昨年11月からバンド史上初の日本語詞シングルを連続でリリースしているUNCHAIN。1月7日発売の第3弾シングル「Brighter Days」を経て、1月28日には待望の2ndフル・アルバム『Music is the key』を発表する。一連のシングルで周囲の高まる期待を実感している谷川正憲(vo、g)は、新たなアルバムの仕上がりを、こう語る。
「前作
『rapture』と比べると、まったく違うサウンドになったと思います。1曲1曲の方向性がはっきりして、それぞれに重みが出た。とはいえ作り方は以前と変わっていないので、いかに伝えるということに徹するか、その気持ち一つで奏でる音も変わったんだと思います」
全10曲中、日本語詞が6曲、英語詞が4曲。日本語詞はバンド感を押し出したパワフルな楽曲が多く、英語詞はソウルやファンクのグルーヴ感を取り入れたディープなアレンジが多い。その濃厚なサウンドに乗る英語詞がまた、女性への気持ちをストレートに表わしていて新鮮だ。
「日本語詞に挑戦したことが英語詞にすごく影響しました。一度日本語で作ったら、英語で書くときに、もっとクサいことを言ってもいいかなっていう気分になれたんですよ。恥ずかしさより、伝えたい気持ちが強く前に出てきた。恋愛の詞も増えたし、内容も具体的になったし、英語だとはっちゃけられる自分がいるんです(笑)」
そして日本語詞には、英語の響きとリズムに慣れ親しんできた谷川のこだわりがある。
「日本語で書くときは、メロディの切れ目と言葉の切れ目が一緒になると、曲の流れが途切れる感じがして嫌なんです。“日本語すぎる”というか、間延びして聴こえる。だから音と言葉の流れを微妙にずらして、英語の語感に近づけたりもしています」
そんなふうに彼らの楽曲は、歌詞の一つを取っても絶妙な計算が働いている。だがそれは4人が気持ちいいと感じる音を探っていっただけのこと。どれほど入り組んだリフやリズムを鳴らそうとも、聴き心地はあくまでポップに仕上げるのがUNCHAIN流だ。
「僕はどんな曲でも最初はシンプルに聴かせて、そのシステムのまま遊ぶのが好きなんです。たとえば〈Turn Off The Light〉は途中で変拍子になって、さらにその拍子がわからんようになるくらいメチャクチャなセッションになだれ込んで終わる曲。そういうマニアックなことをしたい場合も、まずは元となる拍子のパターンをわかりやすく見せてから崩していきたい。そうじゃないと、ただとっつきにくい曲になっちゃうから、演奏してる僕らも楽しくないんです」
そしてアルバムの最後を飾るのは、ジャジィなアレンジで“帰る場所”について歌う「Places In The Heart」。軽やかにスウィングするアコースティック・サウンドが、ナチュラルに進化するUNCHAINの今を伝える。
「この曲は僕らと同世代の人が自分の家族を作るときも、小学生が学校の帰り道を歩くときも、いろんなシチュエーションに合うあったかい歌になったと思います。音楽には人と人を繋げる力がある。『Music is the key』というアルバム名には、僕たちの音楽がその鍵となって、みんなの扉を開いて、同じ空間に出てきてほしいという祈りを込めました」
取材・文/廿楽玲子(2008年12月)
【UNCHAIN Spring Tour 2009 “Music is the key”】
3/06 京都MUSE
3/07 神戸STAR CLUB
3/10 鹿児島SR HALL
3/11 熊本DRUM Be−9
3/13 長崎DRUM Be−7
3/15 大分T.O.P.S
3/16 周南TIKI−TA
3/18 米子BELIER
3/19 岡山CRAZY MAMA 2nd Room
3/23 高松DIME
3/25 松山SALONKITTY
3/28 高知X−pt.
3/29 徳島JITTERBUG
4/01 横浜BAYSIS
4/02 千葉LOOK
4/04 水戸LIGHT HOUSE
4/05 HEAVEN’S ROCK さいたま新都心VJ−3
4/10 郡山CLUB#9
4/11 盛岡CLUB CHANGE
4/12 弘前Mag−Net
4/17 広島NAMIKI JUNCTION
4/19 滋賀Bb
4/20 浜松MESCALIN DRIVE
4/22 HEAVEN’S ROCK 宇都宮VJ−2
4/28 新潟CLUB JUNK BOX mini
4/29 長野J
5/02 金沢VANVANV4
【UNCHAIN ワンマン公演決定!!】
5/22 赤坂BLITZ
5/24 仙台CLUB JUNK BOX
5/27 札幌KRAPS HALL
5/30 福岡DRUM Be−1
6/02 名古屋CLUB QUATTRO
6/05 心斎橋BIG CAT
※詳しくは
UNCHAINオフィシャル・サイトでご確認を。