【CDJスタッフ選】 ベスト・ディスクTOP3!【2009/4〜6月編】

2009/07/29掲載
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まるで部室のような熱気と汗臭さで充満しているCDJournal.com編集部より、夏の元気なご挨拶! 恒例となりました「ベスト・ディスクTOP3」をお届け。今回は、4〜6月にリリースされた諸作品よりセレクト。部員それぞれのレコメン・コメントとともにお楽しみ下さい。猛プッシュ!
 喜怒哀楽の感情、懐深すぎる想像力、そして確固たるスピードと破壊力、全てが収まった傑作3rdアルバム(1)。バンドとしてのはじまりが刻まれた、極限のハードコア・アルバム(2)。まさかの新作、ヴィーガンSxEの大御所がいきり立つヘヴィの真髄(3)。全作品に共通するのは“TRIP、TRANCE&TRAVELLING”、聴けば悟りの境地へ連れて行かれること間違いありません。お金を払って買うべき3枚。(星)



 大特集ができてうれしかったデペッシュの(1)。いわゆるエレクトロ・ポップと言われるものはあまり聴かないのですが、デペッシュには特別に惹かれます。あの声の素晴らしさはもちろん、相反するもの/ありえないはずのものの中にある美、とかそんなものを感じるのです。それからこちらも美しいイギーのジャズ作(2)。個人的にずっと美しく知的なひとだと思っていたので、すんなり聴けました。むしろこれぞロック。それから素晴らしい新譜(3)を届けてくれたマニックス。突然の来日中止は残念でしたが、とにもかくにもニッキーの健康を祈ってます。それから、リッチーの命がまだこの地上で輝いていることを信じてます。(か)



 辻井伸行のクライバーン・コンクール優勝、『1Q84』効果で「シンフォニエッタ」が大売れ……など久々にクラシック界に明るいニュースが続く今日この頃。というわけで日頃クラシックを聴かない方にもオススメのタイトルを。(1)は正確無比なテクニックなのに決して冷たく聞こえないバッハの無伴奏。家で静かに聴くのもよいですが、iPodに入れて街の雑音の中で聴くヴァイオリンの音色もなかなか。(2)はテクノの達人によって再構築されたクラシック名曲。国内盤では“元ネタ”となったカラヤンの音源が付いているのが嬉しいです。(3)は蝋燭の明かりだけで照らされた舞台で繰り広げられるフランス・バロック。暗くした部屋でDVDをかければ、おしゃれなインテリアにも。(原)



 2009年という時代の空気が生々しく反映された大傑作にして大問題作の(1)。“良薬口に苦し”じゃないけど、最初はあまりの重さに一枚通して聴けなかった。でも今は完全にへヴィ・ローテーション。痛みを突き詰めた先にある確かな光を感じさせてくれる “効き”の強い一枚。東京発のネオゴス・バンド(2)も最近のへヴィロテ。ゴスというよりも、個人的には透徹した美意識を持つグラマラスなパンク・バンドとして楽しんでます。ストロボ飛ばしまくりのライヴにもクラックラさせられました。クアンティックの最新プロジェクト(3)は、どうにも中途半端な今年の夏をレッドホットに盛り上げてくれます。(望)



 (1)“ショートショートの神様”の作品世界を映像化。奇抜な発想、ウィットとユーモア、そして少しの毒のある作風、大好きです。(2)アラン・パーソンズとともにAPPを支えたE.ウールフソンによるAPPの“ミッシング・ソング”アルバム。想像を超えた出来栄えに◎。(3)“21世紀型ニューウェイヴ”を追及する独ガールズ・ユニットの新作はCD2枚組。オススメはディスク1。ほか、ノイ!のトリビュート盤XTCの変名デュークス・オブ・ストラトスフィアのリマスター復刻も良かった。(徳)



 今回は、音のよさだけでなく、その作品の背景を深く楽しんだ3枚を選びました。ユーミンのアルバムは、“〈詞〉に苦労した”ということもあり、制作に3年かかったというもので、過去の自分を超えたいという気概が込められた一枚。音楽に対する今の心境を赤裸々に語っていたTVのインタビューを観て、気になって聴きまくってました。(2)は文庫本が付いていて、探究心のある高木正勝さんならではの深い作品。そして、(3)も本人の赤裸々な手記が初回盤に付いていたベスト・アルバム。彼女はデビュー時から取材をしてきた人ですが、この手記を読んで改めて聴き直してみた次第です。やはり、音楽を聴きたいと思うきっかけって“好奇心”を煽ってくれるものですよね。(清)
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