| TEAC UD-501 110,000円■PCMサンプリング周波数: 384kHz / 32bit ■DSDサンプリング周波数: 2.8 / 5.6MHz ■入力端子: デジタル x 5(USB / RCA x 2 / 光 x 2) ■出力端子: アナログ x 2(RCA / XLR) / ヘッドフォン x 1 ■外形寸法: 290W x 81.2H x 244Dmm ■重量: 4kg| TEAC AX-501 110,000円■出力: 70W + 70W(4Ω) / 45W + 45W(8Ω) ■入力: XLR x 1 / RCA x 3 ■出力: ヘッドフォン x 1 ■外形寸法: 290W x 81.2H x 264Dmm ■重量: 4kg※お問い合わせ: ティアック(株)
www.teac.co.jp 濃厚でナチュラルな音質の次世代リファレンスコンポ
PCオーディオにおいて、パソコンに組み合わせるオーディオ機器のサイズにこだわる人は少なくない。ノート型パソコンを利用するリスナーが圧倒的に多いなか、横幅45cm前後の伝統的なオーディオコンポでは、とくにデスクトップ近辺で使う場合少々大きすぎるからだ。その意味でも、PCオーディオにふさわしい“本格的な”コンポが、ティアック「Reference 501シリーズ」のDAC「UD-501」と、プリメインアンプ「AX-501」である。いずれも横幅29cm / 奥行24.4〜26.4cmで、ちょうどA4サイズのノート型が乗る大きさだ。しかも、ボディは強固なスチール製シャーシをアルミで覆い、有害な振動を抑えて音質を向上させる構造で、プロ用スタジオ機器のようなキャリングハンドル付きサイドパネルが性能と信頼性の高さをイメージさせる。
UD-501はデュアルモノラル構成のDACで、Burr Brown製PCM1795とMUSES8920といった定評あるチップを搭載。最新のPCM384kHz / 32bitと、DSD5.6MHzのハイレゾ音源に対応している。オーディオ回路やアンプ並みのトロイダルトランスを搭載した電源部などを2組使った贅沢な仕様で、アナログフィルター(DSD)、デジタルフィルター(PCM)ともに数段階から選択でき、アップコンバージョンのON / OFFなど音質を子細に調整できる機能も備えているのが、一般的なDACとは大きく異なる点だ。デジタル入力はUSB、光、同軸が各1系統。アナログ出力はRCAピン、XLRバランス(2番 / 3番ホット切り替え可能)を各1系統備え、ペアとなるAX-501をはじめ既存のオーディオコンポにも問題なく接続可能だ。また、高精度ヘッドフォンボリュームを持っているため、単体で高性能DAC付きヘッドフォンアンプとしても利用できる。
ともにカラーはホワイトとブラックの2タイプが選べる。
一方、AX-501は共通のコンセプトで設計された、デジタルプリメインアンプである。あえてDACを内蔵せずに音質向上を図り、やはりプリからパワーまで一貫したバランス構成を採用。パワー部にノルウェーABLETEC社製のクラスDアンプALC0240を搭載し、フロア型スピーカーも余裕で鳴らす最大70W+70W(4Ω)の出力値は、マニアックなアナログ感覚のレベルメーターに表示される。RCAアナログ入力3系統、高級ケーブルも接続可能な大型スピーカー出力端子、高品質回路搭載のヘッドフォン端子付きだ。なお、両機とも電源は着脱式3Pインレットなので、市販の高級電源ケーブルと差し換えて音質の違いを味わえる。
UD-501は前述のハイレゾ音源をMac/Windowsともに汎用ソフトで再生できるが、専用アプリ「HR Audio Player」を使っての再生は、さすがに純正だけあってクオリティが高い。AX-501と本誌試聴室の大型スピーカーの組み合わせで聴いた、重厚でナチュラルな音質が印象的だった。デスクトップはもちろん、従来のコンポに代わる文字通り“リファレンス・システム”としての実力も十分といえる。