(前ページからの続き)
――藤井さんはもともと本気ぶりがすごい人ですけど、今回はちょっと別格ですよね。
「う〜んSKは……って、さっきからSKって言っちゃうんですけど、もちろんSKっていうのは鈴木京香さん(Suzuki Kyoka)のことなんですけど、ずっと夏から隠語できてたんですね」
――しばらく発表できないプロジェクトだから。
「そうなんです。デモがあがってくるとか、詞を書いてくださるとか、絵コンテを書いて見てもらうとか、物が動くたびにうれしくて“京香さん!”って言っちゃう自分がいて、いけないだめだ、鈴木京香さんじゃなくてSKさんって口になじませたんですね。会社でも、チーフマネージャーと現場のマネージャーと信用してる人にしかしゃべってなくて。でも、12月の段階で、わたしをデビュー当時からずっと見てくれてる会社のおえらいさんがいるんですけど、そろそろ言わなあかんなと思って言ったら、“おまえ誰となにやってんねん”ってひさしぶりにお叱りをうけたんですね(笑)。たしかにと思って。SKという隠語にすることによって麻痺というか、麻痺はしてないけど、乗り越えられてきたんだと思うんですね、自分の中で。“おまえどういうメンバーで打ち合わせやってんねん”って、こんなメンバーですって言ったら、“あかん。もっとちゃんとせなあかん”って社内でもう一回組み直してくれて。それに、やっぱり会ってほしかったんですね、その人にも。会ったらわかるから。僕、鈴木さんはお姫様の生まれ変わりだと思ってるんです」
――なんかわかります。すごい高貴な感じの人ですよね。
「そうです。なんにも求めてこないですし、ニコっとされてるだけなのに、わたしにできるとことはなにかないかな? って思わせてくれるのがSKさんなんですけど、会ってもらったらわかるからって言ったら、レコーディングに来てくれたんです。終わってから“おまえホントちゃんとしろや”って改めて言われて(笑)。ホントちゃんとしないとなーってなりました。このCDをやっている間、別の舞台があったり、テレビの仕事をいただいたり、こそぎ落としちゃいけない部分もずっとやってたけど、そうじゃないときはわりとずっとここに(頭をさして)SKがあったから、しかもレコーディングが始まると楽しいですよね。楽しいことが積まれてくると、音源があがってきてミックスが終わって、たとえば車の中で聴くときに、みなさんほんま知らんもんな〜って思うとゾクゾクしますし、喜んでもらえるかな〜ってワクワクしますよね。でも、SKさんに関しては“これで大丈夫かな、どこか考えが足りてないんじゃないか”という思いが強くて。ボヤボヤできないというか、だいぶあせってます、いま」
――とりあえず人選の良さ&内容の衝撃に関しては間違いないです。
「どうでしょう。よろしいですか?」
――衝撃的すぎて思わず情報解禁前につぶやきそうになりましたもん(笑)。音源聴いた瞬間、すげー! って。鈴木京香さんが「水星」を歌ってる時点でつぶやきたくなりました。とんでもないものが誕生したって。
「あ〜、よかったです。ホントは……ホントはっていうか、冨田さんは僕にとっても先生でいてくださるし、お兄さんみたいな感じでいてくれるから、鈴木さんにとっても、こういうのが好きですとか相談できるお兄さん的存在でいてもらおうと思ってて、そういうのも曲に反映させていただきたかった。DE DE MOUSEさんはルックスもかわいらしくて、SKさんのイメージから飛んだすこしやんちゃな印象のものを作ってもらってもかわいいDE DEさんだし、いいんじゃないかなって、それがイコール見たことないもの聴いたことないものができるんじゃないかなと思って。tofubeatsさんはいわゆる音楽が好きな方におお! って思っていただきたいと思って。鈴木京香さんがそんなことやるんだっていうミッションみたいな。でも、いっぽうであんまり離れすぎられると、DE DEさんもいますし、冨田さんでSKさんのムードなものは用意しましたので、新しい、でもぶっ飛びすぎてないものを、でも、でも、でもって、トーフさんには“でも”が多かった(笑)。最初は新曲でってお願いしたんですけど、スケジュールの構成をやっていってるときに、妻が〈水星〉を好きで、僕も好きなんですけど、“〈水星〉って鈴木さんに絶対お似合いだと思う”って言われて。オリジナルはまた別ですけど、かぐや姫感というか、月に帰らなきゃいけないのにちょっと寄り道しちゃったみたいな不思議な感じというか、本当の鈴木さん、僕が稽古場でご一緒してて、チャーミングで、人に対して平等で、ユーモアもあって、パブリック・イメージとまた違う、やさしくて親しみがある鈴木さんが〈水星〉でできるんじゃないかなと。“すみません、オリジナルでと言ったけど、〈水星〉のカヴァーどうでしょう?”ってトーフさんに言って。僕もすごい気に入ってます」
――すごすぎました!
