RachelとMamikoで
chelmico。2014年の結成以来ずっと話題に上り続けてきた女性2MCラップ・ユニットが、これぞ“待望の”メジャー・デビュー・アルバム『
POWER』をリリースした。
2016年10月にインディーズで出したファースト『
chelmico』からおなじみの三毛猫ホームレス、ryo takahashi、ESME MORI、TOSHIKI HAYASHI (%C) に加え、今作では
PARKGOLFと
U-zhaanがトラックを提供。メジャーだからと力み返ることもなく、ファンキーで人懐っこいビートに乗って、キュートかつかっこいいラップと歌を聴かせてくれる。
大好きだった
RIP SLYMEと同じレーベルに所属して意気上がる……と言いたいところだが実はマイペースな二人のトークをお届けしよう。
――メジャー・デビューおめでとうございます。もっと全然早くてもおかしくなかったと思いますけど。
二人 「へー」
Rachel 「いつのまにか、って感じです」
Mamiko 「あっという間だよね」
Rachel 「けっこうびっくりされたかもね、まわりの反応を見ると。みんなそんな気にしないと思ってたけど、意外と祝福してくれたね」
Mamiko 「そうだったね、たしかに」
――2014年10月17日、〈シブカル祭。〉のミスiDステージで二人一緒にラップしたのが最初なんですよね。
Rachel 「さい。さいじゃない(笑)、はい」
――最初だけにね。
Rachel 「もともと友達で、一緒に映画を見に行ったりカラオケに行ったりしてたんです。わたしがミスiDにエントリーしてて、実行委員長(講談社の小林 司氏)に“〈シブカル祭。〉にミスiDの枠があるから何かやりなよ”って言われて、何の一芸もないから“何したらいいすかね”って言ったら“ラップやれば?”って。ちょうどその日、まみちゃんと
GOMESSくんと『TOKYO TRIBE』を見た後だったから、その勢いで“友達誘っていいですか?”って言って、そのまま(Mamikoに)電話して“ラップやらない?”って言ったら、ノリノリで“いいよ”ぐらいな感じで、やってくれたんです。それがchelmicoの始まりですね」
――もともと撮影で知り合ったとか。
Rachel 「共通の友達が趣味でカメラやってて、“撮らせて”みたいな」
Mamiko 「呼ばれてね」
Rachel 「我々は初対面だったんですけど、撮影っていってもカフェとか行ったり、そのへんの道端で撮るみたいな感じだったんで、3人でしゃべって仲よくなりました」
――3歳違いですよね。10代だと3歳差ってけっこう違う感覚じゃないかと思うんですけど、すんなり仲よくなれた?
Rachel 「まみちゃんはお兄ちゃんがいるからだと思うんですけど、上の世代の趣味を吸収して育ってるから。わたしもまみちゃんが吸収してきたようなものが好きで、RIP SLYMEもそうなんですけど。だからけっこう話が合いました。性格も合ってたと思うし」
――それまでラップをしたことは?
二人 「ないです」
Mamiko 「カラオケぐらいですね」
――なのに“よし、やるか”って思ったわけですね。
Rachel 「何も知らなかったから、そもそも人前に出るってどういうことなのかよくわかってなくて。けっこう怖いもの知らずでしたね、今思えば」
Mamiko 「ね。よくやったよね」
Rachel 「ナメくさってた、世間を(笑)。やってから怖くなったよね」
――そのときのことって覚えてますか?
Rachel 「すっごい楽しかったです。たぶん誰も我々に期待してなかったから、“適当にやっちゃえ!”みたいな感じで」
Mamiko 「ヤケクソで大声でね」
Rachel 「見てた人たちも、思ったよりちゃんとしてたから楽しんでくれたと思うんですけど。あと、歌詞もGOMESSくんが書いてくれたから、責任が分散してたんです。ミスiDのせい、トラックのせい……みたいな(笑)」
――1回きりのつもりだったのが、続けてみようかって話になったのは?
