エナジーみなぎるYAVAY(ヤバイ)ライヴ・パフォーマンスで観る者を圧倒する、ユカリン、チャンユミからなるオルタナティヴ・アイドル・ユニット、
hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)。そして、J-POP DJイベントの先駆けとしてシーンを切り開き、〈(有)申し訳ないと〉(昨年末に活動終了)の総帥として君臨した、
ミッツィー申し訳 a.k.a DJ Michelle Sorry。この無敵の2組が強力タッグを結成! ミッツィーが立ち上げた7インチレーベル「まわりそうなRECORDS」の第一弾として、hy4_4yhが
2008年に発表した名曲をリメイクした7インチ・シングル
「たいようといっしょ(2014 Hollywood Mix)」がリリースされる。爽快なメロディの今作からは、インドネシアのクラブ・ミュージック、ファンコットのぶっ飛んだイメージとはひと味違う、hy4_4yhのポップな魅力を味わえるはず。楽曲、7インチレーベルについてなどなどなど話題盛りだくさん。息の合った2組の対談をお楽しみください!
「(hy4_4yhは)根にパンクス的なところがあって、そこで波長が合ったんです。2人とも話が面白くて、僕の拙い話にも乗ってくれるんですよ」(ミッツィー)
――ミッツィーさんとhy4_4yhが初めて会ったのはいつ頃ですか。
ミッツィー申し訳
ミッツィー 「2011年の9月から新潟でThe Planetというライヴハウスを約2年くらいやってたんですけど、そこでアイドルイベントをやっていて、そのときに呼ばせてもらったのが最初ですね。まだハイパーさんも3人組で、
Negiccoとのスプリット盤(hy4_4yh / Negicco『We ? OT / 完全攻略』)が出た頃でしたね」
――ミッツィーさん的に、ハイパーさんのどんなところに引っかかるポイントがあったんですか。
ミッツィー 「まずルックスがよかった(笑)。もちろん曲も良かったんですけど。僕はアイドルでいえば、
松浦亜弥みたいな超ド級な誰もがひれ伏す感じの方が好きなので。ちょっと庶民的なのは苦手というか。そういうアイドルを見ると、もうちょっと武器を持ってからステージに上がったほうがいいんじゃないかって思っちゃうタイプなんですよ」
ユカリン 「あ〜、オレらもそっち派です。同じ気持ちです」
チャンユミ
チャンユミ 「オレら素人くさいのとビンボーくさいの大嫌いなんですよ。プロフェッショナルが好きなんです」
ミッツィー 「ハイパーさんは、いざライヴをやると歌唱力はありますし」
2人 「……(静かになる)」
――どうしました、固まってますよ。
ユカリン 「ちょっとビックリです」
チャンユミ 「そんなこと言われる準備が整ってなかった」
2人 「(数秒開けて)デヘヘヘ〜」
ミッツィー 「(笑)。ハイパーさんは最初の頃、サウンドも青春パンクっぽい感じで、正直そんなにピンと来なかったんです。でも、根にパンクス的なところがあって、そこで波長が合ったんです。2人とも話が面白くて、僕の拙い話にも乗ってくれるんですよ」
ユカリン
チャンユミ 「なんか気が合うんですよねぇ」
ユカリン 「イベントもそこから毎月お邪魔させてもらって」
ミッツィー 「イベントに出てもらったあとは、僕が田舎の美味しいものをご馳走して。ふたりとも食いっぷりがいいんですよ。やっぱり、ご飯を喜んでくれる人と仕事したいじゃないですか」
チャンユミ 「オレら残しませんからね」
ユカリン 「北海道で、生きてるイカもご馳走になったことがあります。美味しかった〜」