「喋りの部分、あそこに歌詞を書いてもらうっていうところでクリアできたし。“違う世界が 違う世界が 世界がある”って歌詞があるんですが……ちょっと話が混乱してますけど(笑)、ご一緒した舞台の稽古で北千住の劇場に通ってたんですけど、高速をぶわーって走っていくと江戸川が流れてて、まだ鈴木さんに歌なんて考えてなかったときに、なんか〈水星〉を聴いてたんですね。今日、手術した病院に治療に行ってたんですけど、完成したやつを聴きながら、“世界が、世界が”って言われたときに、“そう!”って思ったんです。鈴木京香さんに“まだまだ違う世界がありますよ”って言ってもらえた気がしました。詞のオーダーはしてないんです。こういう感じでやってくださいなんて一言も言ってない。鈴木さんと大きくガチャンと歯車が動き出したときに見てた景色を、完成した歌を聴きながらもう一度見れたのは幸せ者ですし、プロデュースとか、これからまた違う世界があるって言ってもらえた気がして。芸人とプロデュースと、そういうい仕事をこれからもやっていきたいとつくづく思いました。いい歌ですよね、〈水星〉って」
――とんでもないカヴァーだと思いました。
「ホントですか? 〈水星〉のカヴァーってたくさんありますし、CDジャーナルさんで言うことじゃないですけど、〈水星〉の最終列車だと僕は思ってるんですね。これのあと〈水星〉のカヴァーをもしやられる方がいたら、“どなたですか? ちょっと聞かせてください?”っていうぐらい……あ、これ書かないでくださいね(笑)!」
――ちゃんと冗談だって伝わりますよ!
「……っていうぐらい、すごくいい曲だなって思いました。で、曲の最後に、“鈴木京香でした”って言っていただいたんですね。あれもすごいおねだりしたんです。最初は“……え、でも、はずかしくないですか?”っておっしゃったんですけど。思いついたのは〈水星〉を録り終わってからで、3曲の録音が終わったあとに、やっぱり“鈴木京香でした”って録らせてもらって。そのタイミングで入れてほしいですとトーフさんに相談したら入れてくださって。そんなんミックス終わった段階で言うのもどうかと思ったけど、ファンの方がCDを聴いて、最後“鈴木京香でした”って終わるのはロマンがあるなって思ってわがまま言ったんですけど、入れてよかったです」
――歌声もすごい独特というか、期待どおりの声ですよね。
「よかった……。鈴がなるというか、からころからころしてますよね。DE DEさんのキーも好きですし、低いけどからっとしてて、ちょっと悲しくて、でもかわいらしくて。いろんな成分があるのでヘッドフォンでも聴いていただきたいですし、車でも聴いていただきたいですし、たくさん聴いていただきたいです」
――本当に女優さんの歌って味わい深いですよね。
「ね! 違いますよね!」
――技術が足りないぶん、表現力で勝負できると言うか。
「成分だと思います。思いとか、あとやっぱりやらされてる感というか。やる気満々です! っていう人とはまた違う、はかないものがあるんじゃないでしょうか。それが成分となって聞こえてくるんじゃないかって思います」
――そういう意味では理想的な女優さんの歌って感じがしました。
「早く宇多丸さんにも言いたいんです(笑)。まだ言えないのが……」
――情報解禁は?
「(1月)18日です。その前にメールしようと思ってるんですけど」
――ちなみに鈴木京香さんはどんな音楽が好きなんですか?
「“最初に買ったレコードはなんですか?”って聞いたら“カルチャー・クラブです”っておっしゃってて。やはり音楽をお好きみたいで、冨田さんとDE DEさんとトーフさんとお願いしようと思ってるんですって音源をお渡ししたら、“掃除しながら聴いてます。はかどりました。いいですね”って言ってくださいました」
(※筆者注:学生時代にはZELDAのコピー・バンドをやっていて、G-シュミットも好きだったという未確認情報あり)
――あとはどう届けていくかの戦いですね。
「3月2日、豪さんも来ていただけます? お昼です! 13時スタート」
――(スケジュールを確認して)行けそうです!
