2006年の春に、資生堂“マキアージュ”のCMで流れた
「My Brand New Eden」でデビューを飾った
山田タマル。彼女の1stアルバムが11月7日にリリースされる。
『start』というタイトルにも込められた、“これから何かが動き始める……”ときの心情。そんな希望に満ちたポジティヴなエネルギーにあふれる仕上がりとなった本作について、彼女に話を聞いた。
2006年4月、資生堂“マキアージュ”のCMソングとなった「My Brand New Eden」で鮮烈にデビュー。このたび、待望のファースト・フル・アルバム『start』がリリースされる山田タマル。本作には、昨年12月のミニ・アルバム
『回廊』より以前に作られた曲も収録されており、ソングライター/ヴォーカリストとしての原型から、大きく成長を遂げた現在形までが詰まった一枚となっている。
「これがほんとうの始まりなのかな、という気持ちで『start』というタイトルにしました。『start』には“きっかけ”という意味もあるけれど、このアルバムがきっかけで、より振り幅の広い表現ができるようにもなってきて。何かが動き始める瞬間、花開く瞬間、そんなポジティヴなイメージで作りました」
彼女の最大の持ち味は、肩の力を抜いた、自然でしなやかなヴォーカル。そんな彼女のスタイルに対して本作では、暖かさや人懐っこさと、今っぽいポップ・センスがミックスされたサウンドが施された。
「曲をプロデューサーに渡すとき、ストーリーやニュアンスは伝えるんですけど、アレンジができてくるといつも面白い発見がたくさんあって、新しいチャレンジもたくさんありました。〈秘密の静寂〉もロックなギターが入ってて面白かったし。70年代風アレンジにしたり、ヴォイス・パーカッションとウクレレを組み合わせたり、モータウン調にしたり、いろんなアレンジをしていただいたんですが、自分が最初に渡したシンプルなデモの、軸のようなものがまったくぶれてなかったのも嬉しかったですね」
山田タマルの歌は間違いなく“ポップス”である。それはジャンルのことではなく、音楽自体が、他人と何かを共有することを前提に作られている。あなたと私は他人だから感覚も違う、と諦めるのはやさしい。でも山田タマルの作る歌は、「きっと私もあなたも同じようなことを思ってる」と、一歩踏み出すところから生まれている。
「
『あなたになら言える秘密のこと』は映画のために作った曲なんですけど、その映画を観て感じたことが、どうしても、自分一人だけの感情だとは思えなかったんですよ。この映画を観た誰かもそう感じただろうし、それは監督さんや、舞台になった歴史の中にいた人たちも感じていたかもしれない、って。何かを“見て、聴いて、思った”ことは、自分だけの思いじゃないはずなんですよ。そういうことを私は歌を通して表現したいなって」
化粧品のCMのイメージや、女性の気持ちを表現したラブ・ソングから、てっきり女性らしいキャラクターを想像していたのだが、実は「性格が男っぽいって言われる」のだとか。
「“男前だね”とか(笑)。いろんなことをハッキリさせないと前に進めないタイプだからかも。〈30%未満の片思い〉という曲は、天気予報で“降水確率30%”って見て、降るか降らないかハッキリしない感じが、恋愛が実るか実らないかっていうじれったさに似てるな、と思って作った曲なんですよ。でも最後は、“雨が降ったらきっといいことがある!”と信じて出かけるんです。思い切って自分の思いをぶつけよう、自分からサインを出そうっていう歌詞になるのは、その性格のせいかも(笑)」
取材・文/齋藤奈緒子(2007年10月)
【山田タマル ライヴ・スケジュール】“蛍光TOKYO SHOW”
開催日 : 2007/11/10(sat)
会場 : SPACE UMU(六本木ヒルズ内)
START : 15:00
※お問い合わせ:蛍光TOKYO SHOW/
http://keikotokyo.com/show/“Beauty Night”
開催日 : 2007/11/16(fri)
会場 : アイランドヒルズ迎賓館(群馬県伊勢崎市)
OPEN/START : 20:00/21:00
※お問い合わせ:アイランドヒルズ迎賓館/
http://www.island-hills.jp/“Cafe Live vol.1”
開催日 : 2007/11/18(sun)
会場 : cafe ohana(銀座)
OPEN/START : 19:00/19:30
料金 : 予約制 \3,500(スペシャルディナープレート&1ドリンク付)
※<<予約受付方法>>
アルバム「start」特設携帯サイトにて予約受付中!
http://tamaru-1st.jp※予約締切:11/11(日)23:59