【1stアルバム・リリース記念 トマパイ5週連続企画第3弾】
WADAソロ・インタビュー
HINA、YUIときて……。グループでの公式ネームがなぜかひとりだけ名前ではなく苗字になっているWADAこと和田えりか。メンバーの中では末っ娘(といってももうすぐ20歳)、他の2人とは違って
トマパイ以前の芸歴を持たないメンバー──ではありながら、ライヴではリードオフ・ウーマン的な役割を担うなど、最近ではすっかりパフォーマンスの堂々っぷりも板についてきたWADAこと和田えりか(繰り返し強調!)。東京ベイエリアが生んだ美少女にさっそく(嫌われないように)迫りたいと思います!
最初から“WADA”な時点でポジションが用意されてたというか(笑)……。
でも結構素だったりするんですよ。
――ひとりでの取材は初めて?
「そうなんですよ、はい。いつも2人に助けてもらってたんで、ひとりだと……」
――でも、いつもの取材ではわりとよく喋るほうだと思うけど?
「喋り……ますかぁ? あんまり人見知りしないタイプなので、喋らないほうではないですけど(ニコッ)」
――そういえば、最近は3人の中でのWADAちゃんのポジションがハッキリ見えてきたような気がするんですよ。デビューして2年ちょっとになりますけど、居心地の変化って実感してます?
「最初から“WADA”な時点でポジションが用意されてたというか(笑)……でも結構素だったりするんですよ。学校でもこういうキャラで、“トマパイではもうちょっとおとなしくしないといけないかな?”って思ってたんですけど、やっぱり同じっていう。だから、学校と仕事の差ってあまりなかったし、普段のキャラを抑えたりとかってこともなかったので、最初から居心地の良い場所ではありましたね」
――最近のライヴではリードオフ・ウーマン的な役割というか、それこそ「ワナダンス!」の“アユレディ?”もだし、曲紹介とかWADAちゃんきっかけで始まることが多いですよね?
「そうですね。結構、歌詞というか、歌の最初の掛け声とか“WADA”って指示されてます(笑)。セットリストの<ワナダンス!>の前に“WADA煽り”とか書いてあったり(笑)。でも、煽りとかのほうが自分的にも気がラクっていえばラクだし、楽しいっていえば楽しいし、って感じなんですね」
――いわゆる“私が仕切るぞ!”っていう自発的なアクションではないと(笑)。
「っていう意識はぜんぜんないですね(笑)。そもそも、周りから“言ってることがたまにわからない”って言われたりするようなタイプなので(笑)」
――あっ、その光景はライヴでのやりとりでも見たような。
「私が言ったことに対してファンの方が“……?”みたいなこともありましたね(笑)。頭の中でまとまってないうちに思いついたことを言っちゃうタイプなので、みんな“えっ?”ってなるときがよくあるんですよ。そこをステージでは2人がフォローしてくれて成り立ってるんです。2人がいなかったら、本当に“コイツ何言ってんだろ?”って感じになっちゃうと思います(笑)」
――末っ娘だからのびのびやってるってことなんですかね。ちなみに、和田家の兄弟構成はどうなってるんですか?
「家では長女なんですよ。下に弟と妹がいて。で、家ではしっかりしなきゃっていう部分もあるんですね。親にも兄弟の中ではいちばんしっかりしてるって言われてますし、何か頼まれたことも嫌とか言いつつちゃんとやるほうで。でも、トマパイだとHINAちゃんが率先してやってくれたりとか、YUIちゃんがまとめてくれたりするので、何もしなくていいっていう」
――家ではホントお姉さんていう。小さい頃はどんな子でした?
「小学校のときは、基本、外じゃなくて家で遊ぶ派ではありましたね。家の中でママゴトみたいなことだとか、お人形で遊んだりとか工作したりとか、そういうコでした。小学校の後半から中学に入ったあたりまでは、結構男のコっぽかったんですよ。昼休みは男子に混じってサッカーしたり」
――じゃあ、その頃の同級生からしたら、今のWADAちゃんを見て“えーっ?”って思ってる人もいそうですね。
「たぶんいると思います(笑)」
他のアイドルさんとも仲良くなりたいんですけど、
どうやって切り出していいものか……。
――高校はどちらに?
「地元の高校です。実家から自転車で通える距離なんですよ。目が半分しか開いてないような状態で自転車こいで登校するみたいな、ホントに普通の高校生でしたよ」
――トマパイが始まってからは普通ではいられなかったんじゃないですか?