「お願いします! ホントは鈴木京香さん表紙のCDジャーナルってどうしてもやっていただきたくて相談したら、ご本人には“おまかせします”って言っていただいて。で、豪さんにインタビューしてもらって、そこに同席しようって思ってたんです。でもまあお休みということもあって、今回このウェブでのインタビューになりましたけど、伝えていただきたいのが、タワーレコード渋谷店で2月27日に発売になるんですけど、お渡し会なので、特典会ではないので、握手会でもないので、もし発売日に買いに来ていただいたら、引換券ではなくて、イベント参加券引換券っていうのをお渡しさせていただくんです。ようは盤が渡せないんですよ。それはふつう、あんまりよろしくないと思うんです。お金の動きを考えると。でも、それをわたしのわがままでお渡し会をやっていただくことになったので、ポストカードを渡すとかはいやだったんですね。
で、ここからなんですけど、たとえばタワーレコード新宿店さんは引換券がないんですよ。もっというと、福岡のタワーでも売ってるんですけど、買ったらお渡し会に参加いただけなくなっちゃうじゃないですか。そういう場合、店員さんにこれ(お渡し会)に参加したいんですけどって言ってくだされば、渋谷店の電話番号を教えてくださって、渋谷店に予約をする段取りをくんでくださることになったんです。ありがたいです。1月22日からその番号にかけていただいたらとりついでくださるみたいで。自分のアイディアとは言いませんが、自分の思いがいろんな人に迷惑かけてるなって思ってるんですけど、でもこれはホント申し訳ない! 僕じゃなくて、SKさんなんで、申し訳ないけど、このシステムを導入させてくださいと思って。リリース日にやっぱり聴きたいって思っていただいた方にはダウンロード版もやらせていただきます。じゃあダウンロードとCDの違いがないじゃない? ってなられた場合、もちろん今回、CDデビューと言いたいわけではなくて、歌手デビューって言いたいわけでもなくて、記念品を作りましたので、CDっていうのがやっぱりすごく僕の中で大事で、あの12センチのものに心をこめましたし、ブックレットも付いてますので、手にとっていただきたいと思うのと、音楽だけを聴きたいという方ももちろんありがたいので、ダウンロードのご対応をさせていただきます。自分がいま考えられることはできるだけ考えましたので、なんとか、なんとかお願いします!」
――藤井さんの本気ぶりが異常ですよ!
「女性誌の『GLOW』は京香さんが表紙なんです(1月28日発売)。それには鈴木さんのお言葉でインタビューと、YOUさんと対談されてて、CDとイベントのことにも触れていただいています。鈴木さん表紙の『GLOW』を買われた方には情報が届いた、大丈夫だと安心できるのですが、たとえば自分でいうと、“藤井さん、堀込(高樹)さんの作った歌を歌ってたんですね”とか、“Tommy february6さんの曲やってたんですね”って言われることが申し訳ないなっていうか、宣伝が足りてないっていうか、自分の活動がだめなんだなって。プロモーションとタレントバリューがだめなんだって思うんですよ。でも、今回のこれはミッションとして、お渡し会は“そんなことやってたんですって?”って鈴木京香さんのファンの方に街中で言われたら、どう謝っていいのかわからないから。“それはチェックしてない側のミスですよ”とは言えない。残念ながらその日は仕事でいけませんっていうのはあるかもしれないし、大阪でもやってくださいよっていう声には申し訳ない、僕なら行くし、椿(鬼奴)さんならやるように口説きますけど、あなたは誰のファンですか? SKですよね? お察しください! って強めにいえますよね。変な時間にやらないし。最善をつくしたつもりなんです!」
――そこまでやってもらえたら十分ですよ。
「僕が何か言われることは平気なんです。あと、“夢を壊さないで”とか“そんなことわたしたちファンは求めてません”とか“歌を聴きたわけじゃないです”とか言われるかもしれないし、“会いたいわけでもない”とか“映画で見るだけでわたしたちは満足なんだ”って言われたら返す言葉はないですし、よけいなことしました、本当にすみませんって思うけど、舞台でご一緒したときに、カーテンコールで出てこられたときに“今日も無事終わりましたね”って感じでニコってされて出てこられるんです。それを見て僕は毎回幸せな気持ちになったし、せつない物語だったのでカーテンコールでのあの笑顔にみなさん救われましたよね? っていう実感があったんです。その勘がぶれてたらこんな仕事をしていたらほんまあかんと思うんですけど、それは確信してるんです。別の出演者のファンの方もこの笑顔を見ていま好きになりましたよね? っていう。気になった方、もともと好きだった方には絶対来ていただきたいですし、あとトーフさんはじめ、DE DEさん、冨田さん、それぞれの先生方にもミッションの話をさせていただいて、聴き応えのあるものを用意したので、とにかく大成功したいんです! 3月2日!」
