CDジャーナル12月号で好評のGANG PARADEインタビュー 特別にロング・ヴァージョンを掲載!!!!

GANG PARADE   2016/12/09掲載
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 2014年の結成以来、2度に亘り改名。メンバー構成も2名→5名→4名→3名→4名→7名とめまぐるしく、ことに2016年はあまりにも短いスパンで変化し、現在はオリジナル・メンバーであるカミヤサキ以下、ヤママチミキユメノユアキャン・マイカココ・パーティン・ココテラシマユウカユイ・ガ・ドクソンの7名編成となっているGANG PARADE。本稿は、激動の中11月に初のフル・アルバム『Barely Last』をリリースし、同月に東京・新宿 BLAZEでのワンマン・ライヴも成功させたギャンパレの内情を捉えたもの。「CDジャーナル」12月号に掲載された内容のエクステンデッド ・エディションです。
超激動グループの2016年10月23日(※取材日)の姿!
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――前回のインタビューは4ヵ月前でメンバーは5人でした。そこから大分様変わりして。
カミヤサキ(以下 カミヤ) 「しかも、アイドルってなんでやめちゃうのかって話をした!」
――インタビューのあとにしましたね。
ユメノユア(以下 ユメノ) 「やめないことについて語ってたよね。何があったらやめるのか、どのタイミングでやめるのかとかがわからないって」
カミヤ 「しかも一番言ってた人が……(笑)。発表があったときに超思いました。あのときあんなに色々喋ってたのに!」
――話題作りとして改名の次は新メンバー入れるのがいいんじゃないかみたいなことも話してたんですよ。そうしたら、先にふたりもいなくなって。
ヤママチミキ(以下 ヤママチ) 「入れる前にいなくなっちゃった(笑)」
――話題が多いので、ひとつずつ整理していいですか?まず8月のTIFで5人から4人になりました。
カミヤ 「ふたり(ヤママチ、ユメノ)はメンバー脱退を経験するのがなんせ初めてで。いまは気持ち的に鍛えられて変わったけど、最初は打撃があったんじゃないかなって見てました」
ヤママチ 「ありました……。入った当初から1年ちょっと、ほぼ毎日一緒にいた人間が突然いなくなると思うと寂しかった。受け入れられないとかじゃないんですけど、モヤモヤした気持ちはありました」
――引き留めようとは?
カミヤ 「しなかった。たとえ引き留めて思い止まったとしても、どこかでダメになっちゃうだろうなって。いましっかり考えて、自分が後悔しない選択をしてほしいなと」
ユメノ 「じつは7月のWWWよりも前から決まっていたので、5人でのライヴがまだ結構残っていて。それをどういう気持ちで臨めばいいのかはすごく考えたかも」
カミヤ 「去年のTIFで色々あったから今年はちゃんと見せなきゃいけないねっていう気持ちがあって、そのなかでの脱退だったから、どういうライヴをするかはそれぞれ考えていたと思います」
――そして〈TIF〉の約1ヵ月後、9月15日にはまたひとり離脱することになり。さすがにそれはどうするのっていう事態ですよね。
カミヤ 「めっちゃやばかったよね!」
ヤママチ 「笑えなかった」
ユメノ 「聞いてください!決まったのが本当に急で、私たちも全然聞いてなかったんですよ。渡辺(淳之介)さんから電話で“明日からだから”みたいに言われて(笑)」
ヤママチ 「“今日の練習もこないから”って」
ユメノ 「次の日に60分のライヴが待ち構えてたんですよ。それは3人でやるしかないからどうしようって」
カミヤ 「その時には発表はしてなかったけど、マイカも練習には参加していて。1回だけ5人でも練習したよね」
キャン・マイカ(以下 キャン) 「やりました」
カミヤ 「急にひとり抜けたから、4人の振りを考えないと……いや、明日のライヴは3人だぞってなって」
ユメノ 「目先のライヴをなんとかしないといけないから、脱退うんぬんどころじゃない(笑)」
ヤママチ 「60分のライヴ?嘘でしょ!? とか言いながら」
ユメノ 「歌割りどうするの?みたいな」
カミヤ 「この状況でちゃんとしたライヴを見せないとお客さんも不安になるじゃないですか。ライヴで気持ちを表すしかないぞと思って、逆にぐおおってなりました。無双モードで。マイカも入ってすぐにこの状況になったから、練習でも休みなしにずっと動画をチェックしてて。入った2日目とかにそんなことになったんだよね(笑)」
――マイカさんも欠けたピースのひとつとして入る心づもりだったのに。
キャン 「5人のうちのひとりになると思っていたので、ええ〜ってなりました」
――3人になってすぐのライヴは無事に切り抜けられた?