「高校3年のときから活動してましたけど、全然普通でしたよ。でも、『アイドルちん』(2010年10月〜2011年1月)ってテレビ番組に出るようになって、収録日が月曜日だったんですけど、毎週学校を休んでいたから単位が取れない状態になっちゃって。先生の協力でなんとか卒業できた感じなんですけど、実はあと1回休んだら卒業できなかったんですよ!」
――えーっ! ダブったらどうなってたんでしょう?(笑)
「いやぁー、そしたらもう、親にどっちかにしろって言われてたと思うんですよね。落第してまで高校に通う勇気もなかったし、弟もいるんで。だから、とにかく高校三年の後半は頑張りました」
――今までの人生でいちばん頑張った!ってぐらい。
「そうですよ。いちばんですね。怖かったですもん。まわりからは“和田は卒業できんの?”とか“来年まだいそうだよね”って言われてましたし(笑)。だから、卒業できたのがすっごく嬉しかったです」
――めでたく高校を卒業して、トマパイもメジャー・デビュー。そう、僕は
「キャプテンは君だ!」でトマパイを初めて認識したんですが、写真を見る限りではWADAちゃんってすごくクールなコなんじゃなんじゃないかなあって思ってたんです。
「というか、写真慣れしてないんですよねえ(笑)。いまだに得意じゃないんですよ。ライヴだと動いてるので表情とか出しやすいんですけど、止まってるのは難しくって。友達にも言われました。“和田って写真ダメだよね”って、ズバッと(笑)」
――
「旅立ちトランスファー」のときに初めて取材させてもらいましたけど、実際にお会いしてみて、実物は大層可愛い人だなあと思いました。
「おぉーっ、ありがとうございます! ……なんか照れますね(笑)」
――言った僕のほうこそ年甲斐なく照れてます(笑)……話題変えましょう。え〜、今年に入ってからトマパイの活動もかなり忙しくなってきました。
「そうですね。結構、今まで動かなかったので、ついていけなくなりそうなぐらい忙しいですね」
――当初の“会いに行けないアイドル”っていうキャッチコピーは時効ですか?
「どうなんでしょう。私はまだ継続したいんですけど(笑)」
――イベントなどに出る機会も増えて、それこそ他のアイドルといっしょになる機会も多くなったと思いますけど、そこで仲良くなった人とかいます?
「いやあ、それがあまりいないんですよ(笑)。結構、トマパイって物静かなイメージで、他のアイドルさんからすれば話しかけにくいと思うんですよね。私たちも率先して話しかけたりしないので、お互いがぎくしゃくしてたり(笑)。でも、ちょっと前に
Negiccoさんとは仲良くなりました(『CDジャーナル』本誌7月号にて対談実現!)。他のアイドルさんとも仲良くなりたいんですけど、どうやって切り出していいものか……」
――トマパイって若干崇高なイメージがあるというか、地味ぃ〜に営業活動をして地位を築いていったコたちにとってはちょっとうらやましい存在でもあり。
「“ヤル気あるのかな?”って思われてるところもあるかも知れないです(笑)」
――たぶん思われてたと思います(笑)。
「思われてますよね(笑)。私が端から見てもそう思いますから(笑)」
無理かも知れないですけど、
20歳になったら“ERIKA”になりたいです(笑)。
――ガツガツしてないですもんね。ところで、オフの日ってなにしてるんですか……って、ベタな質問ですけど(笑)。
「オフの日は家でダラダラしてるか、お父さんやお母さんがいる時は、つかまえて出かけます」
――どっか連れて行けと。
「ねだりますね。気晴らしにどこか緑のあるところに連れてってとか」
――基本、休みはのんびりしたいクチなんですね。
「休みの日に都会に行きたいとは思わないですね。自然のほうに行きたいです」
――ご実家のある千葉は都心にも割とすぐ行ける場所ですけど。
「買い物は近所で済ませちゃいます(笑)。なので、プライベートで渋谷とかに行くことはないですね。友達に誘われたときも、自転車で行ける範囲か千葉方面にしといてって(笑)」
――東に(笑)。そういえば、公式サイトに上がっているプロフィールってすごく簡素ですよね。生年月日と趣味ぐらいしか書いてなく。趣味は音楽鑑賞ってことですけど、最近はどんなものを聴いてますか?
「前から言ってるK-POPにはまだ夢中ですね」
――中でも今好きなのは?
――後半はソニーのアーティストでまとめましたね(笑)。ライヴを観に行ったことはあるんですか?
「まだ行ったことないんですよ。行ってみたいんですけど、なかなかスケジュールが合わなくて」
――家ではCSチャンネルとかに入ってたり?
「“観たい!”ってお母さんに言ってるんですけど、それはもうちょっと待ってって(笑)。たぶん生活のリズムが狂うからだと思うんですよ(笑)。今でも録画がいっぱいいっぱいなので」
――では、動いてるところはもっぱらYouTubeとかで。
「そうですねえ、結構観てます。寝る前に観はじめて、気づいたら朝4時とか(笑)」
――きっかけは何だったんですか?
「ドラマからですね。ドラマを観はじめて、韓国っていいなって思うようになって、それからKARAさんや
少女時代さんが来日するようになって、ニュースとかで取り上げられてるのを観ながら“超可愛い!”と思って。そこからはドラマも歌も、あとはご飯もってことになって。お母さんも好きなので、韓国料理がよく食卓に乗るようになりました(笑)」
――母娘で楽しんでると。
「お母さんは
イ・ミンホさんが大好きで、“カワイイ〜”とか言いながら、ひとりで観てニヤニヤしてるみたいです(笑)」
――では、時間もそろそろなんで、最後にもひとつ。アルバムが出て、WADAちゃんも9月には20歳になりますが、10代のうちにやっておきたいこととか、20歳になったらやってみたいことってありますか?
「10代のうちは必死に今をがんばろうって感じです。20歳からは……私、人生の中でいちばん大きな変わり目って20歳より18歳だと思うんですよ。18歳になるときは、夜11時以降遊べるとか、そういう開放感を期待してたところがあるんですけど、20歳の開放感って何だろう?って。逆に、大変になることのほうが多いのかなあって思うので、あんまり“やったーっ!”て感じではないですね。あと、無理かも知れないですけど、20歳になったら“ERIKA”になってみたいです(笑)」
取材・文/久保田泰平(2012年7月)
撮影/相澤心也