GO!GO!7188のニュー・アルバム
『Go!!GO!GO!Go!!』は、今年デビュー10周年を迎えた彼らのキャリアにおいても、とても大きな意味を持つ作品となった。ロックンロールの真髄をがっちりと掴んだ、生々しくもダイレクトなバンド・サウンド、そして、「やりたいことを本気でやるしかない」という決意を反映した歌。そう、アルバム・タイトルにしっかりと示されている通り、3人は今、ロック・バンドとして新しいスタートを切ろうとしているのだと思う。
――余計なものをぜんぶ吹っ切って、好きなことを好きなようにやる。そんな意思を強く感じるアルバムだな、と。
アッコ(b&vo) 「うん、そうですね。迷いはないです、ここ1年くらいは特に。デビューしてから、わりと長い間ブレまくってたなとも思うんですよ。“人が聴いて、どう思うだろう?”っていうのを考えてた時期もあるし。でも、今は“自分達が何をやりたいか”っていうことだけなんですよね。そこに対して本気になれるかどうかっていう。20代は余計なことを考えすぎてたのかも。デビューがちょうど20歳くらいですからね」
ユウ(g&vo) 「子供だったと思います。何も知らなかったし、何に対しても驚いてた(笑)。あと、ミュージシャンに対する憧れがすごくあったんですよね。だから、毎日が夢のようでした」
――今は違いますよね。憧れではなく、完全に現実になってるわけで。
ユウ 「今も憧れはあるんですけどね。やっぱり、ミュージシャンがいちばんカッコいい職業だと思ってるし。そういう根本的なところは変わってないんですけど、バンドに関して言えば、以前に比べて3人の色がもっと出てると思いますね。これまでは“私が曲を書いて、アッコが歌詞を書いて”っていう分業制でやってきたんだけど、最近はターキーも曲を書いてたり」
ターキー(ds) 「3人がさらにまとまった感じがあるんですよ、僕自身は。今回のレコーディングでも、今まで以上に集中力があったし。“絶対、次のテイクでOKを出すぞ”、“おー!!”っていう」
――歌詞の中にも“今、この瞬間にやりたいことを本気でやるんだ”という気持ちが強く出てて。
ユウ 「そうですね」
アッコ 「言い切ってますよね。“だって、そう思うんだもん”っていうだけなんですけどね、それも。ホントにねえ、グズグズした人間なんですよ。本気で生きてなかったなって思いますもん」
――今振り返ってみると、ということですよね?
アッコ 「そうそう。“いつか、誰かがやってくれるだろう”って思ってたところがあった気がする。でも、去年いろんなことがあって、事務所を離れなくちゃいけなかったり、病気してツアーが止まったり、改めて考えなくちゃいけなかったんですよね。“やるの? やんないの?”って」
――1曲目の「エオエオエ」にある<僕らが本物なら 必ずまた出会うのさ>というフレーズは、まさにそのことですよね。
アッコ 「投げやりになってるわけじゃなくて、なるようにしかならないと思うんですよ。“これしかない”ってことに向き合って、今、自分がやれることをやる。それを積み重ねていくことでしか、5年後も10年後もないっていう。そのことを今、すごく感じてますね」
――なるほど。もちろんシリアスな歌だけじゃなくて、「くつ下の穴〜あしのけちゃんと剃ったのに〜」みたいな笑える歌もちゃんとあって。これもGO!GO!7188の個性ですよね。デートの日、ブーツを脱いだらくつ下の親指が破れてたっていう。
アッコ 「(笑)。これ、アリですか、ナシですか?」
ターキー 「気になりますよねえ、そりゃあ」
――いやあ、気にならないっていうとウソになりますが……。どう対処するかによって、男の度量が問われますよね。
ユウ 「ハハハハハ」
アッコ 「そんなことまでは考えてなかった(笑)。昨日がツアーの初日(6月4日 / 千葉LOOK)だったんですけど、“くつ下、破れてるか!?”って言ったら、“イエー!”って返ってきて」
ターキー 「そりゃ言うわ、ライブやもん」
アッコ 「あとでビデオを見たら、“くつ下の穴”に合わせて、みんなジャンプしてて。そういうバカバカしいことを一生懸命やってるって、すごい嬉しいんですよね」
――最高ですよね。
ユウ 「うん。アルバム出たばっかりなのに、みんなちゃんと聴いてくれてるんだなって」
――ライヴで初めて演奏する曲も多いんですよね?
