東方神起や
BIGBANGら男性グループの大ブレイクに続き、いま韓国発の女性アイドル・グループが急激な勢いで日本のお茶の間に進出中。有明コロシアムでのショーケース・ライヴが、参加希望者殺到のため、急遽異例の3回公演で行なわれることになった9人組の美脚集団、
少女時代。渋谷での日本デビュー記念街頭ライヴに、3,000人ものファンが押しかけ、危険回避のためわずか3分で中止せざるを得ないという狂騒を巻き起こした5人組、
KARA。そんな二組を中心に、いまだかつてない熱狂ぶりを見せるK-Girls。どうして彼女たちは日本のオーディエンスを引き付けるのか。その魅力に追ります。KARAのインタビューも必読です!
01. K-Girlsの面白さ、徹底追究
文/久保田泰平
4minute
この夏、
4minute、KARA、
BROWN EYED GIRLS、そして少女時代といった人気グループが相次いで来日し、日本でも一気にブレイクした感がある韓国発のガールズ・ポップ。いやはや、ひと昔前は日本の背中を追いかけていたように思うK-POPですが、男子勢に引き続いて女子勢もすごい勢いで盛り上がってます。日本のリスナーをここまで虜にする韓国のアイドル・グループ=K-Girlsたちの魅力とはいったいどんなところなんでしょう?
ファンの8割以上が女性
みっちり鍛えたヒロイン像 今のJ-POPにないものがそこにあるから……というのが、K-Girlsに飛びつく根本的な動機ではあるんですが、そこをもうちょっと事細かに解析してみましょうか。
まず、興味深いのがファン層。日本でおこなわれたショーケース・ライヴに足を運んでみると、ファンの8割以上は同性、それも十代〜二十代前半多し(そこに年齢層高めの男子+オジサマが混じっていて、好きなアイドルのためならアキバまで会いに行くクチの男子たちは少なめ。まあ、お国が違うということで疑似恋愛の対象にはならないんでしょう……と解釈)。そういった構図は、昨今の日本のアイドルではまず見受けられない状況ですよね。つまり、K-Girlsは同世代の女子にとって“羨望”の対象になっているわけなんです。K-Girlsのほとんどは、デビューまで最低でも3年(なかには9年とか)の訓練期間を経ていて、そこで歌やダンス、さらには“エンタテインメントとは何ぞや?”をみっちりと鍛えてきているものですから、そりゃあ発育途上の様をあえて見せている日本のアイドルとはモノが違うってわけで、徹底された美貌管理も含め、ある種セーラームーンやプリキュアのような“ヒロイン”を見る思いで彼女たちに熱狂していると思われるわけです。もう少し現実的なところで言うと、古くは
ピンク・レディー、ちょっと前なら
SPEEDに心躍らせた、あの感じでしょうか。
少女時代
あざといまでの曲のよさと
インパクト抜群の振り付けBROWN EYED GIRLS
次に楽曲。2009年、
レディー・ガガへの回答とでも言えそうなエレクトロ・チューン、BROWN EYED GIRLS「Abracadabra」が
マドンナ「セレブレイション」とほぼ同時期に出ていたりと、サウンドの風合いは欧米のポップスやクラブ・ミュージックのトレンドとリンクしているものが多く、そのうえキャッチー(これは男子グループにも言えますが)。
WONDER GIRLSの“テルミーテルミー♪ テ・テテ・テテ・テルミー♪”(「Tell Me」)や少女時代の“ジージージージーベイビベイビベビ♪”(「Gee」)など“フック・ソング”と呼ばれるリズミカルな楽曲は際立った例として、どんなことを歌っているのかを吟味する以前に“イイ曲!”と反応させる力強さがあります。そういうあざとさ(と言ってしまいますが)は最近のJ-POPに希薄だった部分で、若いリスナーは「何かよくわからないけど……イイ!」ってな具合で掴まれているでしょうし、アイドルは“いい曲ありき”という時代を体験してきた“いいオトナ”たちのハートもキャッチしているわけです。
KARA