――みんな会いたいはずですよ。ボクも基本、接触イベントには興味ないんですけど、あまり接触イベントをやったことがない人のものには興味あるんです。八代亜紀さんが小西康陽さんと組んだときの握手会にも行きましたから。
「行ってらっしゃいましたよね(笑)」
――八代亜紀接触イベント!? って。音楽がちゃんとしていて、そういう企画があれば迷わず行くんですよ。
「うれしいです。作家先生のお力を借りて、いい音楽ができたと思ってます。しかも京香さんが詞を書いてくださったのも僕にとってご褒美。鼻歌って口説いてるんですからね、それでよく書いてくださったなって思います」
――ちょっとずつ罠にはめていってる感じがありますけど(笑)。
「あははは! 僕の口からは言えないですけど、そうとらわれてもしょうがないですよね。怒られると思います。ほんま罠って思われます。でも、いま、いちばんわたしに処方箋として必要なのはSK、鈴木京香さんのファンの方の“行きます!”とか“やったー!”とかポジティヴな言葉。そういう言葉を早くいただかないと、もうどうにかなりそうで。ちょっともう頭おかしくなってきて、ひやひやしてるんです。取材も今日から始まったんですけど……」
――とりあえずナタリーとCDジャーナルの評判はいいみたいですね。
「ありがたいです。僕もマナーがあるほうなので、取材で、“ほかの媒体どう思います?”とか言っちゃいけないのはわかってるんですよ。そんな僕がこんなに言うってことでお察しいただきたいんです。だいぶあせってるんです!」
――かなり追い込まれてますね(笑)。
「そうですね。勝手に追い込んでます。デビューからずっと京香さんを応援しているファンの方、お若いファンの方、みなさんどうやって情報を仕入れてるんだろう? どうやったら伝わるんだろう、っていうマーケティングから始まりました」
――ホームページで発表してもどれぐらいアクセスがあるのかもわからないし。
「そうなんですよ。ファンクラブの活動もされてませんし、イベントで集客されてるわけでもないですし、見えないんです。かつ自分のどうしても譲れないことでお渡し会をやるから。特典会なら発券のタイミングでご来場いただけるお客様の人数が把握できるそうなんですが、それも断っちゃってる自分がいるので。それをNOと言ってしまった以上どんとかまえてなきゃいけないんですけど、ちょっと最近アップアップしだして。どう受け止めくださるのか早く知りたいです!」
――音源が解禁された瞬間どうなるのか。
「タワーレコード渋谷店さんが電話で予約受けますよって言ってくださったこともありがたいので、この部分、文字を大きくしていただきたいです(笑)。失礼があっちゃいけないと思うんです。舞台ってチケットも高いですし、鈴木京香さんを見に来られたんだろうなって体感してたので、そんな方に一緒に30周年の記念をお祝いしてくれませんか? って言うわけですから、ホントは買えるようにしておかないといけないんですけど、それも電話で予約なんてアナログな方法とってますし、それもこわいです。もちろんみなさんいろんな理由があるから、図々しく言っちゃいけないってわかってますけど、でも知らなかったってのだけは避けたいんですよね。なんとか知っていただきたい!」
――どれだけ宣伝してもそういう声はでますからね
「そうなんですよね。それに僕が打たれないプロデューサーでいたいというか。やることはやった。ベストは尽くしたって。そうしないといけないって思ってます」
――タワーレコードに行く習慣のあるような人たちには届けることができるんで、それ以外のところにどう届くのか。
「そうなんですよね。自分のこともそうですけど、こんなに……椿さんのときもけっこう椿さんのことを考えたし、RG(レイザーラモンRG)さんのときもけっこうRGさんのことを考えたし、写真のこととか、デザインのこととか、スタッフのこととかを考えたけど、でもプロデューサーは椿さんは堂島(孝平)さんでしたし、Rさんはミッシェル・ソーリーさんにお願いしたからおまかせした部分もある。でも、今回はこういうことをやっていくんですってつくづく思ったというか。もちろん30周年の鈴木京香さんのものなんですけど、違う世界があるって思えたし、信じ込めたのでそれを信じて、芸人もプロデュースもデザインもしていきたいと思えたし、自分にとっても大事なCDになるなって思っています」
