国民的アニメとして幅広い世代に親しまれている『ちびまる子ちゃん』は、1990年のテレビ放映開始から2015年で25周年。その記念すべき年に原作者・
さくらももこが自ら脚本を担当した『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』が公開されます。映画としては92年の『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』以来23年ぶりとなる本作では、まる子が清水の町を飛び出すというこれまでの作品ではなかった展開に。日本にホームステイするために、イタリアから来たアンドレア、インドから来たシン、ハワイから来たネプ、ブラジルから来たジュリア、香港から来たシンニーの5人の外国の子供たちとまる子をはじめとするおなじみのメンバーが繰り広げる、笑いと涙でいっぱいの90分。時間や国境を軽々と超える、大人も楽しめる作品となっています。
この映画を彩る楽曲を集めたのが、ロードショーとなる12月23日と同日にリリースされる
『「映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」ミュージックアルバム』。おなじみの主題歌のほか、場面を表情豊かによりいきいきとさせるトラックが多数収録されています。
これまで長きに渡って歌われてきたメイン・テーマ「おどるポンポコリン」は、映画
『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロイン役で話題を集め、歌手 / 女優として活躍する
大原櫻子が担当。さらに、「ガッツだぜ!!」「バンザイ〜好きでよかった〜」ほか数多くのヒットを放ってワンダフルなロック・サウンドを奏でる
ウルフルズの
トータス松本がスペシャル・コーラスで参加。大原櫻子のハツラツとしたフレッシュな歌声とトータス松本の熱くファンキーなシャウトが、これからどんな物語が始まるだろうというドキドキとワクワクが交差するオープニングにふさわしい胸の高鳴りを後押ししてくれます。
突然「まる子の家にホームステイしたい」と言い出す積極的なアンドレアに最初は戸惑ったまる子も、一緒に過ごしているうちにすっかり意気投合。けれど、別れの時間も近づいて……。そんな寂しさが満ちていくなかで奏でられるのは、これまでにアニメ『ちびまる子ちゃん』の音楽を創ってきた
中村暢之による楽曲群。喜怒哀楽どの場面でも、どこかに人のぬくもりを感じさせる温かな音色を配して物語の輪郭を彩っていきます。
「映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」
ミュージックアルバム
挿入歌となった「キミを忘れないよ」では、19歳の大原櫻子がちょっぴり大人になった“まる子たちのお姉さん”風の視点から歌いかけるようで、若いながらも豊かな表現力を発揮した歌唱に耳が反応。劇中の展開にもリンクして、ホロリと涙腺を緩ませます。この楽曲は劇中使用のムービー・バージョンと本作でしか聴くことができないピアノ・アコースティック・バージョンも収録され、色合いの異なる「キミを忘れないよ」を楽しむことができます。
一方、笑顔で語りかけてエンディングを盛り上げる「おーい!!」ではウルフルズが躍動。別れの寂しさを明日への希望に変える元気の源のような、一瞬にしてパッと気持ちを明るくさせる楽曲で勇気や力を与えてくれます。絶妙なタイミングで涙を笑顔にしてしまう歌唱と演奏はウルフルズならではといえるでしょう。
また、アンドレアをはじめとする外国の子供たちが歌う「ずっと ともだち」では、声を担当した
中川大志、
劇団ひとり、
パパイヤ鈴木、
渡辺直美、
ローラといった豪華声優陣が実際の歌唱にも参加。普段ではあまり見られないコラボレーションでハーモニーを披露しています。
これらメイン・テーマや挿入歌の作詞は原作者・さくらももこが担当。歌の部分でもしっかりと映画に溶け込む世界観を練り上げているところも見逃せません。
映画での余韻を楽しむにはもちろん、心をほっこりとさせるBGM集としても持っておいて損はない一枚。子供も大人も泣ける映画のストーリー同様、このミュージックアルバムも子供以上に大人への癒し効果が期待できそうです。