ミッツィー 「あと、〈申し訳ないと〉でアイドルを呼ぶこともあって。でも本隊の三宿WEBだと、ただ可愛いとかだけじゃダメで、お客さんもイベント自体も高いハードルがあったんです。彼女たちは、そこでもいいライヴができるんですよ。そのときどきに合わせて曲のセットも変えたり、とにかく曲のストックがたくさんあるので」
チャンユミ 「2000曲ありやす!」
ユカリン 「ラップもレゲエも何でもあるんですよ。レゲエ・イベントにもアイドル・イベントにもロック・イベントにも、何でも行けると思います!」
――さらりとプロモーションを(笑)。
2人 「ぜひ呼んでください!!」
ミッツィー 「(笑)。
高野政所さんとの出会いは〈申し訳ないと〉でしたっけ?」
ユカリン 「ハイ、西麻布elevenでした」
ミッツィー 「あ、〈申し訳アフタヌーン〉だ」
チャンユミ 「そうです。そこで親方(高野政所)とファンコットと出会っちゃったんです。そこからオレら覚醒しちゃいましたね」
ユカリン 「あのイベントがなかったらまだ覚醒してないかもしれません。まだヘルメット被って長靴履いてたかも。ミッツィーさんには感謝しています」
ミッツィー 「クラブDJとアイドルが一緒に出るイベントって、〈申し訳ないと〉は割と早かったほうで。それこそブレイク前のPerfumeからやってますから。ただ、DJとアイドルが出てるのに、なかなか一緒に何か作るまでは発展することがなくて。そういう中で、ハイパーさんと政所さんが必然的な出会いを果たしてしまったわけですね」
――まさにミッツィーさんは、ハイパーさんの恩人じゃないですか。
ユカリン 「そうなんです!」
チャンユミ 「完全に恩人ですよ!」
ミッツィー 「恩人ヅラはしないけども……何か回収できないかなって(笑)」
――いきなりマネーな話ですか(笑)。
ミッツィー 「お金の話が出てこないとオレっぽくないので(笑)。まあ、ハイパーさんとはそんな感じで、息も合いつつ、いい距離感で繋がってる感じですね」
――今回、7インチで「たいようといっしょ(2014 Hollywood Mix)」を出すことになったきっかけは?
ミッツィー 「一緒のイベントに出たとき、ハイパーさんのライヴの1曲目が〈たいようといっしょ〉だったんです。その前からプロデューサーの江崎マサルさんに、“ファンコットに振り切るだけじゃなく、誰もがいいと思えるメロのある曲があったほうが今後いいんじゃないですか?”って話してたんですよ。そしたら、もともとあったんです(笑)。ただ、〈たいようといっしょ〉は、昔、自主制作で出して廃盤になったままだったんです(※オリジナルは2008年10月発表)。でも、ライヴでも際立って良かったので、なんとかしましょうよって話になって。そのときにふっと、リメイクして出したらいいんじゃないかなと思いついて。で、7インチ化しませんかってオファーしたら、あっという間に実現したんです(笑)」
――もともとあった音源に、音をプラスした感じですね。
ミッツィー 「そうですね。僕は
氣志團さんの対バン・ライヴ・シリーズ〈極東ロックンロール・ハイスクール〉の転換時間に流すメガミックスを、ずっとやらせてもらってたので、2ミックスのCD音源にビートを乗せるコツが掴めてたんです。その技術を応用して、今回もフレッシュにできるんじゃないかと思って。かといって原曲のテイストを変えすぎるのもよくないし、なるべく音を足しすぎないようにしてできたのが、A面の〈たいようといっしょ(2014 Hollywood Mix)〉なんです」
――ちなみに、なんで“Hollywood Mix”なんですか?