――これがうまくいけば新たな可能性も見えてくるはずですからね。
「はい! 力を貸してください!」
――まずはここをちゃんとクリアすれば、このパターンで予想外の女優さんの歌を聞けるかもしれないわけで。
「僕の長所で短所なんですけど、好き嫌いがはっきりしてますし、今回はもちろん好きです。いままでもそうです。Rさんのことも椿さんのことも好きです。これからよしもとの芸人さんで歌ってほしいって人も好きな人です。でも、ホントのプロデューサーになっていきたいのであれば、好きになることから始める方と出会う可能性もある人になりたいです。……結局好きな人しかやらないと思うんですけど(笑)」
――ビジネスに徹しきれない感じがありますよね。
「ちゃんと成功したいとういか、数字のこともきちんとしなきゃいけないんですけど、今回のいちばん大きなコンセプトの30周年の記念を鈴木京香さんのファンの方に届けるというミッションがクリアできたと思えるのが大事だって思ってますので」
――プロデューサーでそこまで考えてくれる人、なかなかいないですよ。
「ホントうるさいですからね。ブックレット撮影のときもあやうく昼ごはんのケータリングはどうします? ってところまで口を出しそうになって(笑)。そこまで考えるのはあかん、まかせるわってことにしたんですけど。なんでもかんでも自分でやろうとしてて。写真のポーズとか、気持ちとか、こういう瞬間がほしいですっていうのも新津保さんが“いいですよ”って言ってくださったから甘えさせてもらいましたし、豪さんやからお話させてもらうんですけど、メイキングも撮ったんですよ。ミュージック・ビデオを撮ろうとも思ったんですけどでもそれは違うと思って、でもスタジオでマイクの前で歌ってらっしゃる記録を残したかったんです。(スタッフに)携帯もってきてもらってもいい? たとえば“おはようございます”とか入ってくるところとかもいいけど、マイクの前で歌ってるところだけほしかったんですよね。歌ってるところと、冨田さんとプロデューサーの自分が写ってる場面とで構成して。やっぱり女優さんなんで、“ここカメラ目線で歌ってもらっていいですか?”ってお願いしたら、やってくださったんですよ。それもやっぱりよくって。歌手の方のメイキングではなかなかないし、女優さんに歌っていただいた意味があるというか。(携帯をいじって)トレーラーを見てもらっていいですか? 時間は大丈夫ですか? とにかく、音楽が好きな方、CDジャーナルを読んでらっしゃるアンテナをはってらゃっしゃって音楽を求めてる方に、藤井がやってるってことで、ん〜って思われるかもしれないですけど、温かく迎えてくださったる読者の方もいらっしゃるのも知ってて、ツイッターやイベントで“CDジャーナル読んでます”って言っていただいてるので、思いきっていわせていただきますけど、スレンダリーを知ってくださる方や、CDジャーナルの読者の方には絶対に聴いていただきたいですし、もしよろしければ鈴木京香さんのファンがたくさん集まっているのであろう3月2日のタワレコ渋谷店さんにも来てくださいって伝えてください!」
(みんなでトレーラーを見る)
――すごいなあ……。本当に誠実な歌声の人だと思っていて、それを誠実に売ろうとしてる感じがしますよ。この先も協力できることがあればやらせていただきます!
「ありがとうございます! で、じつはまた別件なんですけど……」
(この話はまたいつか!)
取材・文/吉田 豪
Interview & Text by Yoshida Goh
撮影/西田周平
Photo by Nishida Shuhei
New Single
鈴木京香
dress-ing(ドレッシング)(SLENDERIE RECORD・YRCN-9029)
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©SLENDERIE RECORD/Photo:Kenshu Shintsubo
【イベント情報】
発売記念お渡し会開催決定!
2019年3月2日(土) 13:00スタート 会場:タワーレコード渋谷店 B1F「CUTUP STUDIO」
くわしくはSLENDERIE RECORDのオフィシャルホームページまで
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