ありそうでなかったブリテンのヴァイオリン協奏曲と室内楽をまとめたアルバム。協奏曲は多くの録音があるが、本作は、ファウストの魅力満載の演奏だ。室内楽作品もブリテンの才気に満ちた作品で聴き応え十分。

“18世紀のパガニーニ”とも言われたロカテッリの協奏曲作品集。時代を考えるとパガニーニ以上かもと思われるロカテッリの技巧の数々は、生半可なものでなく、さすがファウストと思わざるを得ない演奏が展開する。

前作『ラビリンス』以来4年ぶりの録音は、初のモーツァルト・アルバム。協奏曲もソナタも初となる。ブニアティシヴィリの弾き振りで、共に有名な協奏曲を、1音1音深い読みで音を紡いでいる。聴き応え十分。

2024年のイッサーリスの来日記念盤。イッサーリスは92年にもボッケリーニ・アルバムを出していて高評価を得ていたが、本作は指揮振りで、一層の親密さがにじみ出ている。ボッケリーニの優雅さが際立っている。