは、約14年ぶりにソロ・アルバム『Necessary Evil』を9月に発表! ルーファス・ウェインライトシザー・シスターズを手がけたことで知られる“Super Buddha”(Barb Morrison/Chas Nieland)がプロデュースを担当し、パワフルな魅力はさらに進化。御年62歳にして、この元気ぶり!さすがです。
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