ユメノ 「はい。これからはもうこのメンバーでやるしかないなって」
カミヤ 「マイカは当然そういう状況になるとは思ってなかったから、まだ発表前だったし、抜ける選択もできたんですよ」
キャン 「渡辺さんに呼ばれて、会って話しました」
――ギャンパレはこれこれこうなるけど、それでも入るかっていうことですよね。
キャン 「そうです。お披露目前だからまだ(やるかやらないか)選べるよって言われて。全然やりますって答えました」
カミヤ 「“やるって言いました”っていうLINEがすぐに来て、頼もしいなって。この4人でやっていこうっていう気持ちになれました」
――でもユメノさんのInstagramを見ると、これまでになかったような長文が投稿されたりしていて。
ユメノ 「たまに心のポエムが(笑)。Twitterに書くよりインスタのほうが書きやすくて。それでも色んなことがあるから、ああ……ってなることもあるし、つらいなと思ったりする。でもやなきゃいけないっていう思いのほうが強いから、いま活動ができているんだと思います」
――その揺れる感じが文章に刻まれているなと思います。しんどかったんだろうなと。
カミヤ 「ピークは9月17日のライヴに行くまでの道のりだよね?精神状態が一番やばかったです。何の曲を聴いても泣ける(笑)。新宿MARZのライヴだったんですけど、駅からMARZまで何度も泣きそうになって。でもライヴは一周回って、お客さんも一緒に頑張ろうよみたいな気持ちになってくれたので乗り切れました」
ユメノ 「超短期間だったんですけど、3人バージョンはそこである意味、基盤ができたんです。そのあとのライヴは振りで困ることはなかったです」
――9月末の〈@JAM EXPO〉の気合いはすごかったですよね。初日のステージがBILLIE IDLE®BiS、GANG PARADEという順番だったというのもあり、灰になってしまうんじゃないかという勢いで。
一同 「あははは!」
カミヤ 「あのライヴは配信もされていて、映像で見た人も感動したって言ってくれていて」
ユメノ 「エモさしかない、みたいな」
――マイカさんはそうやって研ぎ澄まされていった3人のなかに入っていくのも大変だったんじゃないでしょうか。
キャン 「3人の練習も見ていたし、ライヴも見に行ったりもしたし、@JAMの映像も見たんですけど、気合いがすごいんですよ。3人のライヴの評判もよかったし、そこに入るのは中途半端な気持ちじゃ絶対にダメだと思いました。ダンスとか歌とかに苦手意識はあんまりないんですけど、気持ちの面でついていかなきゃっていうプレッシャーはありました」
――4人でのライヴを見たら、さすがアイドル経験者だなと。たくさん努力されたんだと思いますが、キャリアを積んできただけあって馴染みぶりがすごいと思いました。
ユメノ 「半年くらい一緒にやってるんじゃないかっていうくらいステージ上での安心感がある」
ヤママチ 「まだ数週間なのに(※取材時)」
カミヤ 「もちろんオーディションで即戦力になると思って採ったんですけど、本当にひとつひとつに向き合ってくれて。お披露目も一気に全曲やったんですけど、それを完璧に見せられたからこそ、周りの人もようこそっていう感じになってくれました。しかも、ダンスについての説明をまったくしなかったんですよ。ほぼひとりで覚えてきて」
キャン 「でも教えてくれましたよ」
――細かいところはそうでしょうけど、先に大体覚えていたんですね。
キャン 「入れたことが嬉しくて。GANG PARADEにいることが人生の幸せなんです。だから覚えるのも苦じゃなかったです」
カミヤ 「ねぇ大丈夫?急にやめない?」
キャン 「やめないですよ!」
――いい人が入ってくれた(笑)。そんな4人でいくと思いきや、さらに元SiSの(と噂される)3人が加入することになりました。
カミヤ 「マイカちゃんが入ればニュースになるけど、それだけじゃなくて何かを投入しないと上にいけないっていうのもわかっていたから、3人が入ることに対して前向きな気持ちになれました。ただ……4者4様の受け方がありました」
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――ちょっとイヤだなという気持ちもあった?
