僕が昔やっていたTONEPAYSというヒップホップ・ユニットのデモ・テープに入っていたインスト。今回、久々にアルバムを出すことになって、どうしてもこの曲からスタートしたいということで元メンバーのナイチョロ亀井に連絡して、マスターのカセット・テープを探してもらいました。なので、この音源はカセット起こしです。そこにIllicit TsuboiくんがスペーシーなSEを足してくれました。
この曲はIllicit Tsuboiくんが書いてくれました。『SOUND BURGER PLANET』というアルバム・タイトルは結構前から決まっていて、そのタイトルを思いついたときに、“これで1曲作れるな”と思ったんです。歌詞のイメージはカップルが架空の惑星に向かってドライヴしてる感じ。 それだけだと何か足りないなと思ったんで、“中央銀河フリーウェイ”とか、ユーミンっぽいキーワードをちりばめました。ユーミンの「中央フリーウェイ」は大好きで、ライヴでもたまにカヴァーしています。
この曲はサビの “キミのせいさ”っていう歌詞とメロディが同時に思い浮かんだんです。キミのせい“さ”って何だって感じですけど(笑)。もっと上手い言い回しがあると思うけど、その雑さも含めていいかなと思って(笑)。曲を自分で作る場合は鼻歌を携帯に録音してメンバーに聴かせてコードを起こしてもらって、それをスタジオでセッションしながら曲にしていきます。この曲ではサビに向かうところでいかに疾走感を出せるか、山下達郎を聴いたりして、メンバー全員で試行錯誤しました。
鼻歌でなんとなく作った曲なんですけど、普通に演奏したら単なる静かな歌になっちゃうなと思って、ミドル・テンポのレゲエにしたんです。アレンジのお手本にしたのはジャッキー・ミットーの「オーボエ」。それを自分たちなりに膨らませて。ボーちゃん(BOSE)に聴かせたら「これ<オーボエ>じゃん!」って爆笑してましたけど(笑)。川で魚を捕まえたり、ぼんやり入道雲を眺めたり、子供の頃の夏の思い出が、直接的ではないけど歌詞に表れてるような気がしますね。
TOKYO No.1 SOUL SETの川辺ヒロシくんが作ってくれた曲。ちょっとAORっぽい。この曲ではボーちゃんと一緒に真顔でギャグをやってる感じです。「まずは海だな」ってところからスタートして、ネットでサーフィンの映像観ながら、ああでもないこうでもないって雑談して、最終的に、サーフィンに憧れてるくせに、部屋でうだうだしてる男たちの歌になったんですけど、それを最初から最後まで真剣に格好よく歌うっていう真顔ギャグ(笑)。意外とアーバンで格好いい曲になっちゃって、二人で爆笑しました。今回は、“爆笑できる”っていうことが作品全体のオッケーラインでしたね。
ハグトーンズでカヴァー曲をやりたいなと思った時、世の中的には無視されてるんだけど、いい曲ということでこの曲を選びました。メンバーに提案したときは全員爆笑だったんですけど、シュガー・ベイブを爆音で聴かせて、“アレンジはこれで”って言って。そこに細野さんの「北京ダック」みたいなマリンバの音を無理やり入れました(笑)。『さすがの猿飛』の「恋の呪文はスキトキメキトキス」とか、『うる星やつら』の「コズミックサイクラー」とか、80年代初頭のアニメ・ソングって結構いい曲が多いんですよね。
この曲は2002年ぐらいには出来てたのかな。かせきさいだぁ幻の3rdアルバムを制作してるときに、SHINCOが持ってきてくれた曲で、その後、アルバムの制作が中断してしまって、結局、『VERY BEST OF かせきさいだぁ≡』(2002年)に収録されることになったんです。今回のバージョンでは、サンプリング主体だったSHINCOのトラックをハグトーンズが完コピに近いアレンジで演奏してます。歌詞で町の名前を羅列してるのは、『ザッツ・エンタテインメント』という映画からのインスパイアです。
初めて自分で作詞作曲した曲。246を自転車で渋谷に向かって走ってるときにパッとメロディが思い浮かんで。この曲で復活しようと思ってたから、それまでの路線とは違う曲にしようと思ってストレートなラヴ・ソングにしたんです。この曲を書いた4〜5年前は、アイドルも普通にラップするようになった時期だったんで、単にラップしても面白くないから、ちょっと歌ってみようかって。僕の中では常に周りを驚かせるような、へんてこりんなことをやりたい気持ちがあるんですね。でも、それって鶏の首を両肩に乗せて歌うとかそういうことじゃなくて、みんなの予想を裏切りつつ最終的にはポップでエンタテインメント性のあるものにしたいなと思っているんです。
HICKSVILLEの木暮晋也さんと一緒にやってるバンドTOTEM ROCKのセルフ・カヴァー。僕の地元には静岡おでんという名物があって、子供の頃は近所の駄菓子屋にいけば普通に食べられたのに、今は実家の周りにも、静岡おでんを食べられるお店が1軒しか残ってなくて。そういう切ない気持ちを今こそ歌にして残さなきゃいかんと思って作った曲です。 だから、“おばちゃんがやってたゲームセンター 焼きそば おでんの匂い”とか、そのあたりの歌詞は全部、当時の思い出です。決して“昔が良かった”とか、そういうことを歌いたいわけじゃなくて、諸行無情みたいなものが伝えられたらいいなって。
この曲は苦戦しましたね、SHINCOが(笑)。とにかく曲が上がってこなくて。今回、雨の曲がなかったことに気がついて、急遽、雨をテーマに歌詞を書きました。「相合傘」、「さいだぁぶるーす」、「トロピカルサイダー2000マイル」とか、かせきさいだぁの曲って割と雨が出てくることが多いんですよね。僕は昔から雨が大好きで、小学生のときも、近所の川までいって雨が降るのをぼーっと10分くらい眺めてから小学校に行ったり、そういうことをよくしてました。
バンドのテーマ・ソングみたいな曲。ベースの三輪丈太郎が作ってきました。デモの段階ではテクノ・ポップ調だったんですけど、“こっちのほうがバカっぽくていいでしょ”ってことで、ロカビリーっぽいアレンジに変えました。僕はバディ・ホリーとかブライアン・セッツァーも大好きなんで、ああいう感じの曲をいつかやってみたかったんです。途中で入ってくるコーラスは“全身タトゥーだらけの奴”をイメージして、メンバー全員野太い声で歌ってます。
アルバムの最後は絶対にダブ・バージョンで終わりたかったんです。ダブさん(Dub Master X)には特に要望を出さなかったんですけど、僕がイメージする切ない夏の雰囲気を音にしてくれて。この曲が最後にあることで、“夏が終わった”って感じがすると思うんですね。それで、再び夏を始めるためにアルバムを1曲目から再生するっていう(笑)。すごく気に入ってます。