Rachel 「わたしがラップをやったって聞きつけた
栗原ゆうさんっていうシンガー・ソングライターの方が企画ライヴに誘ってくれて、あんま深く考えないでOKしちゃって。それが翌年の5月とかで、けっこう先だったんですよ」
Mamiko 「わたしは受験生でした」
Rachel 「その間に1曲だけオリジナル作って、もう一回やってみよう、みたいな。それで作ったのが〈ラビリンス'97〉。だから正式には2015年5月が始まりですね。カヴァーも1曲ぐらいやったっけ?」
©AKI ISHII
Mamiko 「うん……もう1曲やった気がするけど、何だったかは忘れちゃった」
Mamiko 「よくやったね(笑)」
Rachel 「怖いもの知らず! 曲がないからカヴァーをけっこうやってたんです。よくブッキングしてくれたよね。“曲ないんで10分しか出れないですけど”とか言ってるのに(笑)」
Mamiko 「何を期待してたんだろうね、わたしたちに」
Rachel 「わかんない。でも栗原さんのおかげで今があると言っても過言ではないです。面白いイベントだったしね。
ONIGAWARAとか出てて」
Mamiko 「
どついたるねんとかね。そこに1曲しかねえやつらが(笑)」
Rachel 「そのときはひどかったんですよ」
Mamiko 「最悪でした」
Rachel 「駐車場で二人で泣きながら“もう人前に出るのやめよ”って」
Mamiko 「“一生ライヴしない! GReeeeN方式とろう!”みたいな」
Rachel 「なんでやることになっちゃったんだろうね」
Mamiko 「Rachelが“横のつながり大事だから、出といたほうがいいよ”って言ったんだよ。やったことねえのに(笑)」
Rachel 「でも、おかげでいろんなトラックメイカーと知り合えたし」
©AKI ISHII
――パブリック娘。の斎藤辰也さんがハブになってくれたみたいですね。 Mamiko 「そうなんですよ。紹介おじさんなんで」
Rachel 「“この人、どこどこの誰々さん”っていっぱいつなげてくれました。“chelmicoいいから聴いて”ってツイッターで広めてくれたり、ブログで“この曲を聴いてすごい感動した”とか書いてくれたりね。初めてのレヴュー記事ですよ。泣いちゃったもんね、うれしくて(笑)」
――そうして知り合ったトラックメイカーたちと一緒に曲を作ってどんどん発表していったわけですね。
Rachel 「最初すごい緊張した思い出があります。ryo (takahashi) くんの家でRECしてたんですけど、人前で歌ったことなかったから」
Mamiko 「やり方わかんないしね」
Rachel 「しかもその人たちがさ、まだ曲にもなってない段階で最初に歌詞を見るわけじゃん」
Mamiko 「基本シャイだからね、二人とも」
Rachel 「“こんなポエム見られちゃって恥ずかしい!”って(笑)」
Mamiko 「日記見られてるみたいなね」
Rachel 「しかもそれを大きい声で読み上げる(笑)。“ここ、直したほうがいいかな?”とか言って、その場で日記考えたりして(笑)」
Mamiko 「ほんと恥ずかしかったね」
Rachel 「楽しかったけどね。初めてひととフィーチャリングしたのも斎藤くんで(〈Night Camel feat. FBI〉)、それも面白かったし、とにかく何もかもが新鮮でした」
――そうこうして作ったファースト・アルバム、すごくよかったですよ。
Rachel 「わたしも好きです。でも、どうだろ……今思うとちょっと拙い。恥ずいっていうか、聴けないな、もう(笑)」
Mamiko 「こないだ聴いたら意外とよかったよ。かわいい声してた」
――その年の末にワンマン・ライヴを拝見して、度胸あるなぁと感心したのをよく覚えています。
Rachel 「初めてのワンマンでバンド・セットって狂ってますよね(笑)。度胸しかないかもね、今思うと」
Mamiko 「当時すごい言われてた、まわりから。“あんたらいいよ、怖いもの知らずで”とか“肝据わってんねー!”とか(笑)」
Rachel 「“そうかなぁ”って思ってたけどね。2曲ぐらいしかないのに企画ライヴやったりしてたもんね」
Mamiko 「肝据わってるっていうか、ほんとバカ(笑)」
©AKI ISHII
――バカだったおかげで道が拓けたわけですね。
Mamiko 「バカのおかげでメジャー・デビュー(笑)」
Rachel 「いや、ほんとそうだよ。バカだったおかげです」
――ラップは最初からお二人ともうまいと思いました。声もいいし。
Mamiko 「えー。うれしいです」
Rachel 「でも、新しいの聴いてて思ったけど、かっこいいわ。前にまみちゃんが“レイちゃんのラップいいわね”みたいにツイートしてくれてたじゃん。わたしも聴いてみよ、って思って聴いたら、二人とも超かっこよかった」
――メジャー・デビューにあたって感慨はありますか?
Mamiko 「あんまりないっすね〜」
Rachel 「まだ出てないしね。けっこう前から話はしてましたけど、べつにしなくてもいいや、って思ってたので」
――でもRIP SLYMEの後輩になったのは……。
Mamiko 「それはめっちゃうれしいです。すごい話ですもんね。会いたいとか言ってたら」
Rachel 「ドリカムだよね」
――会いましたか?