ユメノ 「ちょっとどころの騒ぎではない(笑)。最初、聞いたときに号泣して。でもその日は撮影があったから泣き止み(笑)」
カミヤ 「私はこういうことには慣れてるからやるしかねえなって感じだったんですけど、“これから撮影だから。(泣くと)メイク落ちちゃうから”って言ってました(笑)」
ユメノ 「4人でやるって決めたのに、1週間も経たないうちにそんなことになったから。マイカちゃんはGANG PARADEに入りたいと思ってオーディションを受けてくれたのに、新しく入ってくる子たちはGANG PARADEのオーディションを受けたわけではないので。本当にここでいいの?っていう気持ちがありました。他のグループでダメだったからGANG PARADEでいっかみたいな気持ちだったらイヤでした。いまはそんなふうには思ってないですけど」
ヤママチ 「うん。不安は不安でした。いままで作ってきたGANG PARADEが、3人が入ってくることで崩れてしまうんじゃないかって。ユアが言ったようにどういう気持ちかわからなかったので、ネガティヴな気持ちが渦巻いていたんですけど、入るのは決まったことなんですよ。だったらどうしたらいいかを考えないと前に進めない……って自分に言い聞かせてました」
――決定事項なのが面白いですよね。動かせないという。
カミヤ 「渡辺さんから“お前らに言わなきゃいけないことがあるんだ。新宿BLAZEで……7人になるから”って軽い感じで言われました(笑)」
――マイカさんは?
キャン 「私のお披露目の数日前だったんですよ。振りのこととかで頭がいっぱいいっぱいだったなかにそのことを聞かされたので最初は理解できなかったです。ただ、いまいる3人ともまだ溶け込めてなくて緊張しちゃう状態なのに、新しい3人は3人で知り合いだから、私はひとりになっちゃうなって。また新しく7人の立ち位置とか覚えるのかっていうのもありましたし(笑)。オーディションを受けて、結果を待っていた1〜2週間を長く感じたりしていたんですけど、そういうのもなしにギャンパレに入れちゃうのかよっていう気持ちもあったし、私が入ったときより絶対にニュースになるな、ずるいなとも思いました。でも、これからのGANG PARADEが目指していくところに行くには話題にもなるし、面白そうだなっていう気持ちもあって。本当に色々です」
――新人チヤホヤ感も短くなってしまったし。
キャン 「そうなんですよ!約1ヵ月しかなかった(笑)」
――いまはもう一緒に練習しているんですよね。
カミヤ 「3人で固まってしまうこともありますけど、ちょっとずつ馴染んでます。最初はGANG PARADEとSiSになってしまうのを危惧していて。ちゃんとGANG PARADEの新メンバーとして見えるようにしないといけないじゃないですか。お客さんからはまだそうは見えないかもしれないですけど、自分たちのなかでは一緒のメンバーとしてちゃんとコミュニケーションはとれてるのかなって思います。スキル的にはど素人なので大変ですけど、必死についてきてくれています。メンバーの反省の仕方が尋常じゃないよね」
ヤママチ 「“ホントすいません!”ってずっと謝ってる(笑)」
――思い返せば、プラニメが5人組のPOPになったとき、ヤママチさんもユメノさんも素人くさくて可愛らしかったなと。
カミヤ 「本当に!練習していてめっちゃ踊れるようになったなって思いました。言っちゃえば、いまの新メンバーよりも踊れてなかったのに、いまはもうパキパキとキレがあって。口には出さなかったけど'踊れてる!'と思って感動してたんです。率先して教えたりしてくれるし。危機的状況が底上げされるきっかけになっていたんだなって思うようになりました」
――いい話じゃないですか。ちなみにマイカさんももう教える側なんですか?