そしてステージング。韓国ではTVの歌番組(トーク部分はほとんどありません)が大きな影響力を持っているので、当然ながらプロモーションもそこがメイン。それゆえに(国民性というのもあるかもしれませんが)“見せる、聴かせる、楽しませる”ということへのこだわりは徹底しているんですね。生でも十分に聴かせることができる歌唱力、KARA「ミスター」の“お尻ダンス”にも象徴されるようなインパクト+ハイポテンシャルな振り付け&ダンス、そして何と言ってもプロとしての堂々とした立ち居振る舞い。日本よりも深刻なCD不況であるにもかかわらず、マーケティング重視の戦略をとらず(規模が小さいので難しいところではあります)、演者、作家、振り付け師、スタイリストその他スタッフがプライドを持って一級のエンタテインメントを創り上げているという点は、日本も見習わなければいけないところです。日本の音楽業界が忘れてしまった“大切なもの”がここにあると、ファンも無意識のうちに感じ取った結果が、現在の盛り上がりにも繋がっているんじゃないでしょうか。
韓国女性アイドル・グループ:聴かなきゃ損な10枚
選・文/久保田泰平
少女時代/少女時代到来UPBH-20057/DVD
韓国No.1アイドル。多彩なフォーメーションから繰り出されるステージ・パフォーマンスはダンチです。日本デビューにあたってまずは“画”というところは気の利いたごあいさつ。
f(x)/NU ABOAVEX(TW)・AVKCD80245/輸入盤
少女時代の妹分(実際にメンバーの妹もいる)ではありながらも、そのサウンドはオルタナティヴな匂いを迸らせる欧米志向のダンス・ポップ。日本は姉に任せて全米進出を視野に?
KARA/LupinDSP Entertainment Ltd.・CMCC9461/輸入盤
日本デビュー盤「ミスター」の“お尻ダンス”ですっかりおなじみ。可愛いだけじゃ終わらないK-Girlsを象徴する5人組。楽曲のテイストはガーリーからアダルトまで芸達者。
BROWN EYED GIRLS/Sound-GSICP-2782
メンバー4人中3人が三十路という、結構な苦労人。2009年“小生意気ダンス”でセンセーションを巻き起こした「Abracadabra」ほかアーバンなエレクトロ・ポップ満載。
4minute/Hit Your HeartUniversal Music (South Korea)・DK0603/輸入盤
このグループの肝は、何と言ってもキューティ・ブロンドのダンシング・マシーン、ヒョナ。セクシーにビートを刻む彼女(18歳)の骨盤は国宝級。Sっ気たっぷりかと思いきやキュートな一面も。
WONDER GIRLS/2 Different TearsLoen Entertainment・L100004062/輸入盤
K-Girlsムーヴメントの火種を蒔いたスーパー・グループ。韓国人初のビルボードHot100入りを果たした「Nobody」に続く本作は、80'sテイストのヤング・ソウル・チューン。
Secret/MadonnaLoen Entertainment・L200000828/輸入盤
オリエンタルなセクシーさを持つ2009年デビューの4人組。前作「Magic」に引き続き、本作でもソウルフルでファンキーなトラックを聴かせ、サウンド面での個性を光らせている。
miss A/Bad But GoodLoen Entertainment・L100004111/輸入盤
アメリカ進出を果たしたWONDER GIRLSに代わって国内を盛り上げる妹分。デビュー作となる本作に収録された「Bad Girl Good Girl」は主要音楽番組のチャートでNo.1を獲得。
T-ARA/Absolute First Album Breaking Heart : T-ara Vol. 1 [Repackage Edition]Core Contents Media・CMCC9483/輸入盤
ガストのTV-CMで、日本でもちょい露出があった7人組(7月に1名加入)。猫ルックで踊るディスコ・ポップ「Bo Peep Bo Peep」が超キュート……ですが、PVはR指定。
2NE1/The First Mini AlbumMnet Media・CMBC9136/輸入盤
女子版BIGBANGのふれこみで2009年にデビュー。ヒップホップ・ベースのポップなサウンドは、ウィル・スミスにも絶賛され、プロデュースの予定もあったとか。来春、日本デビュー!?
02. KARA インタビュー
メンバー5人に聞く、7つの素朴な質問
※写真をクリックするとインタビューが表示されます。
ギュリ
自ら美と女神を担当と称して、メンバーを引っ張っていくKARAのリーダー!
スンヨン
「最強童顔」と呼ばれ、可愛らしさを持ちながら努力家というギャップを持つ!