ミッツィー 「
安室奈美恵さんの〈You're my sunshine〉に“Hollywood Mix”っていうのがあってそれを模したんです(笑)。“sunshine”で“たいよう”だし、これは“Hollywood Mix”だなって(笑)」
ユカリン 「まさかの奈美恵ちゃん! うれし〜」
ミッツィー 「音の方は、ブレイクビーツを足して、ちょっとフィルを足してEQをいじって」
――BPMもちょっと上がってますよね。
ミッツィー 「120を123にしました。ゲンがいい数字だなって(笑)」
ユカリン 「へー、気づかなかった(笑)」
ミッツィー 「基本気づかないくらいですよ……あ、おふたり、何か飲みます? おごりますよ(さりげなく気配りの精神を発揮)」
2人 「えー、いいんですかー! やったー!! わーい!!(ミッツィーさんからお駄賃をもらい、自販機に向かいハシャぐ2人)」
ユカリン 「オレ、ファンタグレープ!」
チャンユミ 「私はリアルゴールド!」
ユカリン 「お安い、この自販機、なんと100円! やったぜ!」
チャンユミ 「あー、美味しい! いただきやした!!」
「ミッツィーさんは、〈たいようといっしょ〉をいいと思ってくれた時点で、耳が肥えまくっていると思います。よくぞ発掘してくれたと」(チャンユミ)
――(笑)。せっかくご馳走してもらったので、ハイパーさんが、ミッツィーさんのいいところを語ったり、ガンガン持ち上げていきましょう。
ユカリン 「ミッツィーさんとは、とにかく気が合うんですよ。今までウチら、あんまり気の合う人がいなくて、どこに行っても違和感を感じていたんです。ミッツィーさんは話をすればするほど感覚がオレらと似てるんです。素人くさいのがキラいとか、すごく共感できるし、わかってらっしゃるってところがいろいろありまして。メジャー感があるのが一流だって感覚は、ものすごくうなずけるんです。やっぱりステージに立つ者として、そこは常に意識してないと」
チャンユミ 「あとミッツィーさんは、世界一舌が肥えてます(笑)。〈申し訳ないと〉に出させてもらうようになって、ウチらも舌が肥えちゃって、マズいものに敏感に反応するようになっちゃって」
ユカリン 「ミッツィーさんはいつも美味しいラーメン屋に連れてってくれるんですよ」
ミッツィー 「それは2人が知らないだけだから。だって一緒に行ったの、つけ麺屋やすべえだったよ(笑)」
ユカリン 「いや〜、そこからつけ麺ブームが来ちゃって!」
チャンユミ 「麺屋武蔵にも行きました! あと三田製麺所とか!」
ミッツィー 「それも結構よくあるお店だから(笑)」
チャンユミ 「そうなんですか? あとミッツィーさんは、〈たいようといっしょ〉をいいと思ってくれた時点で、耳が肥えまくっていると思います。よくぞ発掘してくれたと」
ミッツィー 「江崎さんとしては、〈たいようといっしょ〉はあまりやらない曲にしてたんですか?」
江崎 「そうですね。ポップ寄りな曲は青春パンクに行く時点でやらなくなって、その後ファンコットが来てるので、ハイパーにとっては2コ前期の曲なんですよ。だけど素晴らしいポップスなんですよ」
チャンユミ 「2コ前期! ジャケの顔も2コ前期だね」
ユカリン 「もともと高校生のときに歌ってて、ちょっと経ってCDになって、まさかここで10代のときに歌ってた曲が新しく出るとは思ってなかったです」
江崎 「10年くらい前に作ったんですけど、当時なぜか自分の中に渋谷系ブームが来てたんです(笑)。だから
パーフリっぽいフレーズが入ってたり、コード進行がほとんど
オリジナル・ラブの〈月の裏で会いましょう〉なんですよ。月の反対で、〈たいようといっしょ〉って歌になったんです」
ミッツィー 「“今、ついに明かされる真相”って感じじゃないですか(笑)」
チャンユミ 「初めて聞いた話です」
ミッツィー 「自分もそのあたりに惹かれたんでしょうね。僕はベタなアイドル・ポップスって、あまり好きじゃなくて、何かしらヒネったエッセンスが入っていてほしいんです。この曲にはそういう要素が最初から入ってたんで、足した音はビートくらいで、メロや上物はそのままなんです」
――スティールパンとかも、もともと入ってるんですよね。
