毎年、数え切れないほどのアーティストがデビューを飾る音楽シーン。今年も例外ではなく、数々の新人が登場しました。そこで、CD Journal.com的視点から、2007年のニューカマーを振り返ってみたいと思います。
■早くもブレイク
音楽ファンのみならず注目を集めたのが、女優として大活躍の“ガッキー”こと
新垣結衣。8月に自身の主演する映画『恋空』の主題歌「メモリーズ」(作詞・作曲は
つじあやの)を着うた配信で発表。その後、12月5日にはアルバム
『そら』でCDデビューも飾りました。人気・知名度ともに申し分なく、同作は当然のようにスマッシュ・ヒットを記録しています。
スチャダラパー、
SLY MONGOOSE、
脱線3の
ロボ宙という豪華なメンバーによる
HELLO WORKSは、12月に1stアルバム
『ペイデイ』をリリース。日本のヒップホップ、ダブのシーンなどで古くから活躍してきた面々が集ったとあって、同作はいきなりのヒットとなりました。エンタテインメントあふれるこの集団の今後にも、期待が高まっています。
海外からは18歳の女性シンガー、ヘイリー・ウィリアムズ率いるエモ系のロック・バンド、
パラモアがメジャー・デビュー。アルバム
『ライオット!』は全米チャートでトップ20入りを果たし、日本でもそのわかりやすいサウンドで人気を集めました。また、ドイツからは“ポスト・ダフト・パンク”と称されるユニット、
デジタリズムがデビュー。大ヒットとなった「アイディリスティック」をはじめ、クラブ・シーンのみならず大きな注目を浴びています。
■成長に期待
すでに高い評価を得ており、今後さらなる活躍が期待されるアーティストも登場。トリニダード・トバゴ人と日本人の血を引く女性R&Bシンガー、
青山テルマは9月5日にシングル
「ONE WAY」でデビュー。その後、
SoulJaのシングル
「ここにいるよ」にフィーチャリングされたことにより、その知名度を上げました。
インディーズ時代の1stアルバムに
『シティ・フォーク』という言い得て妙なタイトルを付けていた
LEO今井は、11月21日にシングル
「Blue Technique」でメジャー・デビュー。来年にはメジャー第1弾アルバムのリリースも予定されています。
菅野よう子らを輩出したGrand Traxからは、作詞・作曲はもちろん、トラック制作も自ら行なう女性シンガー、
immiが登場。iTunes限定シングル「コズミックピンク」でデビューを飾り、CDのリリースも期待されています。
■ご子息の方々
どの世界にも二世・三世はいるもので、音楽シーンでも話題になることは珍しくありません。2007年に話題になったのは、あの
井上陽水と
石川セリの娘である
依布サラサのデビュー。1stシングル
「カリキュラム」は12月5日に発売されています。偉大なる両親の血を引く彼女が、今後どのような活躍を見せるのか、注目です。
海外からは、
イーグルスのギタリストであるジョー・ウォルシュの娘、ルーシー・ウォルシュがデビューを飾りました。また、意外なところではあの伝説のプロレスラー、
ハルク・ホーガンの娘である
ブルック・ホーガンが日本デビュー。アルバム
『アンディスカヴァード』リリース後にはプロモーション来日も果たし、父親とともにその雄姿(?)を見せつけました。
■本気なのか!?
お笑い芸人のCDデビューはいまや当り前ですが、このバンドは注目を集めました。それは、haderuこと
ロンドンブーツ1号2号の
田村淳を中心とするヴィジュアル系バンド、
jealkb。メンバーのほとんどがお笑い芸人であり、楽器をまともに弾けないところから本気で練習してメジャー・デビューに至った、という存在です。活動歴はすでに2年以上になり、台湾でもライヴを行なうなど、どうやら淳は本気の様子。今後の飛躍はいかに?