千葉を代表するロック・スター、
JAGUARさんの名曲を集めた初のベスト・アルバム『
ジャガーさんがベスト!』が満を持してリリースされた。ジャガー星時代からの交流を暴露された“JUN”こと
みうらじゅん氏が選曲・監修を行なった新旧ファン必携のアルバムだ。知名度や人気に反していまだ多くの謎に包まれる千葉の秘宝、JAGUARさん。我々CDJournal.com取材班は千葉県・本八幡付近に停泊中のジャガー号に潜入取材を敢行、質問攻めにしたその一部を公開しよう!
「ハーイ! JAGUARでーす! 元気ですか?」
――元気です! 今日はジャガー号にお招きいただいて緊張しています。さきほど頂戴したJAGUARさんのお名刺がとてもかっこよくて。JAGUARさんといえばこのポーズですね!
「昔、雑誌の取材で撮影をしているときに生まれたポーズです。イベントの時にこのポーズをすると喜ばれますね。この名刺は強力なJAGUARファンのデザイナーさんがデザインしてくださいました。緊張せずなんでも訊いてください」
――では、さっそくですがJAGUARさんの活動や経歴を教えていただけますか?
「JAGUARはジャガー星という宇宙の遠い星から地球にやってきました。地球にたどり着いたのは遠い、遠~い昔なんですけれども、みなさまにレコードや地球のテレビでお目にかかるようになったのは今からおよそ30年ほど前になりますね」
――最近は「月曜から夜更かし」などのテレビ出演でもご活躍されていますが、音楽がメインの活動ですね?
「はい。JAGUARは毎日曲を作っています。1曲完成させるにはだいたい数ヶ月かかりますので、その時々の新曲制作に励んでおります。新曲をイメージしたり、実際に楽器を弾いたりは年中やっています」

ジャガーさんの名刺
――千葉テレビで放送されていた伝説の番組「HELLO JAGUAR」はご自身で放送枠をお買いになっていたそうですが。
「最初は千葉テレビ、テレビ埼玉、テレビ神奈川で放送される15秒スポットのCM枠を買って、JAGUARの音楽、コンサート、アルバムや曲を紹介していたんですが、その料金が無茶苦茶高いんです。大きくコストがかかる割にたった15秒ではJAGUARの魅力を伝えきれないことに悩んでいましたね。そんなところへ千葉テレビから番組枠でやってはいかがですか?とお話を頂戴したのが始まりですね」
――サイケデリックなオープニングから始まることをよく覚えています。
「あの映像もJAGUARが全部ひとりで作ったものなんです。今でいうセルフ・プロデュース。企画、制作さらに編集まで手掛けて、千葉テレビへ納品していました」
――当時からご自身の手で! この宇宙船ジャガー号で作業されていたんですか?
「当時は別にスタジオを構えていましたね。ジャガー号を現在の場所に停めるようになったのは最近です。映像はとても重要な表現ですので、最近はPVを作ってYouTubeにアップします。なかなか手があかないので、制作が進みませんが。少しは自分以外の方にお願いしてみてもいいのかもしれないですね。テレビなら11月17日に放送される『
BSフジ11時間テレビ 全国対抗!脳トレ生合戦!!』に出演します。JAGUARが何時に出るかわからないので、ファンの皆さんにお知らせしづらいんですよね。映画にもいくつか出演しています。今年は『
翔んで埼玉』に静止画での出演をして、『
シャノワールの復讐』とこれから封切りされる『
BUGS』には撮影にも参加して、すべてJAGUAR役として呼んでいただきました」
――テレビだけではなく映画にも進出されているんですね。千葉県市川市の
ふるさと納税の返礼品としてJAGUARさんのグッズやライヴが選ばれていることも、人気の証ですね。
「市川市のセールス・ポイントとなっていますね(笑)。100万円を納税された方への返礼ライヴを近々行ないます。いつものコンサートよりもっと内輪の雰囲気、30名ほどの観客を前に行ないます」
――とても近い距離でJAGUARさんの曲に触れることができますね。
「そうです。面白い企画だよね。全国の納税者の方、千葉の方だけでなく世界中の方が対象なんです。この1回だけではなく、返礼ライヴはまだ行なう予定です。JAGUARは千葉だけではなく、世界中どこへでも行くつもりですよ。その時は航空運賃をご負担いただく必要がありますけれども」
――宇宙船で行く場合でも燃料費は必要ですしねえ。
「飛行機、ジャガウェイとジャガー号いずれでも、ご負担していただく燃料のコストが安い方で行きましょう」
――そこに停めてあるのはジャガウェイとジャガー・バイクですね。どちらもピカピカで存在感が気になっていました。
「ジャガウェイが今、話題になってますね。空も飛べるので、持ち運びがしやすくていろんなライヴで登場させています。バイクの方が本当はすごいんですけどね。どちらもジャガー星では普通の乗り物なので、JAGUARは地球に持ってきただけです。JAGUARも全身光りますからね。ジャガー星のものは光りますから」

ジャガーさんとジャガウェイ
――まばゆいばかりです。では『ジャガーさんがベスト!』について伺います。1曲目「