ニコル
アメリカ出身で英語も堪能。グローバル感覚が魅力!
ハラ
理想的なボディラインと美しいロングヘアを誇る!
ジヨン
KARAの末っ子。子供のような天真爛漫さが魅力!
※KARA Debut Single「ミスター」
初回盤A/スペシャルDVD付
UMCK-9371
初回盤B/豪華フォトブック付
UMCK-9372
初回盤C/ボーナストラック付
UMCK-9373
インタビュー/川上ともこ
構成/編集部
ギュリ
――今はまっていることは?
ギュリ 「日本語の勉強。SS501のメンバーに“どうして私は美しいんだろう”という女神担当らしい言葉を教わりました」
――好きな日本の食べ物は?
ギュリ 「餅アイス、牛丼、お寿司、お刺身、うなぎ、しゃぶしゃぶ」
――好きな日本のテレビ番組は?
ギュリ 「声優というお仕事に興味があるので、いろいろなアニメを観ています」
――会ってみたい日本の芸能人は?
ギュリ 「宇多田ヒカル、安室奈美恵、中島美嘉、中谷美紀」
――日本でやってみたいことは?
ギュリ 「日本の漫画を読んだときに、お花見をしている絵を見ました。それがとても印象深いのでお花見をしてみたいです」
――アーティストになったきっかけは?
ギュリ 「最初は歌ではなく、演技の世界から足を踏み入れました。7歳の頃からお芝居をやっていたんです。でも、成長していくうちに歌に興味を持つようになりました。周りの人が童謡を歌っているときに、私はカラオケで歌謡曲を歌っていました。機会があれば、また原点だった演技もやってみたいと思っています」
――日本デビューを知ったときは、どう思いましたか?
ギュリ 「日本語が話せない、という言葉の問題があるので、日本のファンの方から愛情を受けることができるだろうか!? という心配がありました。けれど、2010年2月、初めて赤坂ブリッツでショーケース・ライヴをやったときに多くのファンの方の声援を受けることができ、その声援に感動し、努力すればやっていけるかもしれない! という自信が持てるようになりました。これからも頑張ります」
スンヨン
――今はまっていることは?
スンヨン 「旅行です。次はどこへ行こうかな? といつも調べています」
――好きな日本の食べ物は?
スンヨン 「とんかつ。まい泉のとんかつサンドウィッチ」
――好きな日本のテレビ番組は?
スンヨン 「ドラマはたくさん観てきたので一つに絞れないです。話がずれますが、アニメの“とっとこハム太郎”に似ていると言われます(笑)」
――会ってみたい日本の芸能人は?
スンヨン 「山下智久、戸田恵梨香」
――日本でやってみたいことは?
スンヨン 「テレビのニュースで猿と一緒に温泉に入っている光景を目にしました。それを経験してみたいです」
――アーティストになったきっかけは?
スンヨン 「幼少の頃、童謡が好きだったんです。その延長上で“歌手になりたい”と思うようになりました。歌手の方がステージで歌っている姿に感動し、歌手になろうと決めました。それからは、一生懸命、歌手になる準備をして、こうして夢を実現することができました」
――日本デビューを知ったときは、どう思いましたか?
スンヨン 「スタッフさんから“日本デビューするかもしれないよ”と聞いても、最初はあまり信じられませんでした。まだまだ先のことだろうと思っていたんです。けれど、こんなにも早く実現できて驚いています。多くのファンの方が声援を送ってくれたからこそ! 日本デビューが実現できたと思っています。だから、もっと! もっと! 一生懸命! 頑張っていきたいな〜と思います」
ニコル
――今はまっていることは?
ニコル 「運動と料理です。運動はウェイト・トレーニングをやっています。料理はKARA5人で住んでいる寮でカレーライスを鍋二つ分も作りました(笑)。もてなすことが好きなんです。それと日本語の勉強をかねて、日本のドラマを観ています。とても楽しいです」
――好きな日本の食べ物は?
ニコル 「お蕎麦、とんかつ、牛丼、カレーライス」
――好きな日本のテレビ番組は?
ニコル 「木村拓哉主演ドラマ『プライド』」
――会ってみたい日本の芸能人は?
ニコル 「木村拓哉」
――日本でやってみたいことは?