Mamiko 「はい。ライヴに行ったときに」
Rachel 「イメトレしすぎて、なんか普通だったよね(笑)。夢の中でとっくに何度も会ってるから」
Mamiko 「やべえファンなんで(笑)」
Rachel 「“あ、夢で見た通りだ”みたいな(笑)。あんまり緊張とかしなかった。でも“あ、chelmicoじゃん”って言われたときは漏らすかと思いました。認識してくれてるとはまったく思ってなかったから」
Mamiko 「聴いてくれてたのかな。うれしいね」
――『POWER』を聴いたら、いい意味で変わっていないなと思いました。
Mamiko 「あー、よかった」
Rachel 「マイペースだもんね」
Mamiko 「さらにマイペースになったかも」
――どんなところが過去と違うとご自分たちでは思っていますか?
Mamiko 「ラップと歌がうまくなったのと、あとなんだろう……よりchelmico色が強くなってるかな」
Rachel 「わかってきたよね、やりやすい感じとか」
Mamiko 「前よりライヴっぽい曲が増えたかなって思います」
Rachel 「前はライヴをすることを考えないで曲を作ってたから、セットリスト組むの超悩んでたんですけど、今回は同じ悩むでもどの曲から始めるか悩みそうなくらい、幅が広がった気がしますね」
――「OK, Cheers!」とか、ライヴで歌うの大変そうじゃないですか?
Rachel 「いやぁ、つらいですよこれ」
Mamiko 「息続かないよね」
Rachel 「“スポットライト照らされて”のところで“ああああ死ぬ死ぬ死ぬ”って思いながら(笑)」
Mamiko 「それで言ったら〈Player〉がいちばんライヴ映えしそうじゃない? 休憩するところが全然ないから」
Rachel 「『太鼓の達人』だったら鬼って感じだよね(笑)。今は高見の見物ですけど」
――“さぁ君たち、ライヴはどうするのかな?”って?
Rachel 「そうそう。まだライヴでやってないので。練習はしてますけど、本番はまた違うから。あー怖い」
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――9月のワンマンに向けて体力つけないとね。初めて一緒にやったのはPARKGOLFさんとU-zhaanさんだけ?
Rachel 「他はいつメンです」
――いつメンも含めてchelmicoチームみたいな感覚ですか?
Rachel 「そういう考え方かも。仲間って感じだよね」
Mamiko 「うん」
Rachel 「だし、アルバムを作るために作った曲ももちろんありますけど、ずっと作ってるから。パーゴルにしても、友達だから特にリリースの予定もなく"なんか曲ちょうだいよ"みたいな感じで作ってもらった感じだったし。それは今後も続いていくと思います」
――「Love Is Over」と「Highlight」は前の作品に入っていた曲ですしね。
Rachel 「1枚目からと2枚目から1曲ずつ選抜しました。いい曲だから聴いてほしいのと、つながりがあると前のCDも聴いてもらえるかなって。〈Love Is Over〉はラップだけ録り直してます。そこは前とは違うところを楽しんでもらおうと」
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――「E.P.S.」に“3人で見たいないろんな景色”ってフレーズが出てきますけど、これはいつもバックDJを務めている%C(パーシー)さんも含めて、という意味ですか?
Mamiko 「そうです。やっぱ%Cはずっと一緒だから」
Rachel 「けっこう“3人目のchelmico”とか言ったりするんですけど、それは%Cだけじゃなくて、デザイナーの大倉(龍司)くんとか、みんなでチームみたいな気持ちがどんどん強くなってるかも。なかでも%Cはいつもバックやってくれてるから、やっぱり思いも強いし、オフでも遊ぶし。%C愛が詰まった曲ですね」
――彼も喜んだでしょう。
Mamiko 「ニヤニヤしてました(笑)」
――「デート」は5拍子ですよね。奇数拍子のラップってあんまり聴いたことないです。
Mamiko 「わたしもないです」
Rachel 「参考になる曲がなくて困っちゃった」
――よくやりましたね。
Rachel 「無理でした、わたしは。もう諦めてひと休みしちゃってるもん、最後(笑)。まみちゃんはけっこうノリノリで、好きなリズムなんだろうなって思いました。まみちゃんのいいところが出てるなって」
Mamiko 「楽しかったです。5拍子がいいって自分たちから言い出してU-zhaanさんに作ってもらったんで、“やってやるぞ!”って感じでやりました」
――chelmicoの曲って感情が一辺倒じゃないのがいいな、ってずーっと思っているんです。楽しいことを歌っていても、常に一抹のやるせなさが漂っているというか。
Mamiko 「あー、言われてみれば」
Rachel 「たしかに、ちょっとネガティヴ要素も入ってるかも」
――だから「OK, Cheers!」って象徴的な曲だと思うんですよ。“いろいろあるけど、元気出していこっか!”みたいな。
Mamiko 「ほんとだ。うれしい」
©AKI ISHII
――ハッピーとブルーとどっちが自分たちらしい感じがしますか?
