ここ数年、急激に注目されつつあるタイのミュージック・シーン。そのトップ・スターであるアイス・サランユーが、昨年デビューした18歳の女性シンガーの宮脇詩音、ヒップホップ系ポップ・グループの“nawii(ナウイ)”とともにコラボレーション・シングル「Beat☆Bang!!Bang!!」(ICE×SHION×nawii)を発表する。きっかけは、宮脇の趣味だという“イケメン探索”だったとか。
「雑誌に載ってたアイスくんを見て、“この人、すっごい爽やか!”って思って。会ってみたいなって考えたんですけど、アイスくんも音楽をやってるから、“一緒にコラボレーションできたら会えるな”って思って。で、nawiiのRicoちゃんに話したんです。“アイスくんに会いたくない?”って(笑)」 (宮脇)
「もちろん、すぐにOKでした(笑)」(Rico)
「イケメンって、かっこいいってことですよね……そんなことないです(照)。でも、日本のアーティストと一緒にやれるのは、本当に光栄ですね」 (アイス)
nawiiのトラック・メーカー、YAMATOの作曲による「Beat☆Bang!!Bang!!」は、ポップかつバウンシーなビートと超カラフルなメロディが一つになったアップ・チューン。
「難しいことを考えず、いつものnawiiの感じでやっちゃいました(笑)。Youtubeでアイスくんの〈恋ナンジャナイ?〉のPVを観て、“お、これはいいんじゃない!?”って刺激を受けたところもありましたね」 (YAMATO)
「楽しくて、かわいい曲ですね!」 (アイス)
CHEMISTRY、
安室奈美恵といったJ-POPアーティストをごく普通に聴いてきたというアイス。じつはバンコクと東京は、ファッション、カルチャーなどの流行において、タイムラグはほとんどない。あらゆる面で似たようなセンスを共有しているタイのポップスターと日本人アーティストのコラボレーションがスムーズだったのも、当然のことなのかもしれない。
「東京とバンコクの街並みも、よく似てますからね(笑)。日本語で歌うのは難しかったけど、宮脇さんもnawiiのみんなも優しく教えてくれたし……」 (アイス)
「R&B、ヒップホップが好きっていうのは、歌やパフォーマンスからも伝わってきて。ホントにやりやすかった」 (69/nawii)
「PVも撮ったんですけど、アイスくんはカメラが回ると表情がビシッとして。ダンスも上手いし、プロだなって思いますね」 (Rico)
タイと日本のシーンを繋ぐ「Beat☆Bang!!Bang!!」。5人にとっても、かなり手ごたえがあったようだ。
「タイと日本で同時にリリースされるのも、すごく意味があると思うんですよ。違う曲もやってみたいし、ライヴもやりたい。この曲によってアイスくんが日本でも知られるようになると、それも可能じゃないかなって」 (69)
「I hope so!」 (アイス)
“ところで詩音さん、実際に会ったアイスくんのイケメンぶりはどうでした?”と訪ねてみたら……。
「キラキラしてましたね! 最初は“眠そうだな”って思ったけど、ニコッと笑うと“雑誌で見たアイスくんと一緒だ!”って(笑)」 (宮脇)
取材・文/森 朋之(2008年9月)