ユウ 「そうですね。<毒リンゴ>も初めてやったし、1曲目もそうですね」
アッコ 「一緒に歌えたり、声を出せるポイントがいっぱいあるんじゃないかなって。お客さんも、より参加できるし、楽しいツアーになると思いますね」
ユウ 「いつも以上に、どの曲も気持ちよくやれてるんですよ。キーが高くて声を張る曲も多いし、アッコとの掛け合いもかなりあるんですけど、どの曲もやり応えがあるというか。楽しいですね」
――何と言ってもアルバムのタイトルが『Go!!GO!GO!Go!!』ですから。
アッコ 「そうですね。楽しく、本気でやるしかないというか」
――この先、もうブレることはなさそうですか?
アッコ 「いや、またブレるときもあると思うし、迷ったりもすると思います。それは当たり前にあることだし、それでいいと思うんですよね。でも今までの経験があるから、そのときに何を選択するかによって変わると思うんです。今回のアルバムも、以前と比べるとそういうところが変わったと思います」
取材・文/森朋之(2010年6月)
<GO!GO!7188「Go!!GO!GO!Go!!」Tour>
●日時:6月15日(火)
●会場:水戸LIGHT HOUSE
●時間:開場18時30分 / 開演19時00分
●日時:6月18日(金)
●会場:高崎Club FLEEZ
●時間:開場18時30分 / 開演19時00分
●日時:6月21日(月)
●会場:名古屋THE BOTTOM LINE
●時間:開場18時00分 / 開演19時00分
●日時:6月23日(水)
●会場:大阪BIGCAT
●時間:開場18時00分 / 開演19時00分
●日時:6月28日(月)
●会場:横浜F.A.D. YOKOHAMA
●時間:開場18時30分 / 開演19時00分
●日時:7月1日(木)
●会場:金沢AZ
●時間:開場18時30分 / 開演19時00分
●日時:7月3日(土)
●会場:神戸WYNTERLAND
●時間:開場17時30分 / 開演18時00分
●日時:7月11日(日)
●会場:長野JUNK BOX
●時間:開場18時00分 / 開演18時30分
●日時:7月13日(火)
●会場:新潟JUNK BOX
●時間:開場18時30分 / 開演19時00分
●日時:7月15日(木)
●会場:熊谷HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-1
●時間:開場18時30分 / 開演19時00分
●日時:7月21日(水)
●会場:高松DIME
●時間:開場18時30分 / 開演19時00分
●日時:7月23日(金)
●会場:広島CLUB QUATTRO
●時間:開場18時00分 / 開演19時00分
●日時:7月25日(日)
●会場:福岡DRUM LOGOS
●時間:開場18時00分 / 開演18時30分
●日時:7月27日(火)
●会場:鹿児島CAPARVO HALL
●時間:開場18時00分 / 開演19時00分
●日時:8月2日(月)
●会場:東京 恵比寿LIQUIDROOM
●時間:開場18時00分 / 開演19時00分
●日時:8月3日(火)
●会場:東京 恵比寿LIQUIDROOM
●時間:開場18時00分 / 開演19時00分
●日時:8月6日(金)
●会場:東京 SHIBUYA-AX
●時間:開場18時00分 / 開演19時00分
●日時:8月7日(土)
●会場:東京 SHIBUYA-AX
●時間:開場17時00分 / 開演18時00分