キャン 「はい。悲しい……」
ユメノ 「できちゃうから」
キャン 「3人が入る前は新メンバーっていう甘えがどこかにあったんです。けどもうそんなのもどっかに言っちゃって、教えなきゃっていう気持ちです。本当はもうちょっとチヤホヤされたかったですけど(笑)」
――アルバムはこの4人で歌ってるんですよね。マイカさんが入ってきりなりレコーディングに参加したという。
キャン 「GANG PARADEに受かって、一番最初にみなさんと会ったのがレコーディングでした」
カミヤ 「最初はお互い緊張してたよね」
ユメノ 「話すのがオーディション以来だから、ウェルカムなんだけど、どう接していいのかわからなくて」
キャン 「ただでさえ緊張してるのに、ワイワイ話したりもできる雰囲気じゃないからどうしようってなってました」
――傍から見るぶんには最高に面白いエピソードですけど、無茶苦茶すぎるという(笑)。
カミヤ 「ネタが多すぎるんですよ。たまに計算してるとか言われるけど、できるわけないじゃないですか」
ユメノ 「目の前のことに必死すぎるから」
――歌は9月に録ったんですよね。
カミヤ 「はい。そのときは(イヌカイ)マアヤいました」
ユメノ 「本当は5人で録るはずだったので」
――そうか……脱退は本当に急だったことがよくわかるエピソード。
カミヤ 「だから松隈(ケンタ)さんとSCRAMBLESのみなさんにはご迷惑をおかけしました」
ユメノ 「イヌカイの作詞曲がある時点でやばいですよね。ファンの人が聴いたら絶対泣く。明るい曲調だったからまだよかったけど」
――なので『Barely Last』はグループに様々なことがリアルで起こり、もがいて生きてる感じが収められたアルバムだなと思います。
カミヤ 「いままでは明るい感じが多く出てたけど、色々あったのが詰まってしまった(笑)。タイトル曲はちょっと暗いというか、さらけ出してみようって感じだったんですよね」
ヤママチ 「そうしたらお客さんも応援してくれるんじゃないかって」
カミヤ 「そこからどんどんリアルのほうも重くなっていきました(笑)」
――みなさんが歌詞を書いたのはその色々が起きる前じゃないですか。にもかかわらず、あとになって歌詞の内容と現実がリンクしていくという。
カミヤ 「結果的に曲に深みが(笑)。コクが出ちゃった。脱退した人の歌詞を歌うことってなかなかないですよね」
ユメノ 「録っちゃったからねぇ」
――「WE ARE the IDOL」もより意味のあるものになりましたよね。
カミヤ 「渡辺さんに“歌詞だけひとり歩きしてる”って言われたことがあったけど……」
ユメノ 「ちょっとは伴うようになったかも」
――ツアー・タイトルがそのままアルバム・タイトルになってますが、“なんとか続いてる”ってことじゃないですか。かろうじて頑張ってるよっていう。ジャケットは崖っぷちでタイタニックしてるし(笑)。
カミヤ 「そういえば、前に“僕が会社員だったらやめてます”ってリプライがきましたもん。最近の握手会とかは“頑張ってね”じゃなくて“幸せになってね”だし(笑)」
――といったあたりで時間になってしまいました。この号が出る頃にはアルバムがリリースされ、7人になってワンマンも終わっているわけですね。
ユメノ 「もういい加減落ち着きたい!」
カミヤ 「いままでなかった要素の3人が入ってきてくれるけど、危機的状況は変わっていないんですよ。いえーいってなったらまた落ちるかもしれない」
ヤママチ 「そこは気が抜けないね」
ユメノ 「作っては崩れて、作り直しては変わるので、ここでちゃんと基盤を作って、がっちりパフォーマンスできるようになりたいです(笑)」
――マイカさん、きついグループに入っちゃったなって思ってないですか?
キャン 「正直……ぐっすり眠りたい」
一同 「あははは!」
キャン 「ここまで来ると面白くなってますけど。いまは7人で年越したいです」
――目標のスパンが短っ!
カミヤ 「ウケる!」
ヤママチ 「とりあえずの目標はそこだね」
取材・文 / 南波一海(2016年10月)
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