ミッツィー 「そうなんです。だから、オレが足したトラック数はそんなに多くないです。もともとビートループは何千本もストックがあって、この曲に合うループをハメて、そこにキックを足したんですけど、現代っぽいハウス、テクノの音だと合わなくて。ラテンドラムの低い打楽器がハマったんです。ことごとく新しいものをはねのける曲でした(笑)。だから、今風にしたわけじゃなく、原曲をブラッシュアップした感じですね。そんなにいじらず、ヴォーカルが上手く立つようにしたんです」
――ヴォーカルも歌い直してないんですよね。
ミッツィー 「してないです。いないメンバーの声も入ってます(笑)」
チャンユミ 「ミラノちゃんとサダチちゃんがいます(笑)」
ユカリン 「ミラノちゃん1ヵ所しか出てこないから、当ててほしいです」
チャンユミ 「'きみはたいよう'って、ひとりずつ言うところの3回目です」
ユカリン 「ミラノちゃんは、このシングルがリリースされた日にグループを出てっちゃったんです。しかもお誕生日の日だったんですよ(笑)。そんな思い出深い1曲を選んでくれて、ありがとうございます(笑)」
ミッツィー 「あ〜、誕生日に発売されて、去っていったと」
チャンユミ 「そうです。世の中、何が起こるか分かりませんよ〜(笑)」
ユカリン 「2日後くらいにライヴだったのに急に“出ない”って言い出して。ビックリしました(笑)」
――最近も3人から急に2人になりましたね(笑)。
ユカリン 「でも、サダチちゃんは上手い感じでフェイドアウトしていったなって」
チャンユミ 「今はニューヨークに彼氏と駆け落ちしちゃいました」
ミッツィー 「『ニューヨーク恋物語』ってことで(笑)」
――田村正和と岸本加世子ばりですね(笑)。で、話を曲に戻すと、お2人は7インチver.を聴いてどうでした? ユカリン 「ジャカジャカジャンって派手になってるのが嬉しい! ハリウッド感出ました」
チャンユミ 「なんか新鮮でした」
ミッツィー 「そういえば元の音源って若干ビートが揺れてますよね?」
江崎 「そうなんですよ。人が叩いたみたいに、わざとちょっとリズムを揺らしていたんです」
ミッツィー 「ビートを速くすればいい案配になるかなと思って、BPM123にしたら結果いい揺れになりましたね」
2人 「へ〜〜」
――そしてB面の「TAIYO TO ISSHO(Sunshine Dub Mix)」は、思いっきりのダブ・ヴァージョンになってますね。
ミッツィー 「B面は、逆に遅くしてみようと思ったんです。ドワンドワンやって、切ったりディレイかけてみようって遊びみたいな感じで。わからないようにサンプリングも入れちゃったり(笑)」
ユカリン 「B面は、不思議なことに聴けば聴くほどクセになるヤツですね。これがダブ・ミックスってヤツなんですね」
チャンユミ 「ウチら、ダブの概念を知らないので、これがダブの概念になりやした」
ユカリン 「あと、これは歌えないなと思いました」
――本来、歌うものではないですからね(笑)。
ユカリン 「でも、ファンコットも本来歌わないものを歌ってきたから、常になんでも乗りこなしたいぜって気持ちなんです。けど、これはなかなか難しい。いつか習得してライヴでやりたいです」
――実際、ダブのライヴをやる人もいますしね。
ミッツィー 「
マッド・プロフェッサーが〈ホワッツ・ゴーイング・オン〉を、生でダブでやってる映像を観すぎて、その影響もB面には出てますね(笑)」
ユカリン 「ミッツィーさんも、ライヴでできますか?」
ミッツィー 「卓さえあれば。ステージでは普通に歌って、ミキサーでいじればできますよ」
ユカリン 「マジすか。やりたいです!」
ミッツィー 「じゃあやるときは、CDジャーナルさんに密着してもらいましょう!」
担当編集者 「わかりました(笑)」
――(笑)。ヴォーカルを人力ダブで歌うのも見たいですね。口真似でディレイやってる人、見たことありますよ、奈良の遊園地のイリュージョンショーで(笑)。
チャンユミ 「やってる人がいるんですね! だったら私たちもできると思います。練習してやってみたいです!」
ミッツィー 「“hy4_4yh、ファンコットの次はダブに目覚める”って感じで(笑)。さすがに人力ダブは、誰もいかないし、荒らされてないから大丈夫ですよ」
チャンユミ 「いや〜、パイオニアになりたいです!」
ユカリン 「コツさえ掴めばいけると思うんですよ。どんどん武器を身につけていきやす!」
――話がすごく戻りますけど、ハイパーさんが7インチでリリースするのは?
