DUNU DN-2000
オープン価格 / 35,000円前後■形式: カナル型 ■ドライバ: 10mmダイナミック型 / バランスドアーマチュア型 x 2 ■再生周波数: 5Hz〜35kHz ■インピーダンス: 16Ω ■感度: 102dB ■プラグ: φ3.5mmミニ ■ケーブル長: 1.2m ■重量: 22g ■付属品: ハードケース / ケーブルバンド / 6.3mm標準プラグ変換アダプター / 飛行機用アダプター / ケーブルクリップ / イヤーピース各サイズ※お問い合わせ: (株)ECスタイル
soundearth.jp ハイブリッド型の到達点ともいえるワイドレンジ&高解像度
ドゥヌ(DUNU-TOPSOUND)の「DN-2000」は、抜群のコストパフォーマンスで好評を博すカナル型イヤフォン「
DN-1000」の上位機種。ハウジングの基本構造はDN-1000と同じで、中高域の解像感に優れた2基のバランスドアーマチュア型と、低音域の量感表現に優るダイナミック型を使った、いわゆるハイブリッド型のドライバー構成を採る。
後発の上位機種たるDN-2000は、さらなる広帯域再生が魅力で、とくにボトムエンドの重量感が素晴らしい。低域の重心を下げながら、ほかの帯域の解像感を落とさずバランスが取られているのは、ハイブリッド型ならではのメリットと思える。そもそもの解像度が高いため、マイク収録のアコースティックな音源なら、微細な発音のニュアンスから空気感まで上手く伝えてくれるし、本来ならラウドスピーカー向きであるはずのEDM系の曲でも、低周波音から攻撃的なフィルタープレイまで、強い一体感で満足させてくれる。30,000円台半ばとそれなりの価格設定にはなっているが、同価格帯のカナル型イヤフォンで、これと比較できるクオリティの製品はあまり思いつかない。
金属製のハードケースも付属する。
DN-1000と同様、付属品はてんこ盛りだ。まずイヤフォン本体を耳に差し込む深さを変えるスペーサーリングが3種類。これはステムに対するイヤーチップの位置を調整することで、ドライバーから鼓膜までの距離と、イヤフォン装着時に共鳴管となる外耳道の長さを変えるもので、高音域の微妙なチューニングが楽しめる。また耳穴へ垂直に挿入するハウジング構造ながら、イヤーモニターのようにケーブルを耳の後ろに回して装着するためのイヤーハンガーも付いている。
機構的にDN-1000と違うのは、ハウジング外周にスタビライジング・フィンと呼ばれるパーツの装着孔があること。ボーズの「IE2」などに見られるウィング型シリコンチップと同じ効果を狙ったもので、フィンを耳に接触させてハウジングの装着安定性を向上させようというもの。若干ハウジングが大きく重量もあるため、このパーツを併用することで安定感が増すだけでなく、耳との接触面積が増えることから、装着時の快適性も向上する。
なおハウジング側面にはキリル文字で、モンゴル帝国皇帝チンギス・ハーンの名前が入っているが、これは「世界中で高く評価される製品にしたい」という想いからだそうだ。カナル型イヤフォンの一つの理想形であるハイブリッド型の、現時点における到達点としてぜひ試していただきたい。