“止められるか、俺たちを”──シングル
「カミカゼロード」で衝撃のメジャー・デビューを果たしたパンク+ヤンキー=パンキーバンド、
JAPAN-狂撃-SPECIALが、2月18日に待望の2ndシングル
「朝日」をリリース! 怠惰な日常を抜け出し、己の信じるままにサタデーナイトを爆走するキワメミチJUNZφ(vo)、なめんなよーかい(b)、ラン坊(g)、昭和過激(ds)の4人に話を訊いた。
昭和84年(2009年)“くるう”第1弾シングルとなる「朝日」は、既にライヴでラストを飾る曲として彼らのファンにはおなじみのナンバー。PV撮影では地元・大阪に多数のエキストラ&メンバーの友人たちが集結し、ド迫力のライヴ・シーンが収められている。
「最初はもうちょいしたら出るアルバムのシメにバシッと使おかなと思ってたんですけどね。まあ、俺らの中では“特攻関係” “祭り関係” “ANTI(反社会的関係)” とか、いろいろあるけど、今回は“青春関係”でいこうやと。とにかく全曲シングル・カットできるぐらいの勢いあるから、メンバー内でさんざん喧嘩しながら迷った末に、この〈朝日〉が選ばれたんです」(JUNZφ)
「喧嘩もやったし、腕相撲でも勝負したし、じゃんけんも、あみだくじも全部やって。一番盛り上がったのがハサミ将棋(笑)」(ラン坊)
「50m走に、反復横跳びもな(笑)」(過激)
「バッティング・センターでホームラン競争もしたし」(よーかい)
「ファミコンでアイスクライマーやって、負けたらそのままカセット引っこ抜いてな?」(JUNZφ)
「むちゃくちゃでしたわ、ほんま(笑)」(よーかい)
先のPVの冒頭、及びCDジャケット(デザイン・コンセプトby昭和過激)には、走り屋に長く愛された昭和の名車“日産チェリーX-1R”も登場。土曜の夜、仲間を乗せて夜明けまで突っ走る日常を描いたこの曲は、ハードコアながらどこか“泣き”の要素も感じられる“くるう”の新たな一面を示した曲だ。
「朝まで遊んだときのことを思い出しながらドラマチックに仕上げた曲。週末が終わり、日の出とともに社会の抜け出せない渦に巻き込まれていく悲しさは誰もが思うことやろうし」(JUNZφ)
「土曜の夜から日曜にかけての朝日と、日曜の夜から月曜にかけての朝日って全然ちゃうでしょ? 土曜明けは“楽しかったな”いう感じやけど、日曜明けは“はぁ〜、仕事や”みたいな」(よーかい)
「それでも“また次の土曜日に向かっていこうや!”いう意味を込めて」(JUNZφ)
「やっぱり苦しみあっての楽しみやからね。楽しみだけやったら楽しみやなくなるし、苦しみは絶対避けられへんもんやけど、それを乗り超えて楽しいことやっていこうやっていう」(過激)
「心配せんでええ。“お前らのもとにも朝日は昇るぞ!”いうことやな」(ラン坊)
さらにカップリングには「泣無魔威駄阿(なんまいだあ) ROUTE 25」などインディーズ時代の代表曲をスタジオ・ライヴ音源にて4曲収録。中でも注目すべきは自主レーベル「爆裂レコード」よりリリースされ現在入手困難な1st DEMO「THE PUNX(4曲入)」からの「ザ パンクス」。この曲は今から6年前、現在のメンバー4人が揃って一番最初に演奏したものである。
「お買い得の、スペシャル・サービス・シングルやな」(ラン坊)
「〈朝日〉が一番新しい曲で、〈ザ パンクス〉が一番古い曲。言うたら“くるう”の歴史の逆再生みたいなもんですわ」(よーかい)
「楽しいとか、哀しいとか、いろんな感情はあると思うんやけど、どれかひとつでも感じてほしい。別に俺らのこと好きにならんでもええから」(過激)
「この1枚に喜怒哀楽が詰まってるよな。〈朝日〉とか、みんなにコピーしてほしいね。簡単やから。……あ、でもドラムは初心者は難しいか? じゃあ、ベースだけでも(笑)」(JUNZφ)
「巧く弾けるやつ、なんやったら俺と交代するか?(笑)」(よーかい)
なお、待望の1stアルバムは春先リリースの予定。メンバーいわく「“マネー関係”もあるし、“耕し関係”(?)もある」とのことで、その自信満々な様子から期待は高まるばかり。しばし震えて待て!
取材・文/秦野邦彦(2009年2月)