セシル・テイラーとの共演で知られるアヴァンギャルド・サックスの名手が、BYGレーベルに吹き込んだ初のリーダー作。共演陣のプレイも素晴らしく、レスター・ボウイのファンもアンドリュー・シリルのファンも聴いて損のない一枚。

ドン・チェリーがオーネット・コールマンのグループで繋がっていたエド・ブラックウェルと録音したデュオ作。チェリーはトランペットの他にフルートやピアノなども駆使。同日のセッションからの音源をもとに第2弾も程なくリリースされた。

地味ながらも良作を生み続ける片倉真由子による7作目のリーダー・アルバム。粟谷巧と田中徳崇を伴ったシンプルなトリオ編成でオリジナル曲を多数収録。最後の「Being Me」はアビー・リンカーンのペンによる楽曲だ。

上原ひろみ率いるSonicwonderの2024年録音作。組曲形式のタイトル曲に加え、ミシェル・ウィリスのヴォーカルをフィーチャーした楽曲や、2003年のデビュー作で冒頭を飾った「XYZ」の新録ヴァージョンも収録している。

上原ひろみ率いるSonicwonderの2024年録音作。組曲形式のタイトル曲に加え、ミシェル・ウィリスのヴォーカルをフィーチャーした楽曲や、2003年のデビュー作で冒頭を飾った「XYZ」の新録ヴァージョンも収録している。

アイリーン・クラールの明るいヴォーカリーズが堪能できる1963年のアルバム。ジュニア・マンスやボブ・クランショウら玄人好みのピアノ・トリオによる手堅いサポートも魅力で、西海岸らしさが全編で横溢している。

数々のレーベルに作品を残した米国のフリージャズ・ピアニストが、1969年にBYGに遺したリーダー作。バートン・グリーンの狂気に近いプレイはもちろん、それに呼応するサックスのアーサー・ジョーンズらの熱気も凄まじい。

70年代に活躍した女性ソウル・シンガーが、メインストリーム・レーベルに吹き込んだアルバム。ジャズ・クルセイダーズのメンバーをバックにした歌唱はバンドともども安定感抜群で、ジャケットが示すとおりソウルフルそのもの。

フリージャズ、アヴァンギャルドジャズの名盤を集めた3枚組のコンピレーション・アルバム。オーネット・コールマン、ジョン・コルトレーン、セシル・テイラーらのアルバムに加えて、エリック・ドルフィー、サン・ラーらの楽曲を収録している。

仏人ドラマー、クロード・デルクルーと米国人サックス奏者、アーサー・ジョーンズによる共演盤。同時期にBYGレーベルに作品を残したアート・アンサンブル・オブ・シカゴのメンバーらを迎え、プリミティヴかつパーカッシヴなフリーミュージックを展開。

1986年に実現したチェット・ベイカーの初来日ツアーから仙台での公演を収めた作品の第一集。ミシェル・グライユールのピアノ・トリオをバックに良い意味で枯れたトランペットとヴォーカルを披露し日本のファンをうならせた。

ジャズ＆ソウル界のレジェンド、ディー・ディー・ブリッジウォーターのアルバム4作をまとめた2枚組。「ゴーイング・スルー・ザ・モーションズ」「スウィート・レイン」「バッド・フォー・ミー」「ロンリー・ディスコ・ダンサー」などの名曲が詰まっている。

2024年に亡くなったトランペッター、伊勢秀一郎の最後のライヴを収めた貴重な一枚。ピアノの二村希一とのデュオ形式で敬愛するマイルス・デイヴィスゆかりの楽曲を多数取り上げており、文字通り集大成のような内容。

気鋭ジャズ・ピアニスト、小沢咲希による2ndアルバム。スタンダードを中心に自身のジャズ観を披露しているほか、マルセロ木村グループを迎えてオリジナルのブラジリアン・ナンバーを演奏するなど前向きな取り組みもみられる。

日本のジャズ・シーンにおける重鎮中の重鎮といえる中牟礼と渋谷によるデュオ。一見何の変哲もないスタンダード集に見えるが、それぞれに思い入れやストーリーが詰まっており彼らのキャリアの豊かさを物語る。

トロンボーン奏者の五島健史を中心とするジャズ・カルテットによるアルバム。華やかなりしモダン・ジャズ期の名曲が多数とりあげられており、歴史へのリスペクトを感じさせる選曲。曲解説も付属し演奏家にも薦められる。

5拍子をはじめとする変拍子マスターとして知られるヴァイオリン奏者による第7作。スペインでも好評を博した楽曲のほか、「さくらさくら」の5拍子ヴァージョンをはじめとするリズム面での実験精神にあふれる一枚。

ルックスも歌い口もセクシーこの上ないアニタ・レイの1962年録音作。ハリー・ベッツの指揮するオーケストラをバックに妖艶な歌唱を披露したアルバムで、徹底してバラード曲に取り組んでいるのが特徴的。

エルマー・バーンスタインが自身の手がけた映画音楽の主題歌をジャズ・アレンジで料理した1962年のアルバム。シェリー・マンらウェストコースト・ジャズの名手が参加しており演奏のクオリティも申し分なし。

ジャズ・ドラムのレジェンドの一人が欧州のエンヤに遺した名演を集めたコンピレーション盤。コルトレーンとの諸作で知られるエルヴィン・ジョーンズだが、自身のリーダー・セッションなどでも素晴らしい作品を残していることがわかる。

キュートでカラフルなヴォーカルが印象的なキャシー・バーの1964年録音作。オペレッタ歌手としても活躍しただけあって声量も充分。ジェリー・フィールディングの指揮するアンサンブルもゴージャスで聴きごたえたっぷり。

『ウェスト・サイド・ストーリー』などで知られる女優のキャロル・ローレンスが、歌い手としての実力を披露した1962年録音作。バド・シャンクら心強いメンバーを含むビッグバンドをバックにヴィヴィッドな歌唱を聴かせる。

サックス奏者のクリフォード・ジョーダンが、晩年にラン・ブレイクとの双頭コンボで吹き込んだアルバム。他のサックス奏者やトロンボーンのジュリアン・プリースターも加わり、催眠的ともいえるフリーなインタープレイを展開する。

70年代中期の『イースタン・リベリオン』をはじめ、タイムレス・レーベルに遺されたシダー・ウォルトンの名演から選りすぐったベスト盤。特徴的な「ボリビア」から名スタンダード「オール・ザ・シングス・ユー・アー」までを幅広く揃えている。

ハワイ生まれの日系俳優が1962年に吹きこんだ貴重なヴォーカル作品が2024年に初CD化。オーケストラをバックにクルーナー・ヴォイスを聴かせる堂々たる内容で、続編がなかったのが惜しまれる。