Kitsuneの強力大型新人として、若さ爆発なパンキッシュ・エレポップ・サウンドが注目されたロンドン出身のスリーピース・バンド、
イズ・トロピカル。最新セカンド・アルバム
『アイム・リーヴィング』は、今まで彼らを知らなかった人……とりわけブリティッシュ・ポップが好きな人にこそ聴いてほしい作品だ。前作『ネイティヴ・トゥ』から約2年の歳月は、彼らにいかなる意識変革や成長をもたらしたのだろうか。
メール・インタビューを行なったところ、彼ら3人の意見をまとめたという答えが返ってきた。
イズ・トロピカル『アイム・リーヴィング』 (Traffic / TRCP-119)
――アルバムを作り終えてみて、前作からさらに成長した自分たちを音にすることができた、という実感はありますか?
「レコーディング知識に関してはみんな成長してるよね。(プロデューサーの)ルーク・スミスはすごい先生だよ! ファーストの時は、僕らはまるで闇の中にいたようなもので、むやみにノイジィなコラージュっぽくなるまでトラックを重ねていっただけだからね」
――プレス資料には、今作は70年代初期のサイケとブリット・ポップをテーマに制作された、と書かれています。思い入れのあるアーティストがいたら教えてください。
――では、90年代のブリット・ポップはどうでしょうか?
「90年代のUKにいたから、アイスクリーム、トラックスーツ(ジャージ)とブリット・ポップのもとで育ったのは間違いないよ。でも、それらのどれもが僕らの音楽に不可欠なものとは思わないで欲しいね」
――90年代のブリット・ポップに限らず、あなたがたはブリティッシュ・ポップの遺伝子を継承しているバンドだと思うのですが。
「そうだね、その意見が真実に近いと思う。このアルバムではブリティッシュなサウンドである事をすごく意識したんだ。ルーク・スミスが僕らが持つ背景を見事に表現してくれた。ギターとドラムのサウンドがそれを成し遂げるためにすごく吟味されたんだよ」
――サウンドは多彩でありながらも、あなたがたの曲はどれもメロディが印象的なものばかりです。やはりメロディは大切にしているのでしょうか?
「メロディが僕らが曲を書くときにもっとも大切に考えてるものだね。たまに2つか3つの相性のいいメロディを繋げて仕上げる曲なんかもあるけど。このアルバムではメロディがより立つようにいろんな要素を削ぎ落としたりしてるんだ」
――アルバムのプロデューサーとして起用されたルーク・スミスは、フォールズやデペッシュ・モードとの仕事で知られていますが、あなたがたもデペッシュ・モードに思い入れはありますか? 「デペッシュ・モードは間違いなくエレクトロというジャンルの創始者的バンドで、何十年にも渡ってそのスタイルをちゃんとキープしてる。称賛に値するよ。
ヴィンス・クラークは(デペッシュ・モード脱退後も)
ヤズーとか、僕らのお気に入りのパーティ・ソングをいくつか作っているし」
――来日の予定はありますか?
「日本には出来る限り早い時期に行きたいと思ってる。今まで東京でやった2回のライヴはホント楽しかったからね。日本のファンのみんながアーティストを応援しようと身につける知識や情熱にはすごいものがあるね」
――では、そんな日本のファンにメッセージを。
「ハジメマシテ(原文ママ)! イズ・トロピカルはまさに今あなたたちの事を考えてます、そしてホントすぐに会いたいと思ってます!」