ニコル 「東京ディズニーランドに行きたいです。それに、ゆっくり買い物をしたいです。食べ歩きをしながら原宿を歩いてみたいです」
――アーティストになったきっかけは?
ニコル 「小さな頃から夢がたくさんありました。たとえば、バレリーナとか……。いろいろな夢がある中で、いつも音楽には関心を持っていました。とくに強く関心を持ち始めたのはアメリカに住んでいた高校生の頃です。ジュリアード大学に行ってダンスを習おうと思っていたんです。ジャズ・ダンスとか、バレエを。もともと歌よりもダンスを先にやっていましたが、もちろん歌も大好きでした。それで、縁があって、今こうして歌手になることができました」
――日本デビューを知ったときは、どう思いましたか?
ニコル 「日本デビューは、ず〜っと先の遠い未来のことだろうと思っていました。こんなにも早く実現したので驚いています。初心にかえる気持ちで一生懸命やっていきたいと思っています。毎回、毎回、きちんと準備した状態でお仕事に挑みたいと思います」
ハラ
――今はまっていることは?
ハラ 「韓国では、学校に通っているので、学校の勉強と日本語の勉強です。自動車運転免許がほしいので、運転の勉強もしています」
――好きな日本の食べ物は?
ハラ 「お肉が大好き。日本の食べ物は何でもおいしいです」
――好きな日本のテレビ番組は?
ハラ 「『いま、会いにゆきます』『おせん』『ごくせん』」
――会ってみたい日本の芸能人は?
ハラ 「成宮寛貴」
――日本でやってみたいことは?
ハラ 「韓国語を習いたいと思っている友だちを作りたいです。日本語と韓国語を教えあいながら、いろいろな場所を歩いてみたいです。とにかく! 日本の方とたくさんお話がしたいです」
――アーティストになったきっかけは?
ハラ 「小さな頃は、旅行関係の仕事に関心を持っていました。でも、ダンスは好きだったんです。のちに、ダンスが好きな友人に出会い、ダンス教室に通うことになりました。そこで、いろいろなオーディションに行くようになり、このような素晴らしい機会に恵まれて、この場に立つことができました」
――日本デビューを知ったときは、どう思いましたか?
ハラ 「日本デビューすると聞いたときは正直、とても心配でした。言葉の問題、コミュニケーションができるだろうか!? と不安だったのです。けれど、実際に日本に来て、日本の方たちと話していると“楽しい”と思え、不安よりも“もっと、日本のことについて知りたい!”“もっと、日本の文化を勉強したい”と思いました。2010年5月に行なわれたJAPANファンクラブ創団式にも多くのファンの方が集まってくれたんです。感動しました。たくさんの方が応援してくれるんだから、もっともっと素晴らしい姿を見せられるように頑張っていきたいと思います」
ジヨン
――今はまっていることは?
ジヨン 「日本のドラマです。ほかにはギターやピアノなど、楽器を弾いてみたくて、ニコルにピアノを教えてもらっています」
――好きな日本の食べ物は?
ジヨン 「牛丼、アイスクリーム……たくさんありすぎます」
――好きな日本のテレビ番組は?
ジヨン 「『のだめカンタービレ』『花より男子』『NANA』。『NANA』は漫画も読みました」
――会ってみたい日本の芸能人は?
ジヨン 「松本潤、中島美嘉。中島美嘉さんの歌を聴いて、J-POPに興味を持ちました」
――日本でやってみたいことは?
ジヨン 「私と同じ年くらいのお友だちを作りたいです」
――アーティストになったきっかけは?
ジヨン 「小さな頃は、旅行関係の仕事に関心を持っていました。でも、ダンスが好きだったんです。のちに、ダンスが好きな友人に出会い、ダンス教室に通うことになりました。そこで、いろいろなオーディションに行くようになり、このような素晴らしい機会に恵まれて、この場に立つことができました」
――日本デビューを知ったときは、どう思いましたか?
ジヨン 「幼少の頃からダンスが好きでした。けれど、デビューするまでダンスを本格的には習ったことがありませんでした。準備ができていない状態でデビューしたのでとても心配でしたが、いざ、舞台の上に立ってみると、ファンの方のリアクションや声援に感動し、ステージに立てて本当によかったと思いました。まだまだ至らぬ点はたくさんありますけど、楽しんで練習を重ねていきたいと思います」