Rachel 「気分によるよね」
Mamiko 「うん。“ネアカでありネクラだね”みたいな話はこないだしたんですよ。だから半々かな」
Rachel 「みんなそうでしょ。いつも明るいだけの人はいないと思うし、暗いだけの人もいないと思うし。だから暗いだけとか明るいだけの曲はイヤなんですよね。どっちもウソじゃんって思っちゃう」
――ウソじゃんって?
Rachel 「自分っぽくないっていうか。なんか恥ずかしいですよね、ウソついたり演じたりするのって。でもなんでだろう?」
Mamiko 「うーん……難しいな」
Rachel 「難しい議題だね」
――例えば「サマータイム」の“自信ないけどビキニ着よう”とか。自信がないことだけとか、ビキニを着ることだけ歌う曲もあるわけで、その両方が入っているのがchelmicoらしさなのかなって。
Mamiko 「たしかに」
――一方でキャラを演じている曲もありますよね。
Rachel 「ありますね。〈BANANA〉とか、ギャグっぽいの。〈UFO〉も、ギャグではないけど、なりきってる」
――でもリアルな感情も滲んでいるみたいな。
Rachel 「そうですね、うん。全部ウソってことはないかな」
――ある意味、理想的だと思うんですけど、お二人のステージ上での姿を見ると基本ナメてるように見えるんだけど……。
二人 「あははは」
――実はまじめだし熱血ですよね。
Mamiko 「たしかに!」
Rachel 「最近気づきました。うちらめっちゃ熱血ですわ。けっこうヤンキー的な発想に憧れてるっていうか」
Mamiko 「特にRachelはマジでアツい。“やるっしょ!”みたいな」
Rachel 「まみちゃんもそこでドン引きしたりしないで“押忍!”みたいな感じだから、その感じが合ってるのかもね。体力はないけど(笑)」
――二人なら無敵、みたいな感覚はありますか?
Rachel 「超あります! わたしはまみちゃんに出会ってすごい自由になった気がします。前はけっこうビビってたから。引っ込み思案だし」
Mamiko 「それはお互いさまかも」
Rachel 「今は“まみちゃんいるから大丈夫!”って思える。二人で至らない点をカバーし合うみたいな。どっちかが緊張してるときとか、自分が頑張って引っ張ろうって自然に思えるし」
――お二人が誰かにお互いを紹介するとしたらどうなりますか?
Rachel 「えー、なんだろう……まみちゃんは“こっちへ行こう!”ってなったときには一緒に突っ走れるし、ブレーキ的な役割もけっこうしてくれてて、わたしが盛り上がっちゃってるときとか“大丈夫? まわり見て”みたいに諭してくれますね。あと、わたしは思いつきでバーッて言っちゃう癖があって、“それはできないよ”とか言われることもあるんですけど、そういうときに“また今度やろう”って言ってくれて、“うん。やろうね!”みたいな。けっこう意見が一致してるから、めっちゃ心強いです。絶対に味方でいてくれる存在だなって思います」
Mamiko 「Rachelは、なんだろう……ラップがうまい」
Rachel 「あ、そういうのも? じゃあ、まみちゃんもラップがうまい。あと歌がうまいのも追加で(笑)」
Mamiko 「さっきRachelが言ったのの裏返しで、パワーがあるから引っ張ってくれるし、やりたいことに関してアイディアもたくさんある。それをすぐ口に出すんです。だから大人たちを巻き込める。そういうところはすごいなって思いますね。すぐに感情を出せるし、言葉もうまいし」
Rachel 「苦手分野を補い合ってるのは楽曲でもそうで、まみちゃんはゆったりした趣のある歌声がよくって、わたしはカチカチしてるのが得意、とか。そんなバランスのいい二人組です」
――仲のいい夫婦みたいですね。
Rachel 「たしかに。どっちがお父ちゃんでどっちがお母ちゃんかわかんないけど」
Mamiko 「嫌いなものが一緒、笑いのツボが一緒。結婚じゃんね、それ」
Rachel 「名前もくっつけてるしね。籍入れてるようなもんですよ(笑)」
――最後に、このすばらしいジャケットにはお二人の意見も反映されているんですか?
Rachel 「二人の意見しかないよね」
Mamiko 「犬連れたい、夏に毛皮着たい、黄色と緑がいい」
Rachel 「あと“POWER”って文字を大きくしたい」
Mamiko 「そう言ったらこれができました(笑)」
Rachel 「ちょっと元気がなかった時期だったから、自分らへの戒めとして。元気ないときも大事だけど、基本的にはハツラツとしていたいから“パワー出そうぜ!”みたいな感じで」
Mamiko 「いいジャケだよね!」
Rachel 「これを聴いて、みんなもパワーつけていきましょう!」
取材・文 / 高岡洋詞(2018年7月)
2018年9月7日(金)
東京 渋谷 WWW X
開場 18:00 / 開演 19:00
前売 3,240円(税込 / 別途ドリンク代)
※お問い合わせ: HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999