ユカリン 「初めてです!」
チャンユミ 「だからすげー嬉いっス!」
――ミッツィーさんが、ハイパーさんをあえて7インチで出そうと思ったのは? リメイクだったら普通にCDで出すという選択肢もあったと思うんですが。
ミッツィー 「もともと出してたものだから、またCDで出すよりは違う形態がいいなと。あと、昨今7インチブームですけど、ただ、普通に出すのもよくないなと。7インチの需要が増えたのって、7インチでDJする人が増えたところが大きいじゃないですか。今って、ハウスの12インチでロングミックスってよりも、7インチでガンガンにカットインする人が多いし。自分も新譜で7インチ買うんですけど、わりとアタック弱めなフワリと始まるものが多くて。なので、今出ているものに対してのカウンターとして、7インチだからこそのDJユースみたいなところはあります」
――7インチDJの特性にフォーカスした感じですね。
ミッツィー 「そうですね。ただ流行ってるから出すんじゃなくて。買う人がほとんどDJなら、DJユースの作り方に特化してもいいのかなって。キックから入る、アタック強めのカットインでボンといけるものにしたいなというのはあるんです。とは言いながら、〈たいようといっしょ(2014 Hollywood Mix)〉はフィル始まりなんですけど(笑)。でも、1拍目の1音目なので」
――1小節目の1音目から始まる盤は、DJの人にはとても使いやすいですからね。
2人 「そうなんスか〜」
ミッツィー 「とにかくDJが即戦力でかけられるものにしたかったんです。だから、ユーザー側の気持ちにもならないといけないなってところもあるんですよ。DJに適するようにエディットしたり、あとはマスタリングをアナログ用にし直してるので。なので、これをCD化することもないんです」
江崎 「(突然)今、ものすごい合点がいきました。本業でやってるDJさんが7インチで出す意味がすごくわかりました。今って、とりあえず7インチとかカセット出してる人が多いけど、今回のは違いますね。いや〜、素晴らしい」
――プロデューサーの江崎さんにとても納得してもらえました(笑)。
ミッツィー 「(笑)。レーベルカラーとしてDJユースってことは強く押し出してはいないけど、買って初めて現場でかけたときに、“こういうことか!”ってわかる仕掛けにちょっとしてるんです」
――フロアで初めて分かる7インチだと。
2人 「わ〜、それカッコいいです〜!」
――あと、90年代にDub Master XさんがJ-POPをリミックスしたブート盤ありましたよね。感覚的に、特にB面はそのテイストも近いなと。 ミッツィー 「それはあります。
小沢健二さん、安室奈美恵さん、
My Little Loverとかを勝手にハードハウスに乗せてブートで出してたアナログシリーズがあって、それは、〈申し訳ないと〉をやり始めた理由のひとつでもあったんです。あのブート盤ばかりかけすぎるから、それと分けたイベントを作ろうと思ったのが〈申し訳ないと〉だったんです」
2人 「そうなんですか!」
――巡り巡っていろいろ繋がりますね。では、「まわりそうなRECORDS」は、この先どんなレーベルにしていこうと考えてますか。
ミッツィー 「レーベルは、アイドル専門にしようとは思ってないんです。次は、映画『サイタマノラッパー』にも出てた、上鈴木兄弟がMCをやってるP.O.Pっていうヒップホップ・バンドがいるんですけど、〈Watch Me〉って曲がよかったので、A面はちょっとエディットとリマスタリングして、B面はオカダダ・リミックスを入れたのを出そうかなって。オカダダがリミックスをやることで、京都のJET SETも仕入れずにはいられないという目論みもあります(笑)」
――レーベルオーナーとしては仕入れ先も念頭にあると(笑)。再び、7インチの話に戻りますが、ジャケットもフレッシュですね。
ミッツィー 「ジャケット気に入ってもらえました?」
チャンユミ 「すげーカッコいいです。オレらのジャケットでかなり上位です」
ユカリン 「〈ティッケー・オン・ザ・ビーチ〉の次……いや、今1位になりやした!」
ミッツィー 「眉毛がないよね(笑)」
ユカリン 「眉がないところがいいんですよ〜!」
チャンユミ 「全剃カッコいいじゃないですか!」
ミッツィー 「当時のアー写を、デザイナーの
サリー久保田さんがパンクっぽく仕上げてくれましたね。間違ってパンクの人が買ってくれないかな(笑)」
チャンユミ 「カッコいい、Tシャツにしたいです!」
ユカリン 「ポスターにしたいです。ハンカチにしたい!」
――いろいろ案が出ますね。ハイパーさんは、最近はファンコットのイメージが強いですが、それだけじゃないよっていうのが改めてこの7インチで世に広められますね。
チャンユミ 「そうです。これは楽しい希望に溢れた明るい曲なんです。B面もさらにクセになりますから」
ユカリン 「カッコいいし、しかも今回は可愛さも出ちゃってるから。こういう路線もあるよっていうのを、最近の私たちしか知らない人にもぜひ聴いてほしいです!」
取材・文 / 土屋恵介(2014年9月)
撮影 / 相澤心也