ファイト!ファイト!ちば!」は独特のJAGUARさんの歌唱法が印象的ですね。
「あの歌い方は自然と身体からでてくるもの。曲によっていろんな歌い方をしています。2004年に千葉テレビが〈ファイト!ファイト!ちば!〉というキャンペーンをやる際に、TVカメラの前で“ファイト!ファイト!ちば!”とコールしてほしい、とお話をくださって。それだけじゃつまらないので、JAGUARがこの曲とPVを作って、プレゼントしました。どちらもずいぶんとたくさん流してくれました。2000年以降の活動はここから始まっていて、今回のベスト盤のお話にもつながりましたね」
――現在の代表曲なんですね。「HELLO JAGUAR」「だまってJAGUARについて来い!」は80~90年代からのファンがよく知る名曲ですが、みうらじゅんさんがJAGUARさんを紹介したことで千葉を飛び出し、全国で人気となりました。
「みうらじゅんさんとの地球での出会いは雑誌、宝島のインタビューが最初でした。今ではジャガー星での記憶を取り戻して、〈JUNとJAGUARは同級生!〉という歌にしています。みうらさんのために作った曲は結構ありますよ」
――「ピーナッツ」という曲があることは存じています。
「あとはアルバム『ファイト!いちかわ!』に収録した〈JUNとJAGUARは冒険王!〉、〈JUNとJAGUARは確珍犯!〉もみうらさんのために作った曲です」
――JAGUARさんからみうらじゅんさんへの友情の証ですね。
「その通りです。JAGUARはよく曲をプレゼントするんです。自発的にJAGUARが曲を作っているので、みうらさんから依頼されたりしたわけではございません。今も秘密のプロジェクトが進行中です」
――詳しく伺いたいですが、その方へのサプライズということであれば我慢します(笑)。
「今は
Dragon Ashでベースを弾いている
KenKenさんに曲をプレゼントしたいなって考えていますね。2017年に袖ケ浦で行なわれた気志團万博のオープニング・アクトとしてJAGUARは2曲ライヴして、開会宣言もしたんです。その時にKenKenさんがJAGUARを会場で探してくれていたらしいんです。でもJAGUARは帰ってしまっていて、まだ会ったことはないんですけど」
――素敵なお話ですね。ではベスト盤にお話を戻しましょう。収録された曲「お母さん!」、これはわたしたち地球人のお母さんを思う心に大変に響きました。
「うん。今度は〈お父さん!〉って曲を作ろうかなと思っています(笑)。まだ全然進めていないんだけれども。それからね、〈お兄さん!〉って曲も作りたいな。〈お母さん!〉がとてもいい曲に仕上がったし、地球にはお父さんもお兄さんも一応いるから(笑)」
――JAGUARさんがベスト盤をご自身で選曲されたらどうなっていましたか?
「かなり違った曲が入るでしょうね。JAGUARのなかでもトップ・クラスの曲〈華麗なるJAGUARカレー〉に〈LONELY PLANET BOY〉を加えたでしょうね。〈だまってJAGUARにちゃんとついて来い!〉も、最近の演奏、技術的な面、表現力が昔の曲と比べると各段にアップしていますからぜひ聴いていただきたい。『
愛の形見』に収録した〈浮気しちゃダメよ!〉という曲はあんまり気に入っていないけれども、なぜか人気があるので、入れなきゃいけないかなあ……。みうらさんに選ばれた曲でJAGUARも絶対に選んだのは〈ファイト!ファイト!ちば!〉、〈お母さん!〉〈エメラルドの瞳〉〈JUNとJAGUARは同級生!〉ですね。これらは外せません」
――最近の作品が多くなるんですね。JAGUARさんが地球で影響を受けたアーティストについて教えてください。
――長髪でJAGUARさんのファッションに近いような?
「ヘビメタはタトゥーが入っていたり、Tシャツ姿だったりもっと汚らしいでしょう(笑)。でもメタルの音楽はすごいね、とても影響されちゃっています。JAGUARが選ぶベストで挙げた〈華麗なるJAGUARカレー〉はこれからリリースする新曲ですが、かなりヘビメタですよ。ギターのリフを全面に取り入れました。これは大きな変化ですね。毎日世界中のヘビメタの音楽を聴いて研究することに没頭しています。すごいバンドがいるんです。演奏のテクニックだけではなく、曲の構成がすごく魅力的ですね」
――かつてベーシストとして
爆風スランプに参加された印象が強いのですが、バンド・サウンドだった初期の曲でも様々な楽器を演奏されますね。
「ベースも弾きますが、地球で最初に手にした楽器はギターで、今はスタインバーガーのギターがお気に入りですね。ステージで弾かないけれども、キーボード、シンセサイザーも演奏します。昔は生ドラムでしたけど、今はリズム・マシンを使います」
――最後にファンの皆様にメッセージをいただけますか?
「JAGUARは素晴らしい曲を作りますから、みなさまぜひ楽しみにしていてください。新曲では今までと違ったJAGUARをお見せできると思いますので、ぜひ新しいJAGUARを発見してください」
――ありがとうございました!
取材・文 / 服部